Sun NFS サーバーの調整

調整による NFS 性能の改善

この章では、以下の環境における推奨調整方法を説明します。

システム調整にあたっては、以下の事項を確認してください。

NFS サーバーを設定した後、システムの調整を行ってください。NFS サーバーを調整するには、ネットワーク、ディスクドライブ、CPU、メモリーと NFS 性能の関係についての基礎的な知識が必要になります。また、システムを調整するには、どのパラメタを調整した場合にバランスが良くなるかを理解しておく必要があります。

サーバー性能の監視と調整

  1. 統計情報を収集します。詳細については、第 2 章「NFS 性能の分析」を参照してください。

  2. 制限を受けている、または、過度に使用されている資源の特定と、それに基づくシステムを再構成します。

  3. 第 2 章「NFS 性能の分析」と、この章で推奨している調整方法の説明を参照してください。

  4. 再構成後の長期間にわたる性能測定と評価を行います。

NFS サーバーの負荷の分散

NFS 処理は、必ずユーザーレベルのタスクに優先して、オペレーティングシステムのカーネル内部で行われます。


注 -

NFS の負荷が大きい場合に、それ以上 NFS サーバーがタスクを実行しようとすると、その処理は遅くなります。1 台の NFS サーバー上で複数のデータベースを実行したり、複数の時分割負荷をかけたりしないでください。


一般的に、メールの送信や印刷などの非対話型処理では、NFS の処理と NFS 以外の処理という 2 つの目的にサーバーが使用されます。これらの非対話型処理には、SPARCprinter (Solaris 2.6 以降のリリースではサポートされません) や、NeWsprint(TM) ソフトウェアに基づくサンのプリンタによる処理は含まれません。CPU の処理能力に余裕があり、NFS の負荷が小さい場合は、対話型の作業は問題なく行うことができます。