Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

FILTER_DISCARD チャネルから破棄メッセージをルーティングする

デフォルトでは、メールボックスフィルタで破棄されたメッセージは、システムから即座に破棄 (削除) されます。しかし、ユーザーが最初にメールボックスフィルタを設定した場合 (設定が間違っている場合)、またはデバッグを目的とする場合には、削除処理を遅らせると便利です。

メールボックスフィルタによる破棄メッセージをシステム内に一時保存し、それをあとで削除できるようにするには、次の例に示すように、まず MTA 設定に filter_discard チャネルを追加し、notices チャネルキーワードでメッセージを削除するまでの保存期間 (通常は日数) を指定します。

filter_discard notices 7
FILTER-DISCARD

次に MTA オプションファイルで FILTER_DISCARD=2 オプションを設定します。filter_discard キュー内のメッセージは、ユーザーの個人用ゴミ箱フォルダの延長と考えることができます。したがって、filter_discard キュー内のメッセージに対して警告メッセージが送られたり、バウンスやリターンの要求に応じてメッセージが差出人に戻されることもありません。これらのメッセージは、final notices 値の期限となるか、imsimta return などのユーティリティーを使ってバウンスを要求することによって、システムから削除されるだけです。

Messaging Server 6 2004Q2 より前の Messaging Server では、jettison Sieve アクションによる filter_discard チャネルの使用は、MTA オプション FILTER_DISCARD よって制御されていました。これは現在では、FILTER_JETTISON オプションによって制御されるようになり、このオプションは FILTER_DISCARD の設定からデフォルト値を取得します。FILTER_DISCARD のデフォルト値は 1 です (破棄されたメッセージは bitbucket チャネルに送られる)。