ToolTalk ファイルは、/usr/openwin/bin、lib、include/desktop、および man ディレクトリの他に /usr/dt/bin、lib、および include/Tt ディレクトリにもあります。これには、過去のいきさつがあります。ToolTalk は、共通デスクトップ環境 (CDE) の前から存在していて、Solaris とともに /usr/openwin ディレクトリ構造で出荷されていました。CDE がリリースされると、ToolTalk は、シンボリックリンクを使って /usr/dt ディレクトリから見えるようになりましたが、実際には、依然として /usr/openwin にインストールされていました。CDE がインストールされた Solaris 2.6 オペレーティング環境およびその互換バージョンのシステムでは、ToolTalk の 2 つの完全版がインストールされています。1 つは /usr/dt に、もう 1 つは /usr/openwin にインストールされていますが、/usr/dt にインストールされているものだけが CDE で有効です。
表 D-1 にこれらのファイルを示します。
表 D-1 ToolTalk のファイル
ファイル名 |
説明 |
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ネットワーク上で通信してメッセージを配信する |
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ToolTalk オブジェクト仕様や、ToolTalk メッセージで参照するファイル情報を格納し管理する |
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標準オペレーティングシステムのシェルコマンド ToolTalk オブジェクトの入ったファイルや、ToolTalk メッセージのサブジェクトであるファイルがコピー、移動、または削除されると、これらのコマンドは ToolTalk サービスに連絡する |
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tttrace, ttsnoop |
tttrace は、truss (1) に類似している。これにより、特定の ttsession で発生するメッセージパッシングとパターンマッチングをトレースできる。また、これを使用することにより、すべての呼び出しのプログラムごとのトレースを ToolTalk API に提供できる。ttnsoop は Motif をベースにしたプログラムで、tttrace のメッセージとパターントレース機能に、デバッグとチュータ機能として、メッセージを簡単に作成または送信したり、パターンを登録したりできる付加機能 |
ToolTalk データベースの検査と修復を行うツール |
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ptype と otype のファイルをコンパイルし、ToolTalk 型データベースに自動的にインストールする |
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ToolTalk 型データを、分類機構データベースフォーマットから XDR データベースフォーマットに変換する |
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アプリケーションが使用してメッセージを送受信する ToolTalk 関数のアプリケーションプログラミングインタフェース (API) ライブラリとヘッダーファイル |