この章では、Sun JavaTM Enterprise System (Java ES) ソフトウェアをインストールする際に役立つ情報を提供します。このマニュアルで説明している作業を開始する前に、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストール計画ガイド』に従ってインストール計画を立てておいてください。
この章で説明する内容は、次のとおりです。
Sun JavaTM Enterprise System (Java ES) は、多くの Sun のサーバー側製品を 1 つのソフトウェアシステムに統合し、分散型のエンタープライズアプリケーションのサポートに必要なサーバーソフトウェアを提供します。このマニュアルでは、これらの製品を「Java ES コンポーネント」と呼びます。Java ES コンポーネントをさまざまな組み合わせでインストールするための単一のインストーラが用意されています。これらのコンポーネント間には複雑な相互関係が存在するため、それらをインストールする際には、単一のコンポーネントをインストールする場合よりも多くのインストール前作業やインストール後作業が必要となります。
ここで説明する内容は、次のとおりです。
2005Q4 リリースに関連付けられた Java ES ソフトウェアに含まれる選択可能なコンポーネントは、次のとおりです。(名前とバージョンの後に、このマニュアル内で使用する省略名を示す。)
Communication Services Delegated Administrator 6.3 (Delegated Administrator)
Service Registry 3.0
Sun Cluster 3.1 8/05 (Sun Cluster ソフトウェア)
Sun Cluster Agents for Sun Java System (Sun Cluster エージェント)
Sun Java System Access Manager 7.0 (Access Manager)
Sun Java System 管理サーバー 5.2P4 (管理サーバー)
Sun Java System Application Server 8.1 Enterprise Edition + パッチ (Application Server)
Sun Java System Calendar Server 6.2 + パッチ (Calendar Server)
Sun Java System Communications Express 6.2 + パッチ (Communications Express)
Sun Java System Directory Preparation Tool 6.3P2 (Directory Preparation Tool)
Sun Java System Directory Server 5.2P4 (Directory Server)
Sun Java System Directory Proxy Server 5.2P4 (Directory Proxy Server)
Sun Java System Instant Messaging 7.0.1 (Instant Messaging)
Sun Java System Message Queue 3.6 Enterprise Edition SP3 (Message Queue)
Sun Java System Messaging Server 6.2 + パッチ (Messaging Server)
Sun Java System Portal Server 6.3.1P3 (Portal Server)
Sun Java System Portal Server Secure Remote Access 6.3.1P3 (Portal Server Secure Remote Access)
Sun Java System Web Server 6.1 SP5 (Web Server)
Sun Java System Web Proxy Server 4.0 (Web Proxy Server)
High Availability Session Store (HADB) 4.4.2
Java ES インストーラに表示されるサービスおよびサブコンポーネントの完全な一覧については、付録 A 「このリリースの Java ES コンポーネント」を参照してください。この付録では、今回のリリースで提供する共有コンポーネントの一覧も示します。
Java ES インストーラは、Solaris pkgadd、Linux rpm のいずれかのユーティリティーを使ってJava ES ソフトウェアをシステムに転送するためのインストールフレームワークです。Java ES のインストールは、対話的に実行することも、再利用可能なスクリプトを使用して実行することもできます。
グラフィカルモード (対話式): グラフィカルワークステーションへの Java ES ソフトウェアのインストール作業の手順を示す、対話式のグラフィカルウィザードを提供します。
テキストモード (対話式): グラフィカルモードと同じ機能を提供しますが、端末ウィンドウのコマンド行で 1 行ごとに応答が求められます。
サイレントモード: 入力を指定するために生成した状態ファイルを使用して、複数のホスト上でインストーラを実行するオプションを提供します。
ソフトウェアをインストールせずに Java ES インストーラを実行することができます。これは、サイレントインストール用の状態ファイルを作成したり、既存のホスト上の Java ES ソフトウェアを調査したりする場合に便利です。
対話式インストーラは、オペレーティングシステムのロケール設定で指定されている言語で実行されます。次の言語を利用できます。
英語
フランス語
ドイツ語
日本語
韓国語
スペイン語
簡体字中国語
繁体字中国語
オペレーティングシステムの言語がこのリストに含まれていない場合、インストーラは英語で実行されます。
