Sun Java System Access Manager 7 2005Q4 管理ガイド

Rule 要素

Rule 要素では、ポリシーの詳細を定義します。ServiceNameResourceName AttributeValuePair という 3 つのサブ要素を持つことができます。この要素は、リソース名やそこで実行されるアクションだけではなく、ポリシーが作成されたサービスやアプリケーションのタイプを定義します。アクションを持たないルールも定義できます。たとえば、参照ポリシールールにはアクションはありません。


注 –

ResourceName 要素を含まないポリシーの定義も可能です。


ServiceName 要素

ServiceName 要素は、ポリシーを適用するサービスの名前を定義します。この要素は、サービスのタイプを表しています。ほかの要素は含みません。値は、そのサービスの XML ファイルで (sms.dtd に基づいて) 定義されているとおりです。ServiceName 要素の XML サービス属性はサービスの名前 (値は文字列) です。

ResourceName 要素

ResourceName 要素は対象となるオブジェクトを定義します。ポリシーは、このオブジェクトを保護するように設定されています。ほかの要素は含みません。ResourceName 要素の XML サービス属性は、オブジェクトの名前です。ResourceName の例としては、Web サーバー上の http://www.sunone.com:8080/images、ディレクトリサーバー上の ldap://sunone.com:389/dc=example,dc=com などが挙げられます。より具体的なリソースとしては、 salary://uid=jsmith,ou=people,dc=example,dc=com などが考えられます。この場合、処理対象のオブジェクトは John Smith の給与情報になります。

AttributeValuePair 要素

AttributeValuePair 要素はアクションとその値を定義します。この要素は「Subject 要素」「Referral 要素」、および 「Condition 要素」のサブ要素として扱われます。これは Attribute 要素と Value 要素を含み、XML サービス属性は含んでいません。

Attribute 要素

Attribute 要素はアクションの名前を定義します。アクションとは処理、つまりリソースに対して行われるイベントのことです。POST や GET は Web サーバーリソースに対して行われるアクションであり、READ や SEARCH はディレクトリサーバーリソースに対して行われるアクションです。Attribute 要素は Value 要素とペアにする必要があります。Attribute 要素自体は、ほかの要素を含みません。Attribute 要素に対する XML サービス属性は、アクションの名前です。

Value 要素

Value 要素はアクションの値を定義します。Allow (許可する)/Deny (許可しない)、Yes (はい) /No (いいえ) はアクションの値の例です。ほかのアクションの値は、ブール型、数値型、または文字列型が可能です。値は、そのサービスの XML ファイルの中で (sms.dtd に基づいて) 定義されています。Value 要素はほかの要素を含まず、また XML サービス属性も含みません。


注 –

許可しないルールは許可するルールより優先度が高くなります。たとえば、あるポリシーはアクセスを拒否し、別のポリシーが許可すると、(両方のポリシーのほかの条件がすべて一致する場合) 結果は拒否となります。許可しないポリシーを使用すると、ポリシー間で潜在的に衝突が生じるおそれがあるため、十分に注意して拒否ポリシーを使用することをお勧めします。明示的な許可しないルールを使用すると、さまざまな対象 (ロールやグループメンバーシップなど) を通じてユーザーに割り当てられたポリシーが、アクセスを拒否する可能性があります。通常は、ポリシー定義プロセスでは、許可するルールのみを使うべきです。デフォルトで「許可しない」というのは、ほかに適用するポリシーがない場合に使用します。