Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 管理ガイド

ENS (予定通知サーバー) の設定

Calendar Server は、ENS (予定通知サーバー) という外部の汎用サービスを使用するように設定できます。 ENS は、特定の領域に分類できるサーバーレベルの予定レポートを受け付け、特定の予定カテゴリが登録されているほかのサーバーに、そのカテゴリの予定について通知します。Calendar Server は ENS を使用してアラーム通知を送受信します。 この通知には、運用上の一般的な警告やエラーメッセージだけでなく、カレンダ予定および作業の作成、削除、修正も含まれます。

次の表は、ics.conf ファイル内の ENS (予定通知サーバー) 設定用パラメータを示しています。また、各パラメータのデフォルト値と説明も示しています。

表 E–18 ics.conf ファイルの ENS (予定通知サーバー) 設定用パラメータ

パラメータ 

デフォルト値 

説明 

service.ens.enable

"yes"

"yes" を指定すると、すべてのサービスを開始するときに enpd サービスを開始し、すべてのサービスを終了するときに enpd サービスを終了します。

service.ens.host

"localhost"

ENS が稼働するマシンのホスト名。 

service.ens.port

"57997"

ENS が稼働するマシンのポート番号。 

service.ens.library

"xenp"

ENS プラグインの名前。 

service.notify.enable

"yes"

"yes" を指定すると、すべてのサービスを開始するときに csnotifyd サービスを開始し、すべてのサービスを終了するときに csnotifyd サービスを終了します。

service.notify.maxretrytime

"-1"

ENS への接続に失敗した場合に csnotifyd が何回連続して再試行するかを指定します。 

"-1" を指定すると、アラームスレッドが無制限に再試行を繰り返します。

service.notify.retryinterval

"3"

ENS への接続に失敗したあとに、csnotifyd が再試行を開始するまでの秒数。

service.notify.startupretrytime

"0"

Calendar Server が ENS への接続試行を停止するまでの合計秒数。この設定は caldb.serveralarms.maxretrytime に似ていますが、これはアラームスレッドが最初に開始された場合にだけ適用されます。アラームスレッドが正常に開始されたあとは、caldb.serveralarms.maxretrytime が使用されます。

"0" を指定すると、起動時に ENS への接続に失敗した直後にアラームスレッドが終了します。

ens.startlistener

"0"

許容できる値は次のとおりです。 

  • "1"

  • "0"

caldb.berkeleydb.alarmretrytime

"300"

復元可能なアラーム配信エラーの発生後、再試行までの時間を秒単位で指定します。 

caldb.berkeleydb.ensmsg.createcal

"no"

"yes" を指定すると、次の形式のカレンダが作成されたときに ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。 

enp://ics/createcal?calid=cal

caldb.berkeleydb.ensmsg.modifycal

"no"

"yes" を指定すると、次の形式のカレンダが修正されたときに ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。

enp://ics/modifycal?calid=cal

caldb.berkeleydb.ensmsg.deletecal

"no"

"yes" を指定すると、次の形式のカレンダが削除されたときに ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。

enp://ics/deletecal?calid=cal

caldb.berkeleydb.ensmsg.advancedtopics

"no"

修正予定通知の配信方法を指定します。 

  • "yes": システムは次のそれぞれのトピックに配信することによって、replyrefresh、または modify の各トランザクションを区別します。

    caldb.berkeleydb.ensmsg.replyevent

    caldb.berkeleydb.ensmsg.refreshevent

    caldb.berkeleydb.ensmsg.modifyevent

  • "no": システムは 3 つのタイプ (replyrefreshmodify) のすべてを次のトピックに配信します。

    caldb.berkeleydb.ensmsg.modifyevent

caldb.berkeleydb.ensmsg.createevent

"no"

"yes" を指定すると、予定の作成時に ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。

caldb.berkeleydb.ensmsg.deleteevent

"no"

"yes" を指定すると、予定の削除時に ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。

caldb.berkeleydb.ensmsg.modifyevent

"no"

"yes" を指定すると、予定の修正時に ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。

caldb.berkeleydb.ensmsg.refreshevent

"no"

予定の再読み込み時に Calendar Server が ENS (予定通知サービス) メッセージを作成するかどうかを指定します。 

caldb.berkeleydb.ensmsg.refreshevent.contenttype

"text/xml"

