デフォルトでは、rm コマンドを使用して誤って crontab ファイルを削除してしまうことがないように、crontab ファイルは保護されています。crontab ファイルを削除する場合は、rm コマンドではなく crontab -r コマンドを使用してください。
デフォルトでは、crontab -r は、このコマンドを実行したユーザーの crontab を削除します。root またはその他のユーザーの crontab を削除するには、スーパーユーザーにならなければなりません。
このコマンドを使用するには、ディレクトリを (crontab ファイルが入っている) /var/spool/cron/crontabs に変更する必要はありません。
(省略可能) root または他のユーザーの crontab ファイルを削除するには、スーパーユーザーになります。
次のように入力して、crontab ファイルを削除します。
$ crontab -r [username]
username |
他のユーザーのアカウント名。作成または編集するにはスーパーユーザーの権限が必要 |
誤ってオプションを指定しないで crontab コマンドを入力した場合は、使用しているエディタの割り込みキーを押してください。割り込みキーを押すと、変更結果を保存せずに crontab コマンドを終了できます。この時点でファイルの編集を終了して変更結果を保存すると、既存の crontab ファイルが空のファイルで上書きされてしまいます。
crontab ファイルが削除されていることを確認します。
# ls /var/spool/cron/crontabs
次の例では、ユーザー smith が crontab -r コマンドを使用して自分の crontab ファイルを削除します。
$ ls /var/spool/cron/crontabs adm jones lp root smith sys uucp $ crontab -r $ ls /var/spool/cron/crontabs adm jones lp root sys uucp