Sun Java System Communications Services 2005Q4 リリースノート

既知の問題

ここでは、このリリース時点での Sun Java System Microsoft Outlook 版 Connector の既知の問題について説明します。バグ ID がある場合は、かっこ内に記述しています。

問題を次のように分類して説明します。

一般

サイレントインストールモードでユーザープロファイルを変換または作成する場合は、デフォルトプロファイルが必要です。(4938665)

ユーザーが初めて Outlook を開くときには、管理権限が必要です。(5053786)

以前に変換されたユーザープロファイルが存在する場合、「ユーザープロファイル」タブの「変換/アップグレードまたは作成する」のオプションが選択されていると、Deployment Configuration Program は新しいプロファイルを作成しません。管理者は「変換/アップグレードせずに新規ユーザープロファイルを作成する」オプションを使用して、プロファイルを作成する必要があります。(5107345)

添付ファイルとして転送された連絡先は、連絡先フォルダに保存されません (Outlook 2000)。(6212865)

Web ツールバーを使用すると、Outlook がクラッシュします。(6214643)

インストールとアップグレード

Outlook がアップグレードされていると、インストールできません。(6253840 および 6254598)

現在の Microsoft Outlook 版 Connector プロファイルを持つユーザーが Outlook XP をアップグレードすると、既存のプロファイルを開けなくなります。また、新しいプロファイルをインストールしようとすると失敗します。

回避策: Outlook のバージョンをアップグレードまたは変更する場合、Microsoft Outlook 版 Connector をアンインストールし、再インストールしてください。

アップグレードによって、以前のサーバーとポートの設定に戻ります。

Microsoft Outlook 版 Connector 6 2004Q2 から Microsoft Outlook 版 Connector 7 2005Q4 にアップグレードするときに、サーバー名とポート番号が変更されていた場合は、アップグレードでは古いサーバー名とポート番号しか検知されません。

Communications Express の相互運用性

Sun Java System Microsoft Outlook 版 Connector と Sun Java System Communications Express の相互運用性に関する問題は次のとおりです。

「差出人」ヘッダーのアドレス変更。(4949659)

出席者が出席依頼に返信し、winmail.dat カレンダの出席依頼を添付すると、「差出人」ヘッダーの名前が変更されます。たとえば、Outlook を使用している Joe が予定への出席依頼を Bob に送信します。Bob は元の winmail.dat カレンダ添付ファイルを自動的に返信する電子メールクライアントを使用して Joe に返信します。Joe が返信を開くと、「差出人」ヘッダーは Joe に変更されています。

Outlook では電子メール ID が必須項目です。(4969029)

カレンダ ID は持っているが、電子メール ID は持っていないユーザーに Communications Express で予定への出席を依頼した場合、Outlook ではこのユーザーが出席者として表示されません。Outlook では電子メール ID が必要です。

カレンダの購読を解除しても、フォルダリストからカレンダが削除されません。(5032872)

Communications Express でカレンダの購読を登録または解除した場合、Outlook を再起動しないとその情報は Outlook で更新されません。また、検索用に設定された LDAP が複製である場合、複製が更新されるまで購読リストも更新されません。

Outlook がサーバーと同期するときにエラーが発生します。(6175103)

Outlook がサーバーと同期しているときに Outlook または Communications Express で仕事を作成し、その後その仕事を削除したあとにユーザーが Outlook で仕事フォルダを開こうとすると、「メモリ不足のためすべてのセルを表示できません」というエラーが発生します。回避策として、別のフォルダに切り替えてから再度仕事フォルダに戻るようにします。

アドレス帳のサーバーの連絡先を正しく同期させるには設定パラメータを設定する必要があります。(6229276)

Communications Express から削除された連絡先のエントリを Outlook で検知するには、db_config.properties ファイルの Communications Express 設定パラメータ delete_perm を false に設定する必要があります。エントリを次のように設定します。

delete_perm=false

デフォルトは true です。このエントリは /var/opt/SUNWuwc/WEB-INF/config/ldapstore/db_config.properties にあります。

同じフォルダ名でも大文字と小文字の違いがある場合、その両方を表示することはできません。このようなフォルダは 1 つだけ表示されます。(6268483)

Outlook でフォルダ (TEST など) を作成し、その後 Communications Express で大文字と小文字が違う同じ名前のフォルダ (Test など) を作成すると、最初に作成されたフォルダ (この場合 TEST) だけが Microsoft Outlook 版 Connector で表示されます。

ユーザーが既存のフォルダ TEST を Communications Express で削除し、大文字と小文字の違いがある同じ名前のフォルダ ( Test) を保持 (または作成) した場合、その後ユーザーが初めて Outlook にログインしたときに、フォルダ TEST は削除されていますが、フォルダ Test はユーザーが Outlook を終了して再度ログインするまで表示されません。