インストーラにより、英語版の Java ES のコンポーネントがすべて自動的にインストールされます。さらに、コンポーネントパッケージをリスト内のいずれかの言語でインストールできます。インストールセッションでは、インストールするすべてのコンポーネントに選択した言語が適用されます。ある言語で一部のコンポーネントをインストールし、別の言語でその他のコンポーネントをインストールする場合は、インストーラを複数回実行する必要があります。
Solaris OS 上では、オペレーティングシステムの言語が一覧に含まれていた場合、その言語が自動的にコンポーネントインストール用として選択されます。ただし、別の言語を選択することも可能です。
以前にインストールしたコンポーネントに対し、Java ES インストーラを使用して追加言語パッケージをインストールすることはできません。ただし、pkgadd または rpm ユーティリティーを使用することで、いつでも言語を追加できます。
インストール時に、Java ES インストーラは、インストールするホスト上にすでにインストールされているソフトウェアを調べ、次のコンポーネントを識別します。
互換性のある Java ES 製品コンポーネント。
互換性のあるコンポーネントは再インストールの必要がなく、またインストーラでは選択できません。
互換性のない Java ES 製品コンポーネント。
インストーラが選択したコンポーネントとすでにローカルにインストールされているコンポーネントとで互換性がないことを確認した場合、すでにインストールされている互換性のないコンポーネントを削除またはアップグレードするよう求められます。これらの互換性のないコンポーネントが処理されるまで、インストーラを続けて実行することはできません。これらのコンポーネントの処理を行なってから、コンポーネントの選択リストを更新し、インストールを続行することができます。
互換性のない Java ES 共有コンポーネント。
J2SE や NSS など、各種バージョンの Java ES 共有コンポーネントが既存のホストにすでに含まれていることはよくあることです。インストーラがインストールしようとする Java ES のバージョンと互換性のない共有コンポーネントのバージョンを検出した場合、これらの共有コンポーネントがリスト表示されます。インストールを続行すると、インストーラにより共有コンポーネントが互換性のあるバージョンにアップグレードされます。
コンポーネントの多くは、主要な機能を提供するために、ほかのコンポーネントの存在に依存しています。インストール時に選択したコンポーネントが共同して正常に機能するように、インストーラはコンポーネント間のチェックを広範囲に行います。このため、インストーラは、ユーザーが選択するコンポーネントに応じて、特定のコンポーネントをインストールに含めるよう求められます。
通常、Java ES インストーラは、次の規則を使用して Java ES コンポーネント間の依存性を処理します。
コンポーネントの選択: インストールするコンポーネントを選択すると、ほとんどの場合、インストーラはすべてのサブコンポーネントを自動的に選択します。
また、インストーラは、選択したコンポーネントが依存するコンポーネントとサブコンポーネントも選択します。たとえば、Application Server を選択すると、インストーラは Message Queue を自動的に選択します。
コンポーネントの選択の解除: コンポーネントの選択を解除すると、ほとんどの場合、インストーラはすべてのサブコンポーネントの選択を自動的に解除します。
選択している別のコンポーネントがローカルまたはリモートに必要とするコンポーネントの選択を解除すると、インストール手順を進めるときに、インストーラはさまざまな警告メッセージを表示します。
サブコンポーネントの選択: サブコンポーネントを選択すると、インストーラはそのサブコンポーネントが属するコンポーネントを自動的に選択しますが、その他のサブコンポーネントは選択しません。
選択したサブコンポーネントがほかのコンポーネントまたはサブコンポーネントに依存する場合、依存関係にあるこれらのコンポーネントは自動的に選択されます。
サブコンポーネントの選択の解除: サブコンポーネントの選択を解除すると、インストーラはそのサブコンポーネントの選択のみを解除します。その他のサブコンポーネントの選択は解除しません。
選択している別のコンポーネントがローカルまたはリモートに必要とするサブコンポーネントの選択を解除すると、インストール手順を進めるときに、インストーラはさまざまな警告メッセージを表示します。
Java ES のコンポーネント製品の多くは、インストール時にある程度の設定を行う必要があります。インストール時に実行する設定の範囲は、選択したコンポーネントおよびインストールオプションの種類によって異なります。
インストーラで、次の設定オプションを使用できます。
「あとで設定」: インストール時は、インストールに必要な最小限の値だけを入力し、インストール後に詳細な設定を行います。
「今すぐ設定」: インストール時に、インストール中の設定が可能なコンポーネント製品を設定できます。指定する情報は、いくつかの共通パラメータだけの場合もあれば (共通サーバー設定)、コンポーネントに固有の詳細なパラメータを含む場合もあります (コンポーネント設定)。
「共通サーバー設定」は、複数のコンポーネントが使用するパラメータを設定します。たとえば、ほとんどのコンポーネントでは、管理 ID およびパスワードを指定する必要があります。これらの共通の値を設定することで、すべてのコンポーネントの管理 ID とパスワードのデフォルト値を設定できます。「コンポーネント設定」は、特定のコンポーネントに適用するパラメータを設定します。これらの設定は、インストール時に「今すぐ設定」オプションを選択した場合にのみ要求されます。これらの設定の一部は、共通サーバー設定から取り込まれます。
Java ES には、Java ES インストーラを使用してローカルホストにインストールしたコンポーネント製品を消去するためのアンインストールプログラムが用意されています。Java ES アンインストーラは、アンインストーラが稼働しているホストで製品の依存関係をチェックし、他の製品への依存が検出された場合は警告メッセージを出力します。