予定の再読み込みに関するメッセージデータの内容の種類を指定します。"text/xml" または "text/calendar" を指定できます。

caldb.berkeleydb.ensmsg.refreshevent.url

"enp:///ics/caleventrefresh"

予定の再読み込みに関する ENS (予定通知サービス) メッセージの URL を指定します。 

caldb.berkeleydb.ensmsg.replyevent

"no"

予定の返信に関する ENS (予定通知サービス) メッセージを Calendar Server が作成するかどうかを指定します。 

caldb.berkeleydb.ensmsg.replyevent.contenttype

"text/xml"

予定の返信に関するメッセージデータの内容の種類を指定します。"text/xml" または "text/calendar" を指定できます。

caldb.berkeleydb.ensmsg.replyevent.url

"enp:///ics
/caleventreply"

予定の返信に関する ENS (予定通知サービス) メッセージの URL を指定します。 

caldb.berkeleydb.ensmsg.createtodo

"no"

"yes" を指定すると、次の形式の仕事 (作業) が作成されたときに ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。

enp://ics/createtodo?
uid=uid&rid=rid

caldb.berkeleydb.ensmsg.modifytodo

"no"

"yes" を指定すると、次の形式の仕事 (作業) が修正されたときに ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。 

enp://ics/modifytodo?
uid=uid&rid=rid

caldb.berkeleydb.ensmsg.deletetodo

"no"

"yes" を指定すると、次の形式の仕事 (作業) が削除されたときに ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。

enp://ics/deletetodo?uid=uid&rid=rid

caldb.berkeleydb.ensmsg.qsize

"10000"

メモリー内の ENS (予定通知サーバー) メッセージキューの初期サイズ。このキューには、アラーム以外の ENS メッセージが格納されます。 

caldb.berkeleydb.ensmsg.schedreq

"no"

"yes" を指定すると、次の形式の削除されたカレンダにスケジューリング要求が書き込まれたときに ENS (予定通知サービス) メッセージが作成されます。

enp://ics/schedreq?calid=cal
&method=method&type={event|todo}
&uid=uid&rid=rid

caldb.serveralarms

"yes"

"yes" を指定すると、アラーム電子メールが送信されます。 

caldb.serveralarms.acktimeout

"30"

ENS (予定通知サーバー) のアラームスレッドが、アラーム通知の配信後、csnotifyd からの受信確認を待つ秒数を指定します。この時間が経過すると、アラームスレッドはアラーム通知が処理されていないものと見なし、アラーム通知を再配信します。 

caldb.serveralarms.dispatchtype

"ens"

Calendar Server アラームの送信タイプを指定します。 

  • "ens": サーバーは外部の ENS (予定通知サーバー) を使用してアラームを送受信します。

  • "smtp": サーバーは ENS (予定通知サーバー) をバイパスし、標準の SMTP メッセージとしてアラームを送信します。

caldb.serveralarms.initthreads

"10"

サーバーアラームスレッドの初期数。 

caldb.serveralarms.maxretrytime

"-1"

ENS (予定通知サーバー) への接続に失敗した場合にアラームスレッドが何回連続して再試行するかを指定します。 

"-1" を指定すると、アラームスレッドが無制限に再試行を繰り返します。

caldb.serveralarms.maxthreads

"10"

サーバーアラームスレッドの最大数。 

caldb.serveralarms.retryinterval

"5"

アラームスレッド (csadmind に含まれる) が ENS (予定通知サーバー) への再接続を試行するまでの秒数。 

caldb.serveralarms.stacksize

"65536"

サーバーアラームスレッドのスタックフレームのサイズ。 

caldb.serveralarms.startupretrytime

"0"

Calendar Server が、失敗するまでに ENS への接続試行を続ける合計秒数。この設定は caldb.serveralarms.maxretrytime に似ていますが、これはアラームスレッドが最初に開始された場合にだけ適用されます。アラームスレッドが正常に開始されたあとは、caldb.serveralarms.maxretrytime が使用されます。 

"0" を指定すると、起動時に ENS への接続に失敗した直後にアラームスレッドが終了します。

caldb.smtphost

"localhost"

この SMTP ホストにアラーム電子メールが送信されます。