Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 管理ガイド

ProcedureJMS プロバイダの一般プロパティーを設定する

「JMS サービス」ページを使用して、すべての JMS 接続で使用するプロパティーを設定します。

JMS サービスの設定の詳細については、『Application Server 開発者ガイド』を参照してください。

手順
  1. ツリーコンポーネントで、「設定」ノードを選択します。

  2. 設定するインスタンスを選択します。

    • 特定のインスタンスを設定するには、そのインスタンスの設定ノードを選択します。たとえば、デフォルトインスタンス server の場合は、server-config ノードを選択します。

    • default-config のコピーを利用する将来のインスタンスのためにデフォルトの設定値を設定するには、default-config ノードを選択します。

  3. 「Java メッセージサービス」ノードを選択して、「JMS サービス」ページを開きます。

  4. 起動が中止されないように JMS サービスが開始するのを Application Server が待機する時間を変更するには、「起動時のタイムアウト」フィールドの値を編集します。

    処理速度の遅いシステムやオーバーロードしたシステムでは、デフォルト値 (60) を大きくします。

  5. 「タイプ」ドロップダウンリストから、次のとおり選択します。

    • ローカルホストの JMS サービスにアクセスするには、LOCAL (server-config 設定のデフォルト) を選択します。JMS サービスは、Application Server によって起動および管理されます。

    • ほかのシステムまたはクラスタの JMS サービスにアクセスするには、REMOTE (default-config 設定のデフォルト) を選択します。REMOTE を選択すると、JMS サービスは次のサーバーの起動時に Application Server によって起動されません。その代わり、JMS サービスは Message Queue によって起動および管理されるため、Message Queue ブローカを別に起動する必要があります。ブローカの起動については、『Message Queue 管理ガイド』を参照してください。この値を選択し、かつリモートホストを使用している場合は、「JMS ホストを編集する」で説明する手順に従って、リモートホストの名前を指定します。

  6. 「起動引数」フィールドに、JMS サービスの起動をカスタマイズする引数を入力します。

    MQ-install-dir/imq/bin/imqbrokerd コマンドで使用できる任意の引数を使用します。

  7. 「再接続」チェックボックスを使用して、接続が失われたときに JMS サービスがメッセージサーバーまたは AddressList で指定したアドレスのリストに再接続を試みるように指定します。

    デフォルトで、再接続は有効です。

  8. 「再接続の間隔」フィールドに、再接続を試行する間隔を秒数で入力します。

    この間隔は、AddressList で指定した各アドレスおよびリストの次のアドレスへの試行に適用されます。間隔が短すぎると、ブローカにリカバリする時間が与えられません。間隔が長すぎると、再接続が許容できない遅延を示す場合があります。

    デフォルト値は 60 秒です。

  9. 「再接続の試行」フィールドで、クライアントランタイムがリストの次のアドレスを試行する前に、AddressList に指定した各アドレスへの接続 (または再接続) を試行する回数を入力します。

    値 -1 は、再試行回数が無制限であることを示します。クライアントランタイムは、接続が成功するまで最初のアドレスへの接続を試みます。デフォルト値は 3 です。

  10. 「デフォルト JMS ホスト」ドロップダウンリストからホストを選択します。デフォルトは default_JMS_host です。

  11. 「アドレスリストの動作」ドロップダウンリストで、接続の試行を AddressList で指定したアドレスの順序 (priority) で行うか、またはランダムな順序 (random) で行うかを選択します。

    priority は、再接続が常に AddressList に指定した最初のサーバーのアドレスへの接続を試行し、最初のブローカが利用できない場合だけにほかのアドレスを使用することを意味します。

    多数のクライアントが同じ接続ファクトリを使用して接続を試行する場合は、すべてのクライアントが同じアドレスに接続しないように random を指定します。

    デフォルトは random です。

  12. 「アドレスリストの繰り返し」フィールドで、接続の確立または再確立のために、AddressList を介して JMS サービスが反復する回数を入力します。

    値 -1 は試行回数が無制限であることを示します。

    デフォルト値は 3 です。

  13. デフォルト以外のスキームまたはサービスを使用する場合は、「MQ スキーム」および「MQ サービス」フィールドに、Message Queue アドレススキーム名と Message Queue 接続サービス名を入力します。