アンインストーラは、グラフィカル、テキストベース、またはサイレントの各モードで実行できます。
Java ES インストールの完了後、アンインストーラは次の場所に格納されています。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWentsys4
Linux の場合: /var/sadm/prod/sun-entsys4
インストールの前に、Java ES ソフトウェアをインストールしようとするホストにどのようなコンポーネントが存在するかを把握することが重要です。Java ES ソフトウェアが事前にロードされた新しい Solaris システムを使用する場合、ホストの調査は不要です。ただし、既存のホストが Java ES コンポーネントがすでにインストールされているバージョンを使用している場合、Java ES インストーラを実行する前に、ソフトウェアの一部をアップグレードするか、または削除する必要があります。
ここで説明する内容は、次のとおりです。
事前にソフトウェアがロードされた Sun Solaris ハードウェアシステムを使用する場合、Java ES ソフトウェアのインストールイメージは、すでにシステムにコピーされています。
Java ES ソフトウェアがホストに事前にロードされている場合は、次のディレクトリが存在します。
/var/spool/stage/JES_05Q4_architecture/
architecture 変数は、SPARC または x86 など、システムのハードウェアのアーキテクチャーを示します。
このマニュアルで説明されているとおり、インストールイメージを展開し、Java ES インストーラを使用して、事前にロードされた Java ES ソフトウェアをインストールし、設定する必要があります。ホストに既存の Java ES コンポーネントが存在しない場合でも、インストールシーケンスを計画する必要があります。
ロード済みの Java ES ソフトウェアが Solaris 10 システム上に存在している場合、インストールイメージを展開する前に「Solaris 10 ゾーン」を参照してください。
インストーラはインストール時に、ホストにすでにインストールされている Java ES コンポーネントがインストールする Java ES のリリースと互換性があるかどうかをチェックします。コンポーネントの一部に互換性がない場合、互換性がないことを示すエラーメッセージが表示され、インスールが中断する場合があります。したがって、インストール済みのソフトウェアを調べ、必要なアップグレードを行なった「あと」で、Java ES インストーラを実行することが重要です。
Java ES インストーラはインストール時に、選択可能なコンポーネントをアップグレードしません。ただし、1 つ例外があります。Application Server および Message Queue がすでに Solaris OS にインストールされている場合、インストーラは、これらのコンポーネントをインストール時にアップグレードするかどうかをユーザーに尋ねます。
Java ES インストーラは、インストールする選択可能なコンポーネントで必要となるすべての共有コンポーネントを、アップグレードまたはインストールします。
prodreg、pkginfo などの Solaris コマンドや Linux rpm コマンドを使用すれば、インストール済みのソフトウェアを調査できます。また、インストーラそのものを使用して、この項で説明する手順に従って、パッケージベースのソフトウェアインストールを調べることもできます。
インストールされているソフトウェアに関する情報を得るために、Java ES インストーラだけを頼りにすることは、避けるべきです。インストール済みのソフトウェアについて、ホストを独自に調査して確認することも必要です。
DISPLAY 環境変数を設定します。
リモートホストにログインしているときには、DISPLAY 環境変数がローカルディスプレイに適切に設定されていることを確認します。DISPLAY 変数が正しく設定されていないと、インストーラはテキストベースモードで実行されます。
C Shell での例 (ホスト名は myhost):
setenv DISPLAY myhost:0.0 |
Korn Shell での例 (ホスト名は myhost):
DISPLAY=myhost:0.0 |
表示権限を付与します。
ローカルディスプレイでインストーラを実行するには、表示権限の付与が必要になる場合があります。たとえば、次のコマンドを使用して、myhost から serverhost のルートユーザーに表示権限を付与することができます。
myhost\> xauth extract - myhost:0.0|rsh -l root serverhost xauth merge - |
このような権限を安全に付与する手順については、『Solaris X Window System 開発ガイド』の「サーバーに対するアクセスの操作」の章を参照してください。
各ホストで、アクティブインストールではないことを示す -no オプションを指定してインストーラを起動します。
グラフィカルインストーラの場合、次のとおり入力します。
./installer -no |
テキストベースのインストーラの場合、次のとおり入力します。
./installer -nodisplay -no |
コンポーネントの選択に進みます。
このホストにインストールするコンポーネントを選択します。
状態列は、選択したコンポーネントに必要な製品を示します。
インストーラが選択可能なコンポーネントのバージョンに互換性がないことを検出した場合、互換性のないバージョンのアップグレードまたは削除が求められます。
この問題を解決したら、選択リストを更新し、選択し、インストーラを先に進めます。
インストーラが共有コンポーネントのバージョンに互換性がないことを検出した場合、アップグレードの必要がある共有コンポーネントのリストが表示されます。