Communications Express の相互運用性に関連した、バグ ID のないその他の問題を次に示します。

Microsoft Exchange の相互運用性

Sun Java System と Microsoft Exchange の相互運用性に関する問題は次のとおりです。

Free Busy Proxy for Exchange が完全な空き時間情報を返しません。(6174201)

長い件名の場合、タブが挿入されます。(6194768)

Exchange サーバーからのメッセージが Microsoft Outlook 版 Connector および Sun Java System Messaging Server を使用するサーバーに送信される場合、件名が長すぎると件名の行にタブが挿入されます。

ルールが正しく機能しません。(6200399)

Exchange プロファイルを使用した同じ手順 (LDAP GAL を追加し、LDAP エントリの 1 つをメールフィルタ/ルールに直接使用) が Exchange プロファイルで同じ結果を示す場合、LDAP GAL エントリを使用して作成された電子メールフィルタ (ルール) は Outlook 2000 で機能しません。つまり、Outlook 2000 ではフィルタは機能しません。Outlook XP (および Outlook 2003) では、フィルタは機能します。

回避策として、電子メールフィルタ/ルールで使用する連絡先をすべて個人用のアドレス帳に追加します。その後、LDAP エントリの代わりにローカルの連絡先をルール内で使用します。

人または配布リストからのルールが機能しません。(6203018)

連絡先フォルダ内の個人用アドレス帳からの配布リストが電子メールルール/フィルタに追加されると、配布リストを拡張するかどうかを確認するルールウィザードのダイアログが表示されます。ルール/フィルタには、電子メールアドレスの拡張リストが含まれる必要があります。LDAP GAL からの LDAP グループがルール/フィルタに追加された場合、ルールウィザードはグループを拡張することを確認せずに、単にグループの電子メールアドレスを使用します。LDAP グループを使用して作成されたルールは機能しません。これと同じ動作は、Exchange に接続されたプロファイル (また、サービスとして設定された LDAP ディレクトリを持つプロファイル) にも見られます。

回避策として、個々のグループメンバーを個人用のアドレス帳に追加し、それらを電子メールフィルタ内で使用します。

削除済みアイテムを回復できません。(6255190)

「削除済みアイテムフォルダを空にする」を選択したあとは、削除済みアイテムを回復することができません。

RTF 内に埋め込み OLE オブジェクトと HTML を持つメッセージの Exchange (versions 5.5、2000、および 2003) から Microsoft Outlook 版 Connector への受信が機能しません。

カレンダ

Sun Java System Microsoft Outlook 版 Connector のカレンダに関連する問題は次のとおりです。

新しいカレンダプロファイルを作成すると、古いカレンダのアラームが表示されます。(5104189)

デフォルトの Calendar Server として設定されている Outlook で新しく作成した予定表 (カレンダ) に初めてログインすると、Outlook が将来のイベントだけでなく、古いイベントについてもアラームをポップアップで表示します。

購読しているカレンダがカレンダビューに表示されません。(6190293)

カレンダを初めて購読すると、カレンダ名は「カレンダ」となり、購読するカレンダの名前にはなりません。購読するカレンダの名前を表示するには、Outlook をログオフしてから再度 Outlook にログインします。すると、購読するカレンダの名前が表示されます。

共有の予定表のリンクを開いても購読できません (Outlook 2003)。(6292026)

Outlook 2003 では、左側のペインの最下部にある予定表アイコンをクリックすると予定表ビューが表示されます。その予定表ビューで「共有の予定表を開く」をクリックすると、ユーザーが共有の予定表のユーザー名を入力できるダイアログが表示されます。既知の共有の予定表のユーザー名が入力されると、「フォルダを表示できません。現在のプロファイルは、ユーザーに対するこの操作をサポートするように設定されていません。」というエラーが表示されます。これは連絡先と仕事でも発生します。

回避策として、共有の予定表を参照するには、フォルダ一覧で共有の予定表を選択します。

バグ ID が採番されていない Microsoft Outlook 版 Connector のカレンダに関連するその他の問題を次に示します。

メール

Sun Java System Microsoft Outlook 版 Connector のメールに関連する問題は次のとおりです。

転送されたメッセージの添付ファイルの保存。(4946488)

転送されたメッセージの一部として添付ファイルを受信したときに、添付ファイルをダブルクリックしてもその添付ファイルを保存できません。添付ファイルを保存するには、添付ファイルを右クリックし、「名前を付けて保存」を選択してください。

ユーザーのメールボックスで 16,000 を越えるメッセージが受信トレイに蓄積されている場合、Outlook はすべてのメッセージをダウンロードするわけではありません。(5099436)

