設定が正しく行われると、csstored サービスによってカレンダデータベースの自動バックアップが作成されます。ただし、このサービスは設定されていない状態でインストールされます。Calendar Server の自動バックアップの設定は、csconfigurator.sh 設定プログラムの実行時に行うことも、このマニュアルの説明に従ってあとで行うこともできます。
サービスが設定されていない、無効の状態で起動されると、自動バックアップが無効になっていることを示すメッセージが 24 時間ごとに管理者に送信されます。
バックアップが実行されるようにこのサービスを設定する方法については、第 10 章「自動バックアップ (csstored) の設定」を参照してください。
設定が正しく行われると、サービスには次の機能が備わります。
システムが起動されると、その後 24 時間 (デフォルト設定) 間隔で、動作中の Calendar Server のカレンダデータベースのスナップショットを取得します。この間隔は設定可能です。サービスがいったん停止して再起動した場合は、最後のスナップショットを取得してから、設定された間隔が経過するまで新しいスナップショットは取得されません。
バックアップコピーに対して csdb verify を実行して、データベースを検証します。
データベースが破損するなど、検証ステップが失敗した場合、管理者に通知されます。ライブデータベースは読み取り専用モードにできるため、データベースをシャットダウンしなくても問題のトラブルシューティングを行うことができます。読み取り専用モードの間は、トランザクションの変更または削除は受け付けられません。ロギングも行われません。読み取り専用モードについては、「データベース破損時のサービス停止の防止 (読み取り専用モード)」を参照してください。
破損が見つかったときは、管理者が介入する必要があります。管理者には通知が送信されます。
検証が成功した場合は、csstored によって新たに次のタスクが実行されます。
データベースのスナップショットと、前回のスナップショット以降に適用されたすべてのトランザクションログファイルから構成されるアーカイブバックアップを作成します。
データベースのスナップショットと、それに適用されたトランザクションログファイルから構成されるホットバックアップを作成します。
ライブデータベースが破損した場合は、ホットバックアップによって、データの損失と停止時間を最小限に抑えながらデータベースの最新のバックアップを即座に入手できます。
自動バックアップコピーの復元方法については、「自動バックアップコピーの復元」を参照してください。