表示された各共有コンポーネントについて、「インストール済みのバージョン」と「必要なバージョン」を比較し、アップグレードする必要があるかどうかを確認します。共有コンポーネントの新しい Java ES バージョンと、ホストにインストールされているその他のアプリケーションとの間に互換性があるかどうかを確認する必要があります。
インストーラを終了し、必要なアップグレードを実行します。
選択可能なコンポーネントについては、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 アップグレードガイド』を参照してください。
共有コンポーネントの場合は、インストール時に大部分のアップグレードを実行できます。
各ターゲットホストに対して手順を繰り返します。
インストーラは Solaris OS によって配布される Directory Server のバージョンを調べ、この Solaris の配布の中に含まれている Directory Server のスクリプトの名前がインストーラによって変更されることを警告します。何も対処する必要はありません。
インストーラを起動する前に、この項で説明する問題を確認します。
Java ES をインストールする前に、システム内のホストがハードウェアとオペレーティングシステムの最小要件を満たしていることを確認します。サポートされているプラットフォーム、ソフトウェア要件、およびハードウェア要件に関する最新情報については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 リリースノート』の「ハードウェアおよびソフトウェアの要件」を参照してください。
ホストに実装されているオペレーティングシステムが Java ES の要件を満たしていないことが判明した場合、インストーラは処理を中断します。インストール前に、この問題を解決する必要があります。
Java ES ソフトウェアをインストールするには、root としてログインするか、スーパーユーザーになる必要があります。
選択したコンポーネントが必要とするメモリーとディスク容量が十分であるかどうかについて、インストーラはホストを検証します。
ホストのメモリーが Java ES の要件を満たしていないことが判明した場合、インストーラは警告メッセージを表示します。インストールは続行可能です。
ホストのディスク容量が不足している場合は、インストーラは処理を中断します。この問題を解決してからインストールを再開する必要があります。
Solaris 10 の非大域ゾーンにインストールする場合には、メモリーチェックは実行されません。
Linux 上で Portal Server をインストールおよび設定するには、インストーラが /bin/ksh の Korn Shell にアクセスできる必要があります。ホストに Korn Shell がインストールされていない場合、次のコマンドを実行して Korn Shell を取得することができます。
up2date pdksh
システムのホストに Java ES コンポーネントをインストールする順番は、インストールを成功させるためにきわめて重要です。第 2 章「インストールシーケンスの例」に含まれる 1 つ以上のシーケンス例を参考にできる可能性があります。これらのシーケンスには、いくつかの典型的な Java ES インストールで必要となる高レベルの作業が含まれています。
インストール計画の完全な手順については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストール計画ガイド』を参照してください。
次の表は、すべての種類のインストールを開始する前に必要なタスクを示しています。左の列は、タスクの一般的な実行順序を示し、中央の列は実行する操作を説明しています。 右の列は、手順の参照先と便利なその他の情報を示しています。すべてのインストールですべてのタスクが必要なわけではありません。
表 1–1 インストール前のチェックリスト
実行するタスク |
便利な情報と参照先 |
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---|---|---|---|
1. Java ES インストールを計画します。 |
『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストール計画ガイド』を参照してください。 Sun Cluster ソフトウェアをインストールする場合は、「Sun Cluster ソフトウェアの例」を参照してください。 |
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2. インストールに影響する問題がリリースノートに記載されていないか確認します。 |
インストールガイドの手順を実行する前に、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 リリースノート』をお読みください。このリリースノートには、個別の配備に関係するインストール時の問題についての情報が記載されています。 |
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3. ホスト上の既存ソフトウェアを調査します。 |
「既存ホストの調査」を参照してください。 |
||
4. Java ES 2005Q4 との互換性を持たない既存のコンポーネントをアップグレードします。 |
prodreg、pkginfo、または rpm コマンド。使用方法については、各コマンドのマニュアルページを参照してください。 |
||
5. システム要件が満たされていることを確認します。 |
「ホストの準備が整ったかどうかの確認」を参照してください。 |
||
6. 使用可能なインストールシーケンス例が存在するか確認します。 |
第 2 章「インストールシーケンスの例」を参照してください。 |
||
