この章では、Solaris 7 - 5/99 Software CD に含まれている 『Solaris 7 - 5/99 オンラインリリース情報』の installation_bugs ファイルを作成後に明らかになった、インストールに関する最新情報や既知の問題について説明します。
Solaris 全般に関する (ロケールに共通の) 情報と、日本語環境に固有の情報とを分けて説明しています。「Solaris 7 - 5/99 インストールの注意事項とバグ情報」には、Solaris 7 - 5/99 全般に関する情報が記載されています。「Solaris 7 - 5/99 インストールの注意事項とバグ情報 (日本語環境固有)」には、日本語環境に固有の情報のみが記載されています。
本章の内容を理解してからインストールを開始してください。この章に記載されている情報は、Solaris 7 - 5/99 Software CD に含まれている『Solaris 7 - 5/99 オンラインリリース情報』の installation_bugs ファイルの内容よりも優先されます。オンラインリリース情報については、「オンラインリリース情報」の説明を参照してください。
この節では、主に次の情報について説明します。
Solaris Web Start 1.0 インストールに関する情報
対話式インストールに関する情報
アップグレードに関する情報
64 ビット Solaris のインストールに関する情報
この節では、Solaris Web Start 1.0 を使用してインストールを行う場合に発生する問題について説明します。この節に記載されている問題は、Solaris 対話式インストールプログラムを使用する場合には発生しません。
Solaris Web Start 1.0 についての詳細は、『Solaris 7 インストールライブラリ (SPARC 版)』の「Solaris Web Start の使い方」を参照してください。
Solaris Web Start 1.0 のクライアントサーバーモードを使用するには、クライアント上に次の 2 つのソフトウェア構成のうちのどちらか 1 つがインストールされている必要があります。
Solaris 2.6、Solaris 7、Solaris 7 - 3/99、Solaris 7 - 5/99 のいずれかと、HotJavaTM ブラウザ、Netscape NavigatorTM 4.0 ブラウザ、Netscape Navigator 4.5 ブラウザのいずれか
Windows 95 と、HotJava ブラウザ、Netscape Navigator 4.0 ブラウザ、Netscape Navigator 4.5 ブラウザのいずれか
Internet Explorer や、上記よりも古いバージョンの HotJava および Netscape Navigator では、Solaris Web Start 1.0 の実行または表示が正常に行われません。
上記の制限事項は、Solaris 対話式インストールプログラムを使用するときには発生しません。
Solaris Web Start 1.0 ではシステムディスクを選択できますが、その後にルート (/) ファイルシステムをシステムディスクから移動できません。
回避方法 : ルート (/) ファイルシステムをシステムディスクから移動する必要がある場合は、Solaris Web Start 1.0 ではなく Solaris 対話式インストールプログラムを使用してください。
Solaris Web Start 1.0 は、インストールするすべての製品に必要な合計ディスク容量に基づいてディスク容量を確保します。インストール後、製品を使用する前にディスク容量の割り当てをチェックすると、かなりの容量が未使用であるように見えます。この容量の一部は未使用のままになる場合もありますが、一部はソフトウェアを実行するときに使用されます。
回避方法 : Solaris Web Start 1.0 が必要とする容量よりも少ないディスク容量を割り当てたい場合は、Solaris Web Start 1.0 ではなく Solaris 対話式インストールプログラムを使用してください。
この節では、対話式インストールに関連する問題について説明します。
JumpStart でシステム (新しいシステムおよびインストール済みのシステムを含む) を起動すると Solaris Web Start 1.0 の初期画面が表示されますが、Solaris Web Start 1.0 を終了すれば、JumpStart インストールを実行できます。
システムを初めて起動すると、どのデスクトップを使用するかにかかわらず、デフォルトでログイン画面が表示されます。使用するデスクトップを、そのログイン画面で選択することができます。またログイン画面では、ユーザー名とパスワードを入力します。ユーザー名とパスワードが認証されると、デスクトップが表示されます。ログイン画面についての詳細は、dtlogin のマニュアルページ (Solaris CDE マニュアルページに含まれている) または『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』を参照してください。
Solaris CDE システムを運用するシステム管理者は、Solaris CDE の GUI によるログインプログラム (dtlogin) に関する知識を持っている必要があります。『Solaris 共通デスクトップ環境 上級ユーザ及びシステム管理者ガイド』または dtlogin および dtconfig のマニュアルページを参照してください。
