SunVTS 3.2 ユーザーマニュアル

Trace Test ボタン

システムコールトレース機能を使用すると、テストを実行している時に生成されるすべてのシステムコールのログを作成することができます。この機能では、標準の UNIX コマンド truss を使用してシステムコールのログをとります。 システムコールトレース機能によってログに記録されるトレースメッセージは、エラーの原因を特定する際のデバッグツールになります (詳細は truss(1) のマニュアルページを参照してください)。

Trace Test ボタンを使用する
  1. 一覧からトレースするテストを選択します (複数選択可)。

    図 4-27 OPEN LOOK Trace Test ウィンドウ

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    選択できるのはテスト名のみで、テストグループ名を選択することはできません。テストを選択すると、システムコールトレース機能がただちに使用可能になります。したがって、トレースするテストを選択したときに、そのテストがすでに実行されていた場合は、そのテストに対するトレースが、ただちに開始されます。

    テストを選択すると、一覧にあるそのテスト名が強調表示されます。さらに、SunVTS の Test Status パネル (図 4-28 参照) のテスト名の隣に、"T" という文字が表示されます。この "T" という文字によって、現在トレースされているテストを判別することができます。

    図 4-28 Trace Tests パネル上での Selected Trace Test 表示

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  2. Trace Test ウィンドウにある Output (出力) 選択ボタンの Console または File のいずれかをクリックします。

    ログファイルに送られるトレースメッセージが、/var/opt/SUNWvts/logs. に書き込まれます。

    システムコールトレースメッセージがただちにコンソールウィンドウまたはログファイルにリダイレクトされます。


    注 -

    複数のテストを選択することができますが、プロセスをトレースする際に必要なオーバーヘッドが大きいため、トレースされるテストの数が増えるにつれて、システム性能が低下します。このため、4 つ以上のテストを同時に選択しないでください。トレースメッセージを sunvts.trace ログファイルに出力した場合は、このログファイルの大きさが急速に (実行時に 1 分 30 秒ごとに約 1MB ずつ) 大きくなることに注意してください。


  3. トレース対象になっているテストを選択解除するには、Trace Test ウィンドウの一覧内の強調表示されているテスト名をクリックします (図 4-28 を参照)。

    テストを選択解除すると、システムコールのトレースがただちに停止します。ただし、メッセージバッファーが空になるまで、一部のトレースメッセージが表示され続けることがあります。