インストールと構成

第 1 章 SRVC の設定

Sun Ray Connector for VMware View Manager (SRVC) は、VMware View Manager を介して、Sun Ray クライアントのユーザーを Windows 仮想マシンに接続します。SRVC は、ユーザーがそれぞれの Active Directory ユーザー名とパスワードを使用して、専用の仮想マシンに接続できる Sun Ray キオスクセッションを提供します。ユーザーは、Windows ログイン画面でパスワードを再入力する必要はありません。

システム要件

VMware 仮想化環境:

Sun Ray 環境:

詳細については、「関連マニュアル」を参照してください。

SRVC のインストール

    Sun Ray Connector for VMware View Manager ソフトウェアは、次の手順で、Sun Ray サーバーにインストールします。

  1. Sun Ray サーバーに SRVC ソフトウェアをダウンロードします。ソフトウェアは、http://www.sun.com/software/sunray/get_addons.jsp から入手できます。

  2. SRVC ソフトウェアを解凍します。


    $ unzip srvc_1.1.zip
    
  3. スーパーユーザーになります。


    $ su
    Password:
  4. ソフトウェアの以前のインストールをすべて削除します。


    # pkgrm SUNWkio-vdm
    
  5. zip ファイルから抽出された srvc_1.1 フォルダに移動します。

  6. 使用しているアーキテクチャーに対応するパッケージをインストールします。

    x86:

    # pkgadd -d Packages/Solaris_10+/i386/
    
    Sparc:

    # pkgadd -d Packages/Solaris_10+/sparc/
    

SRVC 対応 Sun Ray サーバーの構成

次の手順では、Sun Ray Software Web 管理を使用して、Sun Ray サーバーを構成し、Windows デスクトップを表示します。

  1. サーバーの設定時に割り当てられた管理者のユーザー名とパスワードを使用して、http://<sun ray server>:1660 にある SRS Admin GUI へログインします。

  2. 「詳細 (Advanced)」タブをクリックし、「キオスクモード (Kiosk Mode)」サブタブをクリックします。その後、[編集 (Edit)」をクリックします。

  3. セッションパラメータを変更します。「セッション (Sessions)」プルダウンメニューで、「VMware View Manager セッション (VMware View Manager Session)」を選択します。

    指定可能な引数は次のとおりです。

    -s <server>

    VMware View Connection Server ホスト名。

    -https

    VMware View Connection Server への SSL 接続を使用します (デフォルト)。

    -http

    VMware View Connection Server への SSL 接続を使用しません。

    -p <port number>

    VMware View Connection Server ポート番号。

    -t <seconds>

    スマートカードを使用していない場合は、ユーザーが一定時間内に何らかの操作をしないと、デスクトップ選択ダイアログから自動的にログアウトされる。その時間の長さを指定する。

    デフォルト値は 3 分です。

    -no-auto-login

    デスクトップが 1 台のみの場合、ユーザーは自動的にそのデスクトップに転送されます。このフラグは、この動作を無効にします。

    -d <domain>

    このドメイン名は、使用可能な場合は、ログイン画面で事前に選択されています。

    -- <uttsc arguments>

    Sun Ray Connector for Windows OS に渡されるオプション。これらのオプションの詳細については、uttsc マニュアルページを参照してください。

    $ man -M `pkginfo -r SUNWuttsc`/SUNWuttsc/man uttsc

  4. カードユーザーおよび非カードユーザーに対して、いつキオスクモードを使用するかをサーバーに命令します。「詳細 (Advanced)」メニューの「システムポリシー (System Policy)」サブタブをクリックします。ダイアログボックスで、カードユーザーと非カードユーザーの両方のキオスクモードの「有効化 (Enabled)」ボックスをオンにします。

  5. 完了したら、「保存 (Save)」をクリックします。

  6. 以下の手順に従って、サーバーを再起動します。

    1. メッセージダイアログ内のリンクをクリックして、「サーバー (Servers)」タブに切り替えます。

    2. サーバーを選択し、「コールドリスタート (Cold Restart)」をクリックします。

VMware View Connection Server の構成

SRVC がユーザーにデスクトップを提供するには、VMware View Connection Server で追加構成が必要となる場合があります。

接続トンネリングの無効化

SRVC は、VMware が提供する仮想マシンへのトンネル化接続をサポートしていません。接続トンネリングをオフにするには、次の手順に従います。

  1. VMware View Connection Server Web 管理の「構成 (Configuration)」タブで、サーバーを選択し、「編集 (Edit)」をクリックします。

  2. ポップアップ画面で「デスクトップに直接接続 (Direct Connection to Desktop)」をクリックします。

SSL (Secure Sockets Layer)

次の手順は、SSL が必要ない場合に、SRVC が SSL を使用せずに VMware View Manager に接続できるように VMware View Manager を構成する方法を示しています。

  1. 非 SSL 接続を受け入れるように、VMware View Manager を構成します。

    1. VMware View Connection Server Web 管理にログインし、「構成 (Configurations)」タブをクリックします。

    2. グローバル設定を編集し、「SSL が必要 (Require SSL)」を「オフ (Off)」に設定します。

    3. ポップアップ画面の「SSL が必要 (Require SSL)」を選択解除します。

SSL の有効化

SRVC がシステムに接続するには、VMware View Manager のインストールによって生成されたデフォルトの SSL 証明書を置き換える必要があります。上記の手順は、新しい証明書が生成され、VMware View Connection Server に格納されていることを前提としています。詳細については、VMware View Manager のマニュアルを参照してください。

  1. 次のコマンドを使用して、VMware View Connection Server のキーストアから証明書をエクスポートします。


    # keytool -export -keystore keys.p12 -storetype pkcs12 -file vmware.cer
    
  2. vmware.cer ファイルを Sun Ray サーバーにコピーします。

  3. 証明書を Sun Ray サーバーのキーストアにインポートします。


    # keytool -import -file vmware.cer -trustcacerts -v -keystore 
    /etc/opt/SUNWkio/sessions/vdm/keystore
    
  4. キオスクスクリプト (/etc/opt/SUNWkio/sessions/vdm/vdm ) を編集し、javaKeyStorePass= で始まる行にキーストアのパスワードが含まれるように変更します。

  5. Admin GUI を介して Sun Ray サーバーを再起動します。


注 –

管理者は、手順 3 および 4 に従う代わりに、サーバーの Java インストールのデフォルトキーストアに証明書をインポートすることもできます。これを実行した場合は、キオスクスクリプトを変更し、javaKeyStore および javaKeyStorePass への参照をすべて削除する必要があります。