次のメッセージが表示されます。
The Solaris operating environment on slice c0t0d0s0 cannot be upgraded. A file system listed in the file system table (vfstab) could not be mounted. |
ルート (/) の i ノード用にストライプされた DiskSuiteTM メタデバイスに格納されている i ノードに、インストールプログラムが割り込み、そのメタデバイスをアップグレード可能なスライスとしてマウントしようとしたと考えられます。この問題が発生した場合は、マウントが失敗してインストールが異常終了します。
次のような警告メッセージが表示されます。
Warning: mod_install: MT-unsafe driver 'tnatp' rejected panic[cpu0] / thread=7051e040:mutex-enter:bad_mutex lp=1046aa20 owner=7051e040 thread=7051e040 |
ドライバの衝突が発生するため、Solaris 7 オペレーティング環境では TotalNET Advanced Server (SunLinkTM)をバージョン 5.2 へアップグレードする必要があります。TotalNET Advanced Server 5.0 および 5.1 では、Solaris 7 オペレーティング環境が正常にブートしません。
回避方法 : Solaris 7 オペレーティング環境をインストールする前に、インストールされている TotalNET Advanced Server のすべての構成要素をバージョン 5.2 にアップグレードする必要があります。TotalNET Advanced Server 5.2 は、Solaris Easy Access Server 2.0 CD から入手することができます。アップグレード方法については、添付のマニュアルを参照してください。
Solaris ソフトウェアのインストール中であるにもかかわらず、「Solaris ソフトウェアのインストール - 実行中」で表示されるスケールが、インストールが完了したことを示す場合があります。スケールがインストール完了を示した後も、インストールプログラムがパッケージを追加していることがあります。インストールが完了したかどうかを、スケール表示で判断しないでください。すべてのインストール処理が完了すると、次のメッセージが表示されます。
インストールが完了しました |
この節では、アップグレード時にのみ発生する問題について説明します。
ディスクレスクライアントを持つサーバーの Solaris オペレーティング環境をアップグレードするとき、/usr に対する dfstab 行のオプションが保存されません。たとえば、dfstab ファイルに次のように入力したとします。
share -F nfs -o rw /export/exec/Solaris_2.7_sparc.all/usr |
アップグレード時に、このエントリが自動的に次のように置換されてしまいます。
share -F nfs -o ro /export/exec/Solaris_2.7_sparc.all/usr |
回避方法 : ディスクレスクライアントまたは SolsticeTM AutoClientTM を持つ OS サーバーで Solaris オペレーティング環境をアップグレードする前に、各クライアントの /etc/dfs/dfstab ファイルのバックアップを取っておいてください。
複数の SPARC カーネルアーキテクチャのディスクレスクライアントを持つサーバー (たとえば、sun4c、sun4d、sun4m アーキテクチャのディスクレスクライアントを持つ sun4u サーバー) をアップグレードした後、サーバーとはカーネルアーキテクチャが異なるクライアントの SUNWkvm パッケージには、パッチを適用できません。
回避方法 : SUNWkvm に関連するパッチを適用する前に、手動ですべての SUNWkvm パッケージを追加してください。
# pkgadd -d SUNWkvm.* |
アップグレードプログラムは、Solaris ソフトウェアのシステムをアップグレードするために必要な容量よりも 30% 多くの容量を見積もります。したがって、アップグレードできるシステムでも、パッケージの選択を解除したり、容量を増やしたりしないとアップグレードできない場合があります。
回避方法 : 手動でファイルシステムのディスク容量を再度割り当ててください。または、「ソフトウェアのカスタマイズ」メニューを選んで、不要なソフトウェアパッケージを削除してください。
システムのリブート時に、Solstice AutoClient から次のようなメッセージが出力されます。
fsck -F cachefs: Cache directory /.cache/rootcache does not exist. mount -F cachefs: cache fsck mount failed fsck -F cachefs: Cache directory /.cache/rootcache does not exist. mount -F cachefs: cache fsck mount failed |
