Sun Java Enterprise System 2005Q4 配備計画ガイド

マルチマスターレプリケーション

次の図は、ディレクトリアクセスをグローバル規模で分散するために使用される可能性のあるマルチマスターレプリケーション戦略を示しています。

マルチマスターレプリケーションでは、Directory Server の 1 つ以上のインスタンスがマスターディレクトリデータベースを管理します。各マスターは、マスターデータベースの同期手順を規定するレプリケーションアグリーメントを持ちます。各マスターは、任意の数のコンシューマデータベースに対してレプリケートを行います。シングルマスターレプリケーションの場合と同様に、Directory Server のコンシューマインスタンスは、読み取りアクセスおよび検索アクセス用に最適化されています。コンシューマに対する書き込みは、マスターに反映されます。マスターは、定期的にコンシューマデータベースを更新します。

図 5–8 マルチマスターレプリケーションの例

マルチマスターレプリケーション戦略のデータフローを示す図。

マルチマスターレプリケーション戦略では、シングルマスターレプリケーションのすべての利点が提供されることに加えて、マスターに対する更新にロードバランスを実行できる可用性戦略が提供されます。また、ディレクトリ操作のローカル制御を提供する可用性戦略も実装できます。 このことは、グローバル規模で分散しているデータセンターを持つ企業にとって重要な考慮事項です。