Sun Enterprise サーバー Alternate Pathing ユーザーマニュアル

メタディスクの自動切り替え

メタディスクは、以下の 2 つの場合に、入出力中のパスから代替パスに自動的に切り替えることができます。

入出力中のパスに障害が発生すると、代替パスが使用可能な場合にだけ自動切り替えが試みられます。障害の発生したパスは、使用不能または「試行済み」と記録されます。試行済みパスは apconfig -S コマンドで特定することができます。


# apconfig -S

c1      pln0  P A
c2      pln1  T
        メタディスク名:
                mc1t5d0  
                mc1t4d0   
                mc1t3d0   
                mc1t2d0   
                mc1t1d0   
                mc1t0d0   

この例では、現在、休止中のパスである pln1 に、切り替えが試行され失敗したことを示す「T」が付いています。

試行済みフラグは、自動切り替え操作に関してだけ有効です (手動切り替え操作の場合には関係ありません)。AP は試行済みパスへの自動的切り替えは実行しません (この条件によって、障害が発生している 2 つのパス間で、切り替えの試行を繰り返すことを回避します)。

試行済みフラグは、以下のどれかの処置によってリセットできます。

試行済みフラグの手動リセットの例を以下に示します。


# apdisk -w pln1

この例では、pln1 は試行フラグが true に設定されているコントローラです。 apdisk -w 機能は、慎重に使用してください。このコマンドは試行済みフラグをクリアするだけで、コントローラやデバイスの潜在的な問題には対処しません。このコマンドは、障害のあるパスが DR 操作による介入や再起動を実行しなくても復元された場合にだけ使用してください。手動切り替えは、試行済みと表示されたパスに対してだけ実行できます。