/ (ルート) ファイルシステムのファイルシステムの種類が cachefs であることが、カーネルに対して通知されています。この問題によって影響を受ける Solstice AutoClient があるかどうかを、システムのアップグレード前に調べるには、サーバー上の /export/root/<クライアント名>/var/sadm/pkg ディレクトリ (Solstice AutoClient 上の /var/sadm/pkg ディレクトリ) を確認してください。このディレクトリに TADcar というサブディレクトリがある場合は、上記の問題によって影響を受ける Solstice AutoClient があります。
回避方法 : アップグレード後に、Solstice AutoClient の /etc/system ファイル中に次の行を追加してください。
rootfs:cachefs |
Solstice AutoClient 上の /etc/system ファイルが、サーバー上に /export/root/<クライアント名>/etc/system として格納されます。
サーバーをアップグレードしたときに、Solaris 7 - 5/99 Software CD の Patches ディレクトリにあるパッチがサーバー上のクライアント OS へ自動的には適用されません。
回避方法 : サーバーのアップグレードが完了した後に、Patches ディレクトリにあるパッチをサーバー上のクライアント OS に適用してください。
sun4u のディスクレスクライアントまたは Solstice AutoClient を持つサーバーシステムのオペレーティング環境を Solaris 2.6 - 3/98 または Solaris 2.6 - 5/98 からアップグレードしても、パッケージ SUNWcvc.u および SUNWdrr.u がサーバー上のディスクレスクライアント OS または Solstice AutoClient OS にインストールされません。
回避方法 : アップグレード完了後に、パッケージ SUNWcvc.u および SUNWdrr.uを sun4u のディスクレスクライアント OS または Solstice AutoClient OS に追加してください。クライアントシステムの名前を foo として、手順を示します。
Solaris 7 - 5/99 Software CD (SPARC 版) をマウントします。
以下のディレクトリに移動します。
# cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_2.7/Product |
pkgadd コマンドを使用してパッケージを追加します。
# pkgadd -R /export/root/foo -d `pwd` SUNWcvc.u SUNWdrr.u |
ヨーロッパ言語ロケールのアップデートパッチ 106857-04、107616-01 を適用したシステムをアップグレードすると、次に示すようなエラーメッセージがアップグレードログに記録されます。
Doing pkgadd of SUNWplow to /. pkgadd: ERROR: unable to create package object </a/usr/openwin/share/locale/de.ISO8859-15>. file type <s> expected <d> actual unable to remove existing directory at </a/usr/openwin/share/locale/de.ISO8859-15> .... Installation of <SUNWplow> partially failed. pkgadd return code = 2 Doing pkgadd of SUNWpldte to /. WARNING: /a/usr/dt/appconfig/types/de.ISO8859-15 may not overwrite a populated directory. ...... pkgadd: ERROR: /a/usr/dt/appconfig/types/de.ISO8859-15 could not be installed. ....... Installation of <SUNWpldte> partially failed. pkgadd return code = 2 |
アップグレードログに示されているディレクトリは、パッチによってシンボリックリンクからディレクトリに変更されます。この変更がアップグレード時にインストールしようとしたパッケージに含まれていないため、上記のエラーメッセージが出力されます。ただし、アップグレードしたシステムのオペレーティング環境に対して、このエラーによる影響はありません。
回避方法: 問題は発生しないので、このエラーメッセージは無視してください。
インストール中にファイルシステムを作成しているときに、次のどちらかの警告メッセージが出力されることがあります。
Warning: inode blocks/cyl group (87) >= data blocks (63) in last cylinder group. This implies 1008 sector(s) cannot be allocated. |
Warning: 1 sector(s) in last cylinder unallocated |
