Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 管理ガイド

リソースカレンダの管理

リソースカレンダの作成後は、csresource ユーティリティーを使用して管理します。リソースカレンダを管理する手順は次のとおりです。

リソースカレンダおよび属性を表示するには

リソースカレンダを表示するには、csresource ユーティリティーの list コマンドを使用します。

たとえば、Calendar Server のすべてのリソースカレンダと、それに対応する LDAP 属性を表示するには、次のように実行します。

csresource list

Auditorium という特定のリソースカレンダのすべての LDAP 属性を表示するには、次のように実行します。

csresource -v list Auditorium

リソースカレンダを変更するには

リソースカレンダを変更するには、「cscal」 ユーティリティーの modify コマンドを使用します。csresource には modify コマンドはありません。

たとえば、Auditorium というリソースカレンダに所有者として tchang を設定し、もう一人の所有者として mwong を設定するには、次のように実行します。

cscal -o tchang -y mwong modify aud100

この例では、cscal ユーティリティーはカレンダ名 (Auditorium) ではなく、calid (aud100) を必要とします。

リソースカレンダを無効または有効にするには

ユーザーが予定をスケジュール設定できないようにするには、リソースカレンダを無効化する必要があります。たとえば、改修中で会議室を利用できない場合や、OHP が修理中の場合などがこれに該当します。

リソースカレンダの無効化と有効化には、csresource ユーティリティーの enable コマンドまたは disable コマンドを使用します。

たとえば、Auditorium というリソースカレンダを無効化するには、次のように実行します。

csresource disable Auditorium

あとからリソースカレンダを有効な状態に戻すには、次のように実行します。

csresource enable Auditorium

リソースカレンダを削除するには

リソースカレンダを削除するには、csresource ユーティリティーの delete コマンドを使用します。

たとえば、Auditorium というリソースカレンダを削除するには、次のように実行します。

csresource delete Auditorium

Calendar Server は次のメッセージを表示します。

Do you really want to delete this resource (y/n)?

カレンダを削除するときは「y」を入力し、処理をキャンセルするときは「n」を入力します。

「y」を入力すると、Calendar Server はカレンダを削除し、削除が完了したことを示すメッセージを表示します。

Procedureリソースカレンダを別のバックエンドサーバーへ移動するには

あるバックエンドサーバーから別のバックエンドサーバーにユーザーカレンダまたはリソースカレンダを移動するには、次の手順を実行します。

手順
  1. 元のサーバーで、「csresource」 ユーティリティーを実行してカレンダリソースを無効にします。たとえば、Auditorium という共通名を持つリソースを無効化するには、次のように実行します。


    csresource disable Auditorium
  2. 元のサーバーで、「csexport」 ユーティリティーを実行してカレンダデータベースからファイルに各リソースカレンダをエクスポートします。次に例を示します。


    csexport -c aud100 calendar aud100.ics
  3. エクスポートしたカレンダファイル (*.ics) を元のサーバーから新しいサーバーにコピーします。

  4. 新しいサーバーで、エクスポートされた各カレンダに対して、「csimport」 ユーティリティーを実行してファイルからカレンダデータベースにカレンダをインポートします。次に例を示します。


    csimport -c bkamdar calendar bkamdar.ics
  5. LDAP ディレクトリサーバーで 「csattribute」 ユーティリティーを実行し、カレンダ所有者の icsDWPHost LDAP 属性が新しいバックエンドサーバーをポイントするように変更します。属性を変更するには、まず属性を削除し、新しい値を持つ属性を追加します。たとえば、新しいサーバー名を sesta.com に設定するには、次のように実行します。


    csattribute -a icsDWPHost delete bkamdar
     csattribute -a icsDWPHost=sesta.com add bkamdar
  6. 新しいサーバーで、「csresource」 ユーティリティーを実行してカレンダリソースを有効にします。次に例を示します。


    csresource enable bkamdar
  7. 新しいサーバーで、次のコマンドを実行して属性が正しく、各カレンダが正常に移動されていることを確認します。次に例を示します。


    cscal -v -o bkamdar list bkamdar
     csattribute -v list bkamdar
  8. 元のサーバーで、移動した各カレンダを削除します。次に例を示します。


    cscal -o bkamdar delete bkamdar

    -o オプションを指定することで、一次所有者が bkamdar であるすべてのカレンダが削除されます。


    注 –

    CLD キャッシュオプションを使用していて、カレンダを別のバックエンドサーバーに移動した場合は、CLD キャッシュをクリアしてサーバー名を消去するとよいでしょう。CLD キャッシュに古いエントリが残されていると、フロントエンドサーバーが移動後のカレンダを見つけられなくなります。CLD キャッシュをクリアするには、次の手順を実行します。

    • Calendar Server を停止します。

    • /var/opt/SUNWics5/csdb/cld_cache ディレクトリ内のすべてのファイルを消去します。ただし、cld_cache ディレクトリ自体は消去しません。

    • Calendar Server を再起動します。