Solaris のシステム管理 (第 2 巻)

ディレクトリの ACL エントリ

表 13-8 に示した ACL エントリの他に、ディレクトリにはデフォルトの ACL エントリも設定できます。デフォルトの ACL エントリを持つディレクトリ内で作成されたファイルまたはディレクトリは、デフォルトの ACL エントリと同じ ACL エントリを持つことになります。表 13-9 に、ディレクトリのデフォルト ACL エントリを示します。

ディレクトリ上で特定のユーザーとグループのデフォルトの ACL エントリを初めて設定するときは、ファイル所有者、ファイルグループ、その他、およびACL マスクにデフォルトの ACL エントリも設定しなければなりません (表 13-9 の最初の 4 つのデフォルト ACL エントリでは、この設定は必須です)。

表 13-9 ディレクトリのデフォルト ACL エントリ

デフォルトの ACL エントリ 

説明 

d[efault]:u[ser]::perms 

ファイル所有者のデフォルトアクセス権 

d[efault]:g[roup]::perms 

ファイルグループのデフォルトアクセス権 

d[efault]:o[ther]:perms 

ファイル所有者やファイルグループのメンバー以外のユーザーのデフォルトアクセス権 

d[efault]:m[ask]:perms 

デフォルトの ACL マスク 

d[efault]:u[ser]:uid:perms

特定のユーザーのデフォルトアクセス権。uid には、ユーザー名か UID の数値を指定できる

d[efault]:g[roup]:gid:perms

特定のグループのデフォルトアクセス権。gid には、グループ名か GID の数値を指定できる