作成中のファイルシステムと等しい容量が、使用しているディスク上の領域に割り当てられない時に、上記の警告メッセージが表示されます。この場合、ディスク上に未使用の領域ができ、その領域は作成中のファイルシステムに取り込まれません。また、この未使用のディスク領域は、他のファイルシステムでも利用されません。
回避方法 : 問題は発生しないので、上記の警告メッセージは無視してください。
OS サーバーに OS サービスとして Solaris 7 システムソフトウェアを追加すると、次のようなエラーメッセージが表示されます。
os_server: Error: Error adding OS service Solaris 2.7 i386 i86pc: service modification failed. See /var/sadm/system/logs/upgrade_log for more information (/var/sadm/install_data/upgrade_log on Solaris 2.3 or 2.4). |
os_server の部分は、OS サーバーの名前になります。
上記のログファイルを見ると、次のようなメッセージで SUNWplow パッケージの追加に失敗していることがわかります。
Doing pkgadd of SUNWplow to /. ERROR: attribute verification of <export/exec/Solaris_2.7_i386.all/etc/default/init> failed pathname does not exist |
回避方法 : エラーメッセージを無視してください。
KCMS プロファイルサーバー、フォントサーバー、CacheFS デーモン、Kerbd デーモンの行が /etc/inetd.conf ファイル中にすでに存在しておりコメントアウトされている場合でも、対話式インストールプログラムはそれらの行を追加します。
回避方法 : テキストエディタを使用して、/etc/inetd.conf ファイル中の不要なエントリを削除またはコメントアウトしてください。
64 ビット Solaris のインストールに関連する情報について説明します。
UltraSPARCTM システム上で 64 ビット Solaris オペレーティング環境を実行する場合、Flash PROM ファームウェアのアップグレードが必要な場合があります。Solaris 7 インストールプログラムには 64 ビットサポートを追加する選択肢があります。UltraSPARC システムにインストールする場合には、この 64 ビットサポートがデフォルトで選択されます。
Sun システムまたは UltraSPARC システムで 32 ビット Solaris オペレーティング環境を実行する場合は、Flash PROM をアップグレードする必要はありません。
次の表に、UltraSPARC (sun4u) システムと必要な最小限のファームウェアバージョンを示します。この表に記載されていないシステムでは、Flash PROM をアップグレードする必要はありません。「システムタイプ」は、uname -i コマンドによって出力される内容です。また、prtconf -V コマンドによって、現在実行しているファームウェアのバージョンを調べることができます。
システムタイプ (uname -i で出力される) |
必要最小限のファームウェアバージョン (prtconf -V で出力される) |
---|---|
SUNW,Ultra-1-Engine | 3.10.0 |
SUNW,Ultra-1 |
3.11.1 |
SUNW,Ultra-2 |
3.11.2 |
SUNW,Ultra-4 |
3.7.107 |
SUNW,Ultra-Enterprise |
3.2.16 |
Solaris CD を利用して Flash PROM をアップグレードする方法については、『Solaris 7 Sun Hardware Platform Guide』を参照してください。このマニュアルは、http://docs.sun.com から入手できます。
CD-ROM から AnswerBook2 サーバーを実行しているとき、ローカルにインストールされた文書コレクションを ab2cd -s コマンドが見つけることができないため、ローカルにインストールされた文書コレクションがサーバーのデータベースに追加されません。
回避方法 : ローカルにインストールされた文書コレクションがある場合は、AnswerBook2 サーバーソフトウェアをインストールしてください。また、CD-ROM からサーバーを実行しないでください。
この節では、日本語環境に固有の次の情報について説明します。
Solaris Web Start 1.0 インストールに関する情報
アップグレードに関する情報
インストール全般に関する情報
この節では、Solaris Web Start 1.0 を使用する場合のインストールに関する、日本語環境に固有の問題について説明します。この節に記載されている問題は、Solaris 対話式インストールプログラムを使用するときには発生しません。
Solaris Web Start 1.0 を使用するには、システムが次の要件を満たしている必要があります。
1.05G バイト以上の容量を持つブートディスク
Solaris Web Start 1.0 を実行するには、1.05G バイト以上のブートディスク (フォーマット済み、ラベル指定済み) が必要です。このディスクをもとにして、プログラムは、選択した製品をインストールするためのディスク容量がシステムにあるかどうかを調べます。サーバーソフトウェアをインストールするには、4.2G バイトのディスクを推奨します。
