SunVTS 環境に独自のカスタムテストを追加することができます。このマニュアルでは、SunVTS 環境にカスタムテストを組み込むために必要な作業についてのみ説明します。テスト環境についての説明は行いません。
カスタムテストのバイナリファイルを SunVTS バイナリのディレクトリにコピーします。
SunVTS バイナリのデフォルトのディレクトリは /opt/SUNWvts/bin です。
後ほど示すファイル形式に従って .customtest というテキストファイルを編集します。
.customtest ファイルに設定したオプションは、各テストのデフォルトの設定になります。デフォルトのオプションは、SunVTS ウィンドウインタフェースのオプションメニューを使用して変更することができます。Reset ボタンを使用すると、すべてのオプションが、元の .customtest ファイルで指定したデフォルトの設定に戻ります。
SunVTS を再起動するか、システムを再調査します。
SunVTS を起動すると、そのユーザーインタフェースにカスタムテストが表示されます。
.customtest ファイルは、2 箇所に置かれています。
32 ビット用: /opt/SUNWvts/bin/.customtest
64 ビット用: /opt/SUNWvts/bin/sparcv9/.customtest
使用している Solaris 環境に従って (32 ビットまたは 64 ビットのいずれか) 適切なファイルを編集してください。
.customtest ファイルの各行は、セミコロン (;) で区切られた複数のフィールドから構成されます。
先頭フィールド: ラベル名またはデバイス名 (必須)。
第 2 フィールド: テスト名 (必須)。
第 3 フィールド: 任意の行 (省略可)。使用する場合は、必ず指定の書式で記述してください。
第 4 フィールド: SCA と入力 (スケーラブルテストの場合のみ使用)。
以下の例に示すように、ユーザーテストの定義には、セミコロン (;) で区切った少なくとも 2 つのフィールドが必要です。
% ラベル名;テスト名
複数のオプションを指定する場合は、各オプションをコンマ (,) で区切ります。
% ラベル名;テスト名;Numeric<NUMERIC|0,100|50|numeric>, Exc_Choice<EXC_CHOICE|Top,Middle,Bottom|Middle|exc_choice>, Inc_Choice<INC_CHOICE|Left,Center,Right|Left+Center+Right|inc_choice>,Toggle<TOGGLE|This,That|This|toggle>, Text <TEXT|20|Type_Here|text>, Slidebar<SLIDEBAR|0,10|5|slidebar>, Errors<CYCLE|Yes,No|No|errors>, Cycle<CYCLE|First,Second,Third|First|cycle>;SCA
% ./テスト名 -s[vq..] [-i n] -o dev=ユーザー名[0,1..],コマンド行オプション=値...
customtest 機能では、テストの状態調査を行うことはできません。バイナリが、SunVTS が実行されている Solaris カーネルのバージョンと互換性があるかどうかを確認する必要があります。
.customtest ファイルの名前を .customtest- <グループ> に変更した場合、ファイルに含まれるすべてのユーザーテストが、指定した <グループ> の下に表示されます。