Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

ディスク空間

システムを印刷サーバーの候補として評価するときは、利用できるディスク空間を考慮してください。大きなスプールディレクトリでは、600M バイトのディスク空間を消費することもあります。印刷サーバーとして指定できるシステム上で、ディスク空間のサイズと分割設定を調べてください。

また、印刷のニーズと印刷クライアントシステムの利用パターンを慎重に調べてください。小さなグループのユーザーが短い電子メールメッセージ、つまり複雑なフォームを必要としない単純な ASCII ファイルだけを印刷する場合は、20〜25M バイトのディスク空間を /var に割り当てた印刷サーバーで十分でしょう。ただし、多数の印刷クライアントユーザーが長い文書、ビットマップ、またはラスタイメージファイルを印刷する場合は、スプーリング空間が頻繁にフルになります。ユーザーがジョブを印刷待ち行列に入れることができないと、作業の流れは中断してしまいます。より多くのスプーリング空間を要求すると、システム管理者はスプーリング用のディスク空間を追加するか、異なるシステムをグループの印刷サーバーとして指定しなくてはならない場合があります。

印刷サーバーが使用する/var ディレクトリが小さなパーティション上にあり、大きなディスク空間がディスク上の他の場所で利用可能な場合は、そのディスク空間を印刷サーバーの /var ディレクトリにマウントすることにより、スプーリング空間として使用できます。ファイルシステムのマウントと vfstab ファイルの編集方法については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』の「ファイルシステムのマウントとマウント解除の手順」を参照してください。