「大きいテーブル」をサポートするフラグを手動で設定する必要があります。これを行うには次の手順に従います。

  1. 「フォルダ - ユーザー名」を右クリックし、「フォルダ - ユーザー名」の「プロパティ」を選択して、「フォルダ プロパティ」ダイアログを開きます。

  2. 「フォルダ プロパティ」ダイアログで「詳細」をクリックします。

  3. 「Sun Java System Microsoft Outlook 版 Connector」ダイアログで「詳細」タブをクリックします。

  4. 「個人用フォルダ」ボタンをクリックし、「個人用フォルダ」ダイアログの「大きいテーブルにアップグレードする」の横のボックスにチェックを入れます。

  5. 開いているすべてのダイアログで「OK」をクリックし、Outlook を再起動します。

検索結果に表示されたメッセージを別のフォルダに移動できません。(6227085)

Outlook XP では、ユーザーがメッセージを検索し、見つかったメッセージを別のフォルダに移動しようとするとエラーが発生します。

Outlook 2003 の迷惑メール処理が機能しません。(6312677)

Outlook 2003 で利用できる「迷惑メール」機能 (「ツール」->「オプション」を選択) は Microsoft Outlook 版 Connector では機能しません。このツールを使用してフィルタ処理されるように設定された送信者はフィルタ処理されません。回避策として、「ツール」->「メールフィルタ」オプションを使用します。

アドレス帳の問題

Sun Java System Microsoft Outlook 版 Connector のアドレス帳に関連する問題は次のとおりです。

Communications Express から連絡先を削除しても、Outlook では削除されていません。(6225049)

Communications Express から削除された連絡先のエントリを Outlook で検知するには、db_config.properties ファイルの Communications Express 設定パラメータ delete_perm を false に設定する必要があります。エントリを次のように設定します。

delete_perm=false

デフォルトは true です。このエントリは /var/opt/SUNWuwc/WEB-INF/config/ldapstore/db_config.properties にあります。

購読の解除後に共有の連絡先がアドレス帳から削除されていません。(6267180)

共有の連絡先の購読を解除しても、その連絡先がアドレス帳の「名前の一覧を表示するアドレス帳」の一覧から削除されません。次の 2 つの回避策があります。

デフォルトの Web ブラウザで設定されているプロキシが停止している場合、アドレス帳サーバーへのログインに失敗します。(6315910)

ローカライズに関する問題

Sun Java System Microsoft Outlook 版 Connector のローカライズ版に影響する問題は次のとおりです。

Windows マシンでは、ローカライズ版のオンラインヘルプに次の領域の問題が 1 つ以上起こることがあります。(5035363、5031913、5028387、5028413、5034886)

Deployment Configuration Program のインストーラはローカライズされていません。Microsoft Outlook 版 Connector のインストールパネルの一部も英語で表示されます。(5028359)

韓国語版の Microsoft Outlook 版 Connector インストールパネルで韓国語のフルネームを入力すると、認識されない文字が表示されます。(5028453)

ログファイルに認識されない文字が含まれることがあります。(5033783)

「連絡先」が正しく表示されません。(6212970)

日本語版と中国語版の Outlook 2003 を Windows XP で使用した場合、「選択」ウィンドウで「名前の一覧を表示するアドレス帳」コンボボックスのアイテム「連絡先」の文字が正しく表示されません。

設定プログラムから印刷すると日本語の文字が正しく印字されません。(6309420)

Deployment Configuration Program からの印刷に日本語の文字が含まれる場合、それらは正しく印字されません。

設定ウィザードのボタンのうち、説明が表示されないものがあります。(6309494)

繁体字中国語版で、設定ウィザードパネルの説明部分でボタンのラベルに表示されない単語があります (「Next」、「Install」、「Back」、および「Cancel」)。

設定ウィザードのダイアログが破損しています。(6309523)

Windows 2000 日本語版および中国語版の Outlook 2000 で、「Sun Communication Server」の「セットアップ ウィザード」ダイアログが破損しています。

プロファイル名が日本語の場合、プロファイルを検索できません。(6310160)

プロファイルが日本語の場合、変換に失敗します (Windows 2003 上の Outlook 2003)。

プロファイルを手動で作成すると、Outlook が起動しません。(6310190)

プロファイルを手動で作成した場合、そのプロファイルを使用して Outlook を起動することはできません。「Sun Java System Connector for Microsoft Outlook エラー」が表示されます。

日本語の IMAP プロファイル名を変換できません。(6313321)

IMAP プロファイルがすでに存在し、そのプロファイルを Outlook で使用したことがない場合は、変換に失敗します。