Sun Java System Communications Express 6 2005Q4 管理ガイド

設定後の手順

移行を有効にするには、Communications Express を設定する必要があります。


注 –

移行に必要な設定パラメータは、管理者が手動で指定する必要があります。


表 7-1 は、移行ユーティリティーが使用する設定ファイルを一覧表示しています。

表 8–1 設定ファイルと各ファイルの目的

ファイル名 

説明 

migrate.properties 

データを PAB からアドレス帳サーバーに移行するために必要なパラメータが含まれています。これらのパラメータについては、「設定後の手順」を参照してください。

uwcauth.properties 

移行が必要かどうかを判定するために、移行ユーティリティーによって参照されます。 

移行ツールは、pab_mig_required の値を確認します。この値が true の場合は、動的移行が実行されます。 

uwcconfig.properties 

管理者はログレベルを指定して、障害追跡のためにロギングを有効にすることができます。デフォルトでは、このパラメータは無効になっています。 

runMigrate.sh 

(バッチ移行でのみ有効) 

このスクリプトは必要な変数を設定し、次の 3 つの引数で java プログラム MigratePab を呼び出します。

# migrate.properties ファイルの絶対パス。デフォルトパスは、次のように設定されています。../WEB-INF/config/migrate.properties 

# uwcauth.properties およびその他の設定ファイルがある設定ディレクトリの絶対パス。デフォルトパスは、次のように設定されています。../WEBINF/config 

# ユーザーの inetDomainBaseDN。 

このファイルは、必要なパスと引数を示すように適切に編集する必要があります。 

xlate-pabperson.xml (「設定後の手順」)

xlate-pabgroup.xml (「設定後の手順」)

移行ユーティリティーは、Communications Express のアドレス帳 API を内部的に使用して、Messenger Express の PAB からデータを読み込みます。 

xlate ファイルは、PAB の LDAP 属性を、アドレス帳サーバーのアドレス帳属性にマップするために必要です。

ユーザーのメールホストに応じて、表 7-2 に一覧表示されている PAB 設定エントリが取得され、PAB サーバーへの接続が確立されます。

表 8–2 PAB 移行用に設定可能な migrate.properties 内のパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

hostname.pabldappoolmin

PAB LDAP 用に作成される LDAP ユーザー接続の最小数を指定します。 

hostname.pabldappoolmax

20 

PAB LDAP用 に作成される LDAP ユーザー接続の最大数を指定します。 

hostname.pabldappooltimeout

50 

LDAP 接続がタイムアウトするまでの秒数を指定します。 

hostname.alwaysusedefaulthost

PAB URI で指定したユーザーの PAB ホストを使用するか、または保持するリストから最初の完全修飾 PAB ホスト名を使用するかを指定します。 

1 に設定すると、PAB エントリの取得に最初の完全修飾 PAB ホストが使用されます。 

delete_pabentry 

移行の正常終了後に PAB エントリおよび PAB URI を削除できるようにします。 

maxthreads 

10 

移行のスレッド数を指定します。 

mailhost.pabhosts 

メールホスト名は、PAB エントリが存在する PAB ホストのリストに割り当てられます。 

PAB ホストのリストを指定します。 

mailhost.pabports 

 

PAB ホストのポート番号を指定します。 

mailhost.pabbinddns 

 

PAB のバインド DN を指定します。 

mailhost.pabpasswds 

 

PAB にバインドしているユーザーのパスワードを指定します。 

<pabhost.pabport\>.abhostport=< abldaphost\>:<abldapport\>

 

migrate.properties ファイル内のルックアップテーブルで使用可能な pabhost および pabport エントリを指定します。

このパラメータでは、<pabhost.pabport\> がソースディレクトリインスタンスを示し、<abldaphost\> と <abldaport\> が PAB データを移行する必要があるターゲットディレクトリインスタンスを示します。

表 8–3 連絡先のフィールドマッピング

PAB 

アドレス帳 

cn 

DisplayName 

sn 

sn 

givenName 

givenName 

telephonenumber 

piPhone1Type:work 

piPhone1: 

homephone 

piPhone2Type:home 

piPhone2; 

pager 

piPhone4Type:pager 

piPhone4: 

mobile 

piPhone3Type:mobile 

piPhone3: 

facsimiletelephonenumber 

piPhone5Type:fax 

piPhone5: 

mail 

piEmail2Type:home 

piEmail1: 

mailalternateaddress 

piEmail2Type:work 

piEmail2: 

postoffice+street 

homePostalAddress 

homecity 

st 

homeState 

postalcode 

homePostalCode 

co 

homeCountry 

labeleduri 

piWebsite1 

description 

description 

memberofpab 

memberOfPIBook 

memberofpabgroup 

memberOfOIGroup 

表 8–4 グループのフィールドマッピング

PAB 

アドレス帳 

cn 

displayName 

description 

description 

メールを受信するには、表 7-5 で説明されているパラメータを定義する必要があります。

表 8–5 PAB 移行電子メールパラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

emailReqd 

True 

PAB データが正常に移行された後、メールを送信できるようにします。 

設定可能な値は、「True」および「False」です。 

smtphost 

ローカルメールホスト 

例: budgie.siroe.com 

SMTP リレーホスト名を指定します。 

smtpport 

25 

SMTP リレーポートを指定します。 

mailsubject 

PAB 移行状態 

メールの件名を指定します。 

from 

admin@hostname 

送信者の名前を指定します。 


ヒント –

最初のログイン中に PAB データの移行が開始されること、そのため初期セッション中にアドレス帳データを参照できなくなることを通知する電子メールを、管理者がすべてのユーザーに送信することをお勧めします。その後 2、3 日してもユーザーがデータを見ることができなくなった場合は、管理者に連絡する必要があります。