日本語ロケールで 64M バイト以上、英語ロケールで 48M バイト以上の物理メモリー (RAM)
Solaris Web Start 1.0 をスタンドアロン (インストールするマシン上) で実行する場合およびクライアントサーバーモード (ネットワークに接続されている別のシステム上) で実行する場合に必要なメモリー容量は、次のとおりです。
スタンドアロン | クライアントサーバーモード | |
日本語ロケール(日本語表示) | 64M バイト以上 | 64M バイト未満 32M バイト以上 |
英語ロケール(英語表示) | 48M バイト以上 | 48M バイト未満 32M バイト以上 |
システムがこれらの要件に適合しない場合は、Solaris Web Start 1.0 の代わりに、Solaris 対話式インストールプログラムを使用してください。
なお、英語ロケール (英語表示) で Solaris Web Start 1.0 を実行して日本語環境をインストールするには、以下の手順で行なってください。
インストールの始めに表示されるデフォルトロケール画面で英語ロケールを選択します。
各ソフトウェアに対して、インストール言語として日本語ロケールを明示的に指定します。
インストールが完了したらシステムを再起動し、システムデフォルトロケールを日本語ロケールに設定します。
Solaris 7 - 5/99 Documentation CD (日本語版) や Solaris Easy Access Server 2.0 Documentation CD に含まれている AnswerBook 文書、および Netscape Communicator 4.5 の日本語パッケージは、各日本語ロケールで共通のものです。これらを Solaris Web Start 1.0 のカスタムインストールによってインストールする場合、ソフトウェアの選択画面で複数の日本語ロケールが表示されますが、どれか 1 つのロケールが選択されていれば、必要な日本語パッケージがインストールされます。
Solaris Web Start 1.0 の使用中に次のいずれかの警告メッセージが表示され、設定操作を継続できなくなる場合があります。
このシステムには Solaris Web Start を実行するために十分なディスク領域がありません。 |
ディスク容量が不足しているため、選択したすべてのソフトウェアをインストールできません。 インストールするソフトウェアの数を減らしてください。 |
ソフトウェアのインストールに十分なディスク容量があるにもかかわらず、これらのメッセージが表示された場合は、Solaris Web Start 1.0 を実行するためのメモリーが不足している可能性があります。
たとえば、64M バイト以下のメモリーを持つシステムでヘルプの参照や設定操作を何度も繰り返した場合などに、メモリー不足が発生します。
回避方法 : HotJava をメニューから終了し、Solaris Web Start 1.0 を再起動してください (ブラウザ画面左上にあるボタンメニューから「終了」を選択し、次に表示されるポップアップ画面で「継続」を選択します)。
それでも同じ状況になってしまう場合には、対話式インストールを行うか (Solaris Web Start 1.0 の初期画面で「終了」ボタンを選択します)、英語表示で Solaris Web Start 1.0 を実行してください。
日本語ロケール (日本語表示) で Solaris Web Start 1.0 のクライアントサーバーモードを使用したインストールを行う場合に、ブラウザとして HotJava を使用すると、インストールの途中で HotJava がコアダンプします。
回避方法 : $HOME/.hotjava/properties ファイルに次の 1 行を追加して HotJava を再起動してください。なお、インストールが終了したら、この行は削除してください。
package.restrict.access.sun=false |
端末コンソールしか持たないシステムを Solaris Web Start 1.0 のクライアントサーバーモードを使用してインストールする場合、ロケールの選択をする機能がないため、C ロケールを使用して起動されます。クライアント側で日本語ロケールを使って HotJava を起動した場合、一部のメッセージは日本語で表示されますが、オンラインヘルプなどは英語で表示されます。
クライアントのデフォルトロケールに日本語ロケールを選択した場合、日本語文字および英数字の検索ができません。
回避方法 : クライアントを C ロケールで起動すると、英数字の検索ができます。
同梱されている CD を Solaris Web Start 1.0 でインストール中にスワップ不足が発生し、コンソールに次のエラーメッセージが繰り返し表示されて、インストールに失敗することがあります。また、このエラーメッセージが文字化けすることがあります。
MYRun Error:java.io.IOException: not enough disk space |
これは、64M バイト以下の物理メモリーのシステムに、同梱の多くのソフトウェアをインストールする場合に発生します。
回避方法 : 以下のいずれかの方法で対処してください。
回避方法 1
端末エミュレータなどで reboot コマンドを実行してシステムをリブートします。
システムがリブートすると、Solaris Web Start 1.0 がリブート前の状態で起動されます。
