SunVTS 3.4 テストリファレンスマニュアル

pstest のサブテスト

バッテリーの電源レベルが適切かどうかを確認するために、pstest は、他の 2 つの検査を実行する前にこのサブテストを実行します。バッテリーの不良を検出すると、fatal error というメッセージを出力して終了します。

このサブテストは、ボードのメモリー全体を 1 つのプロセスアドレス空間に割り当ててボードをロックし、複数のアクセスが行われないようにします。次に、割り当てられたアドレス空間を順番に移動しながら、各空間で、文字、short、long の比較をします。pstest は、この検査を 2 回実施します。

このサブテストは、同期した読み取り・書き込みアクセスだけを行います。pstest は、オンボードのメモリー量に等しいデータをメモリーキャッシュに書き込み、そのデータを読み戻して比較します。データの書き込みに要する時間は 2 回測定されます。1 回目は Prestoserve アクセラレータを無効にした状態で測定し、2 回目は有効にします。1 回目の値を 2 回目の値で割ると、性能比が得られます。テストの 3 回のパスでこの比が 1 : 5 以下の場合、Prestoserve ボードに問題があるかどうかを判断することはできません。

Prestoserve アクセラレータは、テスト中に /opt パーティションを高速化しますが、このパーティションは遠隔からマウントされていることもあるため、Prestoserve ボード自体に問題があることも、問題がないこともあります。場合によっては、ネットワーク性能に問題があることも考えられます。いずれにしても、性能比が 1 : 5 より小さい場合は、警告メッセージが表示されます。


注意 - 注意 -

一貫性のある結果を得るようにするには、Prestoserve 製品をインストールした際に、できるだけ多くの多重テストを実行します。このテストは、オプションダイアログボックスで選択します。デフォルトは 2 ですが、最大は 10 です。ただし、pstestkmem を同時に実行すると、SunVTS から誤ったエラーが返されることがあるため、両方のテストを同時には実行しないでください。