「症状」
新しいユーザーや、最近パスワードを変更したユーザーが、ログインできません。または、特定のマシンからログインできますが、他のマシンからログインできません。そのようなユーザーに対して、次の表現が含まれているエラーメッセージが表示されることがあります。
「最初に考えられる原因」
NIS マシン上でパスワードが変更されました。
NIS+ の名前空間サーバーがサービスを提供しているドメインの中で、NIS を実行している Solaris 7 リリース のマシン上で、ユーザーまたはシステム管理者が passwd コマンドを使用してパスワードを変更した場合、そのユーザーのパスワードは、そのマシンの /etc/passwd ファイルの中だけで変更されています。そのユーザーが、ネットワーク上の他のマシンを使用してログインしても、そのマシン上では新しいパスワードは認識されません。NIS+ のパスワードテーブルに格納されている、古いパスワードを使用しなければなりません。
「診断」
そのユーザーの古いパスワードが、NIS+ の他のマシンでまだ有効かどうかチェックしてください。
「対策」
NIS+ を実行しているマシンで、passwd コマンドを使用して、ユーザーのパスワードを変更します。
「2 番目に考えられる原因」
パスワードの変更を行なっても、システム全体に反映されるまでに時間がかかります。
「診断」
名前空間の変更がドメインやシステム全体に反映されるまでに、ある程度の時間がかかります。ドメインのサイズや複製サーバーの台数により、数秒間で済むこともあれば、何十分もかかることがあります。
「対策」
変更結果がドメインに伝わるまで、常識的に受け入れられる程度の時間、待つだけです。または、nisping org_dir コマンドを使用して、システムを同期させることもできます。