「再開」ボタンをクリックして、インストールを続行します。
リブート前にインストールが完了したソフトウェアについて、インストールが失敗したように Solaris Web Start 1.0 の画面に表示されることがありますが、インストールは完了していますので問題ありません。
回避方法 2
Solaris Web Start 1.0 のカスタムインストールでインストールを最初からやり直してください。その際に、物理メモリーとスワップ領域の合計サイズが SPARC システムの場合は最低 224M バイト、Intel システムの場合は最低 256M バイトになるように、スワップ領域のサイズを確保してください。
Solaris Web Start 1.0 では、 Solaris Easy Access Server 2.0 Documentation CD に含まれている「Release Notes」中のドキュメントをインストールすることができません。
回避方法 : Solaris Easy Access Server 2.0 Documentation CD に含まれている Solaris Web Start 2.0 (installer) を使用して、必要なドキュメントをカスタムインストールでインストールしてください。
アップグレードに関する、日本語環境に固有の問題について説明します。
Solaris 7 をアップグレードオプションによってインストールする場合、Solaris 2.5 以降のシステムからのアップグレードをサポートします。それより前のリリースからのアップグレードは保証されません。
アップグレード時に新たなロケールサポートを追加できます。その場合「言語の選択」画面で追加したいロケールを追加選択します。
なお、現在インストールされているロケールをアップグレード時に削除することはできません。また、現在インストールされているロケールとは異なるロケールへアップグレードすることはできません。たとえば、ja ロケールだけをインストールしたシステムを ja_JP.PCK ロケールだけのシステムにアップグレードすることはできません。
Solaris 2.5.1 に同梱されていた「日本語 Solaris 2.5.1 PC 漢字コード開発キット」がインストールされているシステムを Solaris 7 にアップグレードする場合、それをサポートするパッケージ (SUNWjpr、SUNWjpu、SUNWjpxw) は自動的に削除されます。 ja_JP.PCK ロケール環境をインストールするには、「言語の選択」画面で「Japanese PC Kanji (ja_JP.PCK)」を追加選択してください。
Solaris 2.5 (SMCC 版) および Solaris 2.5.1 (SMCC 版) で提供されていた Wnn6 (OMRONWnn6) を使用していたシステムでアップグレードインストールを行なった場合、/opt/Wnn6/lib/ja_JP/dic/usr に置かれていたユーザー辞書や学習ファイルは自動的に /var/locale/ja/wnn/ja/dic/usr にコピーされ、新しい環境に引き継がれます。ユーザー辞書などが不要な場合は、 /var/locale/ja/wnn/ja/dic/usr ディレクトリに作成されたユーザーのディレクトリを削除してください。
OMRONWnn6 で変更した設定ファイル (/opt/Wnn6/lib ディレクトリに置かれます) は、自動的には引き継がれません。必要に応じて /etc/lib/locale/ja/wnn ディレクトリにあるファイルを編集してください。標準のファイルは /usr/lib/locale/ja/wnn に置かれます。
OMRONWnn6 は、アップグレードインストールでは削除されません。 必要に応じて、アップグレード後に削除してください。ただし、OMRONWnn6 を削除すると、/opt/Wnn6 に置かれたすべてのファイル (変更された設定ファイル、ユーザー辞書、学習ファイルを含みます) が削除されますので、充分に注意してください。
日本語環境に固有のインストールに関する注意事項とバグ情報について説明します。
同梱されている CD をその CD に含まれている Solaris Web Start 2.0 (installer) を使用して日本語ロケール (日本語表示) でインストールしている時に、スワップ容量が不足したためにインストールが失敗することがあります。この場合、コンソールにエラーメッセージが表示されますが、そのエラーメッセージが次のように文字化けします。
RunCmd Error:java.io.IOException: ???????????????????? |
回避方法 : 同梱されている CD に含まれている Solaris Web Start 2.0 は、実行時におよそ 50M バイトのメモリーを消費します。Solaris Web Start 2.0 を使用してインストールする場合は、swap -s コマンドなどで空きスワップ容量を確認し、不足している場合は、メモリーの消費量が多いアプリケーションを終了するか、あるいはスワップファイルを作成してスワップ領域を追加してください。詳細は swap(1M) のマニュアルページを参照してください。
選択したデフォルトロケールに関係なく、install_log、upgrade_log などの Solaris のインストールログファイルは、EUC (ja ロケール) テキストとして生成されてしまいます。なお、同梱のソフトウェアを Solaris Web Start でインストールした場合に生成されるログファイル bundled_install_log は、デフォルトロケールで選択した文字エンコーディングのテキストで生成されます。