7. 「今すぐ設定」設定オプションでのインストールの場合、コンポーネントの設定情報を収集します。 |
コンポーネントの設定情報については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』の第 1 章「設定情報」を参照してください。 データ収集用ワークシートについては、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』の第 2 章「設定用ワークシート」を参照してください。 |
||
8. 製品レジストリファイルのコピーを作成します。バックアップコピーは、インストール失敗時の復旧に役立ちます。 |
Solaris の場合: /var/sadm/install/productregistry Linux の場合: /var/opt/sun/install/productregistry |
||
9. ルート以外のユーザーの場合、必要なシステムアカウントを作成します。 |
Directory Server、Directory Proxy Server、または管理サーバーをルート以外のユーザーとして実行する場合は、設定前にシステムアカウントを作成する必要があります。 |
||
10. すでにインストールされているサーバーまたはサービスに依存するコンポーネントをインストールする場合は、既存のサーバーおよびサービスがアクセス可能であることを確認します。 |
たとえば、Portal Server Secure Remote Access サブコンポーネントをインストールする場合は、Secure Remote Access コアが稼働し、アクセス可能である必要があります。 |
||
11. Directory Server をインストールする場合、Perl がインストールされていることを確認します。 |
Solaris の場合: Solaris 媒体上に Perl のパッケージ (SUNWperl5*) が用意されています。 Linux の場合: インストールの前に /usr/bin/perl が存在していなければなりません。 Perl が存在しない場合、pkgadd または rpm -i を使用してパッケージを追加します。 |
||
12. 通信コンポーネントをインストールする場合、Access Manager のインストール先ホストのドメイン名が設定されていることを確認します。 |
ドメイン名を設定するには、次のいずれかの操作を行います。
|
||
13. /etc/hosts ファイルの 2 番目の列の内容が、単純なホスト名ではなく完全修飾ドメイン名 (FQDN) であることを確認します。例: 192.18.99.999 mycomputer.company.com mycomputer loghost |
|||
14. 完全修飾ドメイン名のクエリーがシステム上で正しく機能することを確認します。 |
次に例を示します。
|
||
15. Apache Web Server とともにロードバランスプラグインをインストールするときは、Java ES のインストールを開始する前に Apache Web Server をインストールおよび設定します。(Linux の場合は、まず Application Server をインストールし、次に Apache Web Server をインストールし、最後にロードバランスプラグインをインストールする必要がある。) |
詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 高可用性 (HA) 管理ガイド』の「Configuring Web Servers for HTTP Load Balancing」を参照してください。 |
||
16. サードパーティー製の Web コンテナに配備する目的で Access Manager をインストールする場合、「あとで設定」オプションを選択し、インストール後設定スクリプトを実行する必要があります。 |
詳細については、『Sun Java System Access Manager 7 2005Q4 Administration Guide』の「Access Manager Sample Configuration Script Input File」を参照してください。 |
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17. 再インストールを行う場合、Web Server のインストールディレクトリが存在「しない」ことを確認します。存在する場合、そのディレクトリを削除するか、名前を変更します。 |
Web Server のデフォルトインストールディレクトリ: Solaris の場合: /opt/SUNWwbsvr Linux の場合: /opt/sun/webserver |
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18. J2SE ソフトウェアをアップグレードする場合は、アップグレードする J2SE コンポーネントに依存するその他の製品が停止されていることを確認します。 | |||
19. Directory Proxy Server が、すでにインストールされている設定用 Directory Server を使用する場合は、Directory Proxy Server をインストールする前に、設定用 Directory Server が稼働していることを確認します。 |
Directory Proxy Server と設定用 Directory Server を同時にインストールするときは、このタスクを省略できます。 |
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20. Messaging Server または Communications Express を実装する場合、sendmail が無効になっていることを確認します。 |
