bootparams テーブルは、ドメイン内のすべてのディスクレスワークステーションに関する構成情報をもっています。ディスクレスワークステーションは、ネットワークに接続されていてもハードディスクをもたないワークステーションです。ディスクレスワークステーションにはディスク装置がないため、自分のファイルとプログラムをネットワーク上のサーバーのファイルシステムに持っています。また、自分の構成情報 (つまり「ブートパラメタ」) をサーバーに持っています。
このような構成になっているため、すべてのディスクレスワークステーションには、この情報がどこに格納されているかを知っている初期設定プログラムがあります。ネットワークにネームサービスがない場合、このプログラムはサーバーの /etc/bootparams ファイル内でこの情報を探します。ネットワークが NIS+ ネームサービスを使う場合、このプログラムは、代わりに bootparams テーブル内でこの情報を探します。
bootparams テーブルは、ディスクレスワークステーションに関するどんな構成情報でも格納できます。このテーブルには 2 つの列があり、構成キーとその値を格納します。デフォルトでは、このテーブルは各ワークステーションのルート、スワップ、およびダンプの各パーティションの位置を格納するように設定されます。
デフォルトの bootparams テーブルには 2 つの列しかありませんが、列を使用して、次に示す情報を提供します。
表 C-3 bootparams テーブル
列 |
内容 |
説明 |
---|---|---|
キー |
ホスト名 |
ディスクレスワークステーションの正式ホスト名、hosts テーブルで指定 |
値 |
構成 |
ルートパーティション : ワークステーションのルートパーティションの位置 (サーバー名とパス) |
|
|
スワップパーティション : ワークステーションのスワップパーティションの位置 (サーバー名とパス) |
|
|
ダンプパーティション : ワークステーションのダンプパーティションの位置 (サーバー名とパス) |
|
|
インストールパーティション |
|
|
ドメイン |
列はタブ文字で区切ります。バックスラッシュ (¥) は、1 つのエントリを複数の行で指定するのに使用します。ルート、スワップ、およびダンプの各パーティション用のエントリのフォーマットを次に示します。
client-name root= server:path ¥ swap=server:path ¥ dump=server:path ¥ install= server:path ¥ domain=domainname |
次に例を示します。
buckarooroot=bigriver:/export/root1/buckaroo ¥ swap=bigriver:/export/swap1/buckaroo ¥ dump=bigriver:/export/dump/buckaroo ¥ install=bigriver:/export/install/buckaroo ¥ domain=sales.doc.com |
x86 ベースのワークステーションでは、使用できるパラメータが増えます。詳細は、bootparams(4) のマニュアルページを参照してください。