Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 管理ガイド

csuser

csuser ユーティリティーは、LDAP ディレクトリサーバーと Calendar Server のカレンダデータベースに格納されているカレンダユーザー情報を管理します。次のコマンドがあります。


注 –

このユーティリティーは Communications Express で必要な Address Book のユーザーを有効にしません。ldapmodify を使用して手動で行う必要があります。


Directory Server を使用している場合は、ldapsearch ユーティリティーと ldapmodify ユーティリティーも使用できます。これらのユーティリティーについては、次の Web サイトで入手できる Directory Server のマニュアルを参照してください。

http://docs.sun.com/coll/1316.1

要件

構文


csuser [-q|-v]
       [-a aces] 
       [-b basedn]
        -m email address 
       [-d domain]
        -f filename
        -g givenname 
       [-k yes|no] 
       [-l langcode] 
        -s surname 
        -y userpassword
       create userid

csuser [-q|-v] 
       [-b basedn] 
       [-d domain] 
       [-h host] 
       list [userid]

csuser [-q|-v] 
       [-b basedn] 
       [-d domain]
       [check|delete|disable|enable|reset] userid

         

次の表は、csuser ユーティリティーで使用できるコマンドを示しています。

表 D–38 csuser ユーティリティーのコマンド

コマンド 

説明 

check userid

指定したユーザー ID のユーザーがカレンダ機能を利用できるかどうかを調べます。 

create userid

指定したユーザー ID のユーザーを作成し、このユーザーによる Calendar Server へのログインを有効にします。 

delete userid

指定したユーザー ID のユーザーを削除します。 

disable userid

指定したユーザー ID のユーザーによるカレンダ機能の使用を無効にします。このユーティリティーは、icsAllowedServiceAccess 属性の値として http を定義します。

enable userid

指定したユーザー ID のユーザーによるカレンダ機能の使用を有効にします。 

list [userid]

指定したユーザー ID のユーザーのカレンダ属性を表示します。ユーザー ID を指定しない場合は、有効なすべてのユーザーの属性 がリスト表示されます。 

-hserver-name オプションが指定されている場合、そのバックエンドサーバー上の指定のユーザー ID (または有効なすべてのユーザー) のカレンダ属性が表示されます。

reset userid

指定したユーザー ID のユーザーのすべてのカレンダ属性をデフォルトの設定にリセットします。 

注: ユーザー ID のカレンダ属性がリセットされると、ユーザーの LDAP エントリからすべてのカレンダ属性 (icsCalendarUser (オブジェクトクラス)、icsSubscribedicsCalendarOwnedicsCalendar、および icsDWPHost (ユーザーが LDAP CLD 設定に含まれる場合)) が削除されます。Calendar Server 管理者がユーザーに代わってカレンダを作成することはできません。

Calendar Server 管理者がそのユーザーに対して csuser enable コマンドを実行すると、これらの属性はユーザーの LDAP エントリ内に復元されます。

version

ユーティリティーのバージョンを表示します。 

次の表は、csuser ユーティリティーのコマンドオプションを示しています。

表 D–39 csuser ユーティリティーのコマンドオプション

オプション 

説明 

-v

冗長モードで実行します。実行コマンドに関するすべての情報が表示されます。デフォルトはオフです。 

-q

非出力モードで実行します。 

  • エラーが検出された場合にだけ情報を表示し、正常に処理が完了した場合は情報を表示しません。

  • 危険なコマンドの実行確認は行われません。

    デフォルトはオフです。

-b basedn

すべての LDAP ユーザーに使用されるベース DN。デフォルト値は、ics.conf ファイルの local.ugldapbasedn の設定から取得されます。

-b basedn

ユーザーの ベース DN を指定します。 

-d domain

ホストされた (仮想) ドメインの名前を指定します。デフォルトはics.conf ファイルの service.defaultdomain パラメータの設定から取得されます。

-a [aces]

指定したカレンダの ACE (アクセス制御エントリ) です。ACE は、グループスケジュールのためにカレンダにアクセスできるユーザー、およびこれらのユーザーが持つアクセス権の種類 (作成、削除、読み取り、書き込みなど) を決定します。ACE 文字列または ACL (アクセス制御リスト) は、引用符 ("") で囲む必要があります。

デフォルトは次のとおりです。 

"@@o^a^r^g;@@o^c^wdeic^g;
@^a^sf^g;@^c^^g;@^p^r^g"

ACE の形式については、「サービスの設定」を参照してください。

-f filename

パスワード (-y パラメータ) を必要とするオプション用にパスワードを記録したファイルの名前です。スクリプトから csuser を実行する場合、セキュリティーのためにパスワードをこのファイルに指定します。

-g givenname

ユーザーの LDAP givenName 属性 (姓名の名) です。このオプションは必須です。デフォルト値はありません。 

-h host

ユーザーカレンダが存在するバックエンドサーバーの名前を指定します。このオプションは list コマンドだけに適用されます。 

-p port

LDAP サーバーが待機しているポートの番号です。デフォルト値は、ics.conf ファイルの local.ugldapport の設定から取得されます。

-k yes|no

ユーザーカレンダで複数のユーザーからの予約を許可するかどうかを指定します。yes を指定した場合は、ユーザーカレンダの同じ時間帯に複数の予定をスケジューリングできます。

デフォルトは、ics.conf ファイルの user.allow.doublebook の設定から取得されます。

-l [langcode]

言語コードです。デフォルトは ics.conf ファイルの local.sitelanguage の設定です。

-m email address

ユーザーの LDAP mail 属性 (一次電子メールアドレス) を指定します。 

-s surname

ユーザーの LDAP surName 属性 (姓名の姓) です。このオプションは必須です。デフォルト値はありません。 

-u adminDN

ユーザー認証情報を格納している LDAP サーバーに対して管理権限を持つユーザーの LDAP 識別名 (DN) です。デフォルト値は、ics.conf ファイルの local.enduseradmindn の設定から取得されます。 

-w password

-u オプションで指定されている LDAP 管理者 DN のパスワードです。デフォルト値は、ics.conf ファイルの local.enduseradmincred の設定から取得されます。-u オプションを使用する場合、このオプションは必須です。

-y userpassword

カレンダユーザーのパスワードで、このパラメータの指定は必須です。デフォルト値はありません。 


注 –

このコマンドを実行することで、jsmith@sesta.com は Calendar Server にログインしてカレンダデータにアクセスすることができなくなりますが、jsmith のデータはカレンダデータベースから削除されません。ただし、jsmith が現在 Calendar Server にログインしている場合は、ログオフするまでカレンダデータへのアクセスを維持できます。