    メッセージサービスのアドレスのフル構文は次のとおりです。


    scheme://address-syntax
    

    ここで、schemeaddress_syntax は次の表に示すとおりです。

    「MQ スキーム」と「MQ サービス」については、次の表の最初の 2 列に値が表示されています。

    スキーム名 

    接続サービス 

    説明 

    アドレス構文 

    mq

    jmsssljms

    Message Queue クライアントランタイムは、指定したホストとポートで MQ ポートマッパーへの接続を確立します。ポートマッパーは動的に確立された接続サービスポートのリストを返し、次に Message Queue クライアントランタイムは指定された接続サービスをホストするポートへの接続を確立します。 

    [hostName][: port][/serviceName ]

    デフォルト: hostName = localhostport = 7676serviceName = jms

    デフォルトは jms 接続サービスだけに適用されます。ssljms 接続サービスの場合、すべての変数を指定する必要があります。

    例: mq:MyHost:7677/ssljms

    mqtcp

    jms

    Message Queue クライアントランタイムは、MQ ポートマッパーをバイパスして、指定したホストとポートに TCP 接続を確立します。 

    hostName:port /jms

    例: mqtcp:localhost:7676/jms

    mqssl

    ssljms

    Message Queue クライアントランタイムは、MQ ポートマッパーをバイパスして、指定したホストとポートにセキュリティー保護された SSL 接続を確立します。 

    hostName:port /ssljms

    例: mqssl:localhost:7676/ssljms

    http

    httpjms

    Message Queue クライアントランタイムは、指定された URL の Message Queue トンネルサーブレットに HTTP 接続を確立します。ブローカは、Message Queue の『管理ガイド』で説明されているとおり、HTTP トンネルサーブレットにアクセスするように設定する必要があります。

    hostName:port /contextRoot/tunnel

    複数のブローカインスタンスが同じトンネルサーブレットを使用している場合、無作為に選択されたブローカインスタンスではなく、特定のブローカインスタンスに接続するための構文は次のとおりです。http://hostName: port/contextRoot /tunnel?serverName =hostName:instanceName

    https

    httpsjms

    Message Queue クライアントランタイムは、指定された Message Queue トンネルサーブレット URL にセキュリティー保護された HTTPS 接続を確立します。ブローカは、Message Queue の『管理ガイド』で説明されているとおり、HTTPS トンネルサーブレットにアクセスするように設定する必要があります。

    hostName:port /contextRoot/tunnel

    複数のブローカインスタンスが同じトンネルサーブレットを使用している場合、無作為に選択されたブローカインスタンスではなく、特定のブローカインスタンスに接続するための構文は次のとおりです。http://hostName: port/contextRoot /tunnel?serverName =hostName:instanceName

  14. 「追加プロパティー」セクションで、「プロパティーを追加」をクリックしてプロパティーを追加します。

    次の表に、利用可能な Sun Java System Message Queue ブローカの設定プロパティーを一覧表示します。

    プロパティー名 

    説明 

    instance-name

    完全な Message Queue ブローカインスタンス名を指定します。デフォルトは imqbroker です。

    instance-name-suffix

    完全な Message Queue ブローカインスタンス名に追加するサフィックスを指定します。サフィックスは、下線文字 (_ ) によってインスタンス名と区切られます。たとえば、インスタンス名が imqbroker の場合、サフィックス xyz を追加して、インスタンス名を imqbroker_xyz に変更します。

    append-version

    true の場合、下線文字 (_) が先行するメジャーバージョンおよびマイナーバージョン番号を完全な Message Queue ブローカインスタンス名に追加します。たとえば、インスタンス名が imqbroker の場合、バージョン番号を追加して、インスタンス名を imqbroker_8_0 に変更します。デフォルトは false です。

  15. 「保存」をクリックして変更を保存するか、または「デフォルトを読み込み」をクリックしてサービスのデフォルト値を復元します。

リモートサーバーへのアクセス

プロバイダとホストをリモートシステムに変更すると、すべての JMS アプリケーションがリモートサーバーで実行するようになります。ローカルサーバーと 1 つまたは複数のリモートサーバーを使用するには、リモートサーバーにアクセスする接続を作成する AddressList プロパティーを使用して、接続ファクトリリソースを作成します。「JMS 接続ファクトリリソースを作成する」を参照してください。