回避方法 : コードコンバータで変換して参照するか、たとえばテキストエディタなどの GUI ツールを ja ロケールで起動して参照してください。
Solaris 2.5.1 オペレーティング環境のシステム上に Solaris Web Start 2.0 インストールプログラム (installer) を使用して、Netscape Communicator 4.5 をインストールする場合には、必ず /cdrom/ja_netscape/Patches/sparc/Sol_2.5.1 に含まれる 3 つのパッチをインストールしてから、Solaris Web Start 2.0 を実行してください。
また、Solaris 2.5.1 システム上にインストールしたパッケージを削除するには、 pkgrm コマンドを使用してください。
Wnn6、ATOK8、cs00 が日本語入力システムとして利用できます。これらは Solaris 7 - 5/99 Software CD に含まれており、「エンドユーザシステムサポート」以上のソフトウェアグループでデフォルトでインストールされます。
環境ファイルを特に設定していない場合のデフォルトの日本語入力システムは、Wnn6 です。Wnn6 がインストールされていない場合は、ATOK8 がデフォルトとなります。
現在使用している日本語入力システムを他の入力システムに切り替える場合は、ワークスペースメニュー (OpenWindows 環境の場合は「ワークスペース」->「ユーティリティ」) の「日本語入力システムの切替」から利用したい日本語入力システムを選択し、ウィンドウシステムを再起動してください。また、直接コマンド行から wnn6setup、atok8setup、または cs00setup と入力して、設定を切り替えることもできます。この場合もウィンドウシステムを再起動してください。
使用しない入力システムは、インストール時に「ソフトウェアのカスタマイズ」画面でそのクラスタ (またはパッケージ) の選択を解除することによって、インストールしないようにできます。たとえば、cs00 を使用しない場合は「Japanese Input System - cs00」の選択を解除します。
ただし、アップグレードインストールの場合に、これまで使用していた ATOK8 または cs00 の選択を解除すると、システム上からその入力システムをサポートするシステムファイルも削除されてしまいます。このため、単語を追加登録したシステム辞書などの保存しておきたいファイルがある場合は、アップグレード前にファイルを保存するか、あるいはアップグレードインストール時に、使用しない日本語入力システムを含めてインストールし、アップグレードインストール後に必要なファイルを保存した後に、pkgrm コマンドでそのパッケージを削除してください。
Solaris 2.6 から、cs00 は「コアシステムサポート」ソフトウェアグループには含まれなくなりました。Solaris 2.5.1 以前の「コアシステムサポート」でインストールされたシステムをアップグレードすると、システム上から cs00 をサポートするシステムファイルが削除されますので注意してください。
cs00 を利用する場合は、「エンドユーザシステムサポート」以上のソフトウェアグループを選択するか、インストール時に「Japanese Input System - cs00」クラスタを追加選択するか、インストール後に pkgadd コマンドにより次のパッケージをインストールしてください。
SUNWjc0r : Japanese Kana-Kanji Conversion Server cs00 Root File
SUNWjc0u : Japanese Kana-Kanji Conversion Server cs00 User Files
SUNWjc0w : Japanese cs00 user dictionary maintenance tool for OPEN LOOK
SUNWjc0d : Japanese cs00 user dictionary maintenance tool for CDE Motif
なお、かな漢字入力機能を持たない漢字表示可能な端末および端末エミュレータ上で日本語を入力するためのフロントエンドプロセッサ mle を利用する際にも、cs00 が必要になります。
日本語タイプ 5 キーボードは OpenBoot PROM のバージョンによっては、モニターレベルでタイプ 4 キーボードとして動作します。そのため、モニターレベルでは、キーボード上の印字と実際の入力が一部異なります。次の表を参照してください。その他の注意事項は、U.S. タイプ 5 キーボードと同じです。『Sun タイプ 5 キーボードプロダクトノート』を参照してください。
表 3-1 日本語キーボード上の印字と実際の入力文字日本語タイプ 5 キーボード上の印字 | 実際の入力文字 |
---|---|
" | @ |
& | ^ |
' | & |
( | * |
) | ( |
Shift-0 | ) |
= | _ |
‾ | + |
^ | = |
¥ | ¥ |
@ | [ |
` | { |
[ | ] |
{ | } |
+ | : |
: | ' |
* | " |
] | ` |
} | ‾ |
_ | LF |
¥ | LF |