必要に応じて、Solaris 8/9 および Linux 上の sendmail を次のようにして無効にします。 /etc/init.d/sendmail stop 必要に応じて、Solaris 10 上の sendmail を次のようにして無効にします。 svcadm disable sendmail |
Java ES ソフトウェアは、次のいずれかの方法で入手できます。
CD または DVD
http://wwws.sun.com/software/javaenterprisesystem/index.html またはご購入先から、CD または DVD を含むメディアキットを入手できます。各 CD セットには、単一オペレーティングシステム用のインストールファイル、Java ES インストーラプログラム、およびすべてのコンポーネントパッケージが収録されています。DVD には、Solaris オペレーティングシステム用のインストールファイル、Java ES インストーラプログラム、およびすべてのコンポーネントパッケージが収録されています。
Web ダウンロード
Sun Download Center (http://www.sun.com/download) から、Java ES ソフトウェアをいくつかの形式でダウンロードできます。次の形式が用意されています。
単一オペレーティングシステム用のすべてのインストールファイルを含む ISO CD セットイメージ。
単一オペレーティングシステム用のすべてのインストールファイルを含む圧縮アーカイブ。
単一コンポーネントのすべてのインストールファイルの圧縮アーカイブ。 選択されたコンポーネントが依存するすべてのサブコンポーネントを含む。
システムに事前にロードまたはインストールされているソフトウェア
ソフトウェアが事前にロードまたはインストールされている Sun のハードウェアシステムを注文した場合は、Java ES ソフトウェアがシステムにすでにロードされている可能性があります。システムに次のディレクトリが存在すれば、Java ES ソフトウェアは事前にロードされています。
/var/spool/stage/JES_05Q4_architecture/ |
この architecture は、たとえば SPARC や x86 など、システムのハードウェアアーキテクチャーを示します。
Sun Cluster ソフトウェアは事前にロードされた形式でのみ入手できます。
ネットワーク上のファイルサーバー
各企業の操作手順によっては、社内ネットワークに Java ES のインストールファイルが用意されている場合があります。このような環境に該当するかどうかについて、システムを操作または管理する担当者に確認してください。
Java ES のインストールファイルを利用可能にする責任がある場合には、「インストールイメージの作成」を参照してください。
このリリースの配布バンドルの一覧については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールリファレンス』の第 4 章「Java ES の配布内容」を参照してください。
Java ES の配布は、共有される場所にインストールファイルを簡単に格納できるように設計されています。この設計の利点は、インストールファイルをこの共有の場所から何度でも実行できることです。
ここでは、Solaris SPARC インストールイメージを作成してサイトのネットワークで公開するための手順を示します。
root としてログインするか、スーパーユーザーになります。
ネットワーク上に共有ディレクトリを作成します。次に例を示します。
mkdir shared-location/java_ent_sys_2005Q4 |
Web サイト、CD、または DVD に含まれるインストールファイルにアクセスし、共有すべきインストールファイルを準備します。
マウントされた ISO イメージからインストールイメージを作成します。次に例を示します。
マウントされた ISO イメージからインストールを直接実行することはできません。代わりに、イメージをネットワーク上にコピーする必要があります。
unzip java_es_05Q4-ga-solaris-sparc-1-iso.zip lofiadm -a pathname/java_es_05Q4-ga-solaris-sparc-1.iso /dev/lofi/1 |
/dev/lofi/1 がすでに使用中である場合、lofiadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
mkdir mountpoint mount -F hsfs /dev/lofi/1 mountpoint cd mountpoint find . -print | cpio -pdum shared-location/java_ent_sys_2005Q4 |
コピーが完了したら、ISO イメージのマウントを解除します。
cd umount mountpoint lofiadm -d /dev/lofi/l |
残りの ISO イメージについても、この手順を繰り返します。
CD または DVD からインストールイメージを作成します。次に例を示します。
cd /cdrom/cdrom0 find . -print | cpio -pdum shared-location/java_ent_sys_2005Q4 |
残りの CD についても、この手順を繰り返します。
圧縮されたアーカイブからインストールイメージを作成します。次に例を示します。
cd shared-location/java_ent_sys_2005Q4 unzip pathname/java_sys_2005Q4-ga-solaris-sparc-1.zip |
残りの圧縮アーカイブファイルについても、この手順を繰り返します。
複数プラットフォームのファイルを共有の場所にコピーした場合、README ファイルと COPYRIGHT ファイルに関する次のようなプロンプトが表示されます。
File already exists. OK to overwrite?
Yes と入力します。これらのファイルはすべてのプラットフォームで共通です。