csvdmig ユーティリティーでは、ホストされた (または仮想) ドメインを使用するサイトの Calendar Server データベースおよび LDAP ディレクトリサーバーデータベースが変更されます。
ホストされていない環境から移動している場合は、このユーティリティーを使用する前に必ず csmig を実行してください。
ここで説明する内容は次のとおりです。
csvdmig ユーティリティーでは、次のようにドメイン名をユーザー ID に追加します。
カレンダ ID (calid) の形式が変更されます。
変更前: userid[:calendar-name]
変更後: userid@domain[:calendar-name]
ACL (アクセス制御リスト) のアクセス規則が変更されます。
変更前: userid
変更後: userid@domain
Calendar Server 属性の LDAP ディレクトリサーバーのユーザーエントリが次のように変更されます。
userid[:calendar-name] から userid@domain[:calendar-name]。
カレンダデータベースに含まれる予定と作業の所有者フィールドと出席者フィールドを更新します。
例: ドメイン sesta.com の jsmith が予定の所有者である場合、新しい所有者フィールドには jsmith@sesta.com が入ります。
csvdmig ユーティリティーでは、データベースと LDAP ディレクトリに適切な更新を行います。つまり、移行データベースを個別に作成するのではなく、変換中のデータベースを変更します。したがって、念のため、データベースと LDAP ディレクトリのスナップショットに対して csvdmig を実行してください。
csvdmig ユーティリティーの構文は次のとおりです。
csvdmig [-t DestinationDB] [-c ConfigFile] [-e ErrorFile] [-m MappingFile] migrate [DB|LDAP] |
次の表に、csvdmig によって使用されるオプションと、各オプションの説明を示します。
オプション |
説明とデフォルト値 |
---|---|
-m MappingFile |
マッピングファイルを指定する入力パラメータ。マッピングファイルについては、「マッピングファイル」を参照してください。デフォルトは MigrateMapping です。 |
-c ConfigFile |
Calendar Server 設定ファイルを指定する入力パラメータ。デフォルトは ics.conf ファイルです。 |
-t DestinationDB |
データベースの位置を指定する出力パラメータ。デフォルトは MigratedDB です。 ヒント – 常に -t オプションを使用します。作業用ディレクトリ内のデータベースを移行しようとすると、予期しない結果が発生します。「出力先 DB」を参照してください。 |
-e ErrorFile |
解決できないエラー用のエラーファイルの名前を指定する出力パラメータ。デフォルトは MigrateError です。 |
DB | LDAP |
どのデータベースを変更するかを指定します。 DB: カレンダデータベース LDAP: LDAP ディレクトリ デフォルトはカレンダデータベース (DB) です。 |
表 4–1 csvdmig のオプション
オプション |
説明とデフォルト値 |
---|---|
-m MappingFile |
マッピングファイルを指定する入力パラメータ。マッピングファイルについては、「マッピングファイル」を参照してください。デフォルトは MigrateMapping です。 |
-c ConfigFile |
Calendar Server 設定ファイルを指定する入力パラメータ。デフォルトは ics.conf ファイルです。 |
-t DestinationDB |
データベースの位置を指定する出力パラメータ。デフォルトは MigratedDB です。「出力先 DB」を参照してください。 |
-e ErrorFile |
解決できないエラー用のエラーファイルの名前を指定する出力パラメータ。デフォルトは MigrateError です。 |
DB | LDAP |
どのデータベースを変更するかを指定します。 DB: Calendar Server データベース LDAP: LDAP ディレクトリ デフォルトはカレンダデータベース (DB) です。 |
マッピングファイルは、既存のユーザーをそれぞれのドメインにマッピングする入力テキストファイルです。csvdmig を実行する前に、マッピングファイルを作成する必要があります。古い値と新しい値の間にスペースを入力し、1 行に 1 つのエントリを指定します。次に例を示します。
user1 user1@sesta.com user2 user2@siroe.com user3 user3@sesta.com ... usern usern@siroe.com
このユーティリティーでは、移行されたファイルは新しい DestinationDB には移動されません。-t オプションを指定する場合は、csvdmig を実行する前に、移行するデータベースファイルをそのディレクトリにコピーしておく必要があります。
-t オプションを使用しないと、ユーティリティーによって作業用ディレクトリ内のファイルが移行されるため、予期しない結果が発生します。