Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

内部モジュールと外部モジュールを管理するには

サーバー証明書によって、キーのペアの所有権と有効性が確立されます。キーのペアは、データの暗号化と解読に使用される数値です。サーバーの証明書とキーのペアは、そのサーバーの識別情報を示します。これらは、サーバー内部または取り外し可能な外部のハードウェアカード (スマートカード) の証明書データベース内に保存されます。

Sun Java System サーバーは、PKCS (Public-Key Cryptography System) #11 API に準拠するモジュールを使用して、キーと証明書のデータベースにアクセスします。通常、特定のハードウェアデバイスの PKCS #11 モジュールは、そのデバイスの供給元から入手できます。Messaging Server でそのデバイスを使用する前に、このモジュールを Messaging Server にインストールする必要があります。Messaging Server にプリインストールされている「Netscape Internal PKCS # 11 Module」は、サーバー内部の証明書データベースを使用する単一の内部ソフトウェアトークンをサポートします。

証明書を使用できるようにサーバーを設定する場合は、証明書とそのキーを格納するためのデータベースを作成し、PKCS #11 モジュールをインストールする必要があります。外部のハードウェアトークンを使用しない場合は、サーバー上に内部データベースを作成し、Messaging Server に含まれるデフォルトの内部モジュールを使用します。外部トークンを使用する場合は、スマートカードリーダーハードウェアを接続し、そのハードウェアの PKCS #11 モジュールをインストールします。

外部モジュールか内部モジュールかにかかわらず、PKCS #11 モジュールは、コンソールを使用して管理できます。PKCS #11 モジュールをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. カードリーダーハードウェアを Messaging Server ホストマシンに接続し、ドライバをインストールします。

  2. コンソールの「PKCS #11 Management」インタフェースを使用して、インストールしたドライバ用の PKCS #11 モジュールをインストールします。

詳細な手順については、『Managing Servers with iPlanet Console』の SSL に関する章を参照してください。

ハードウェア暗号化アクセラレータのインストール暗号化用に SSL を使用する場合は、ハードウェア暗号化アクセラレータをインストールすることによって、メッセージの暗号化と解読のパフォーマンスを向上させることができます。一般的に、暗号化アクセラレータは、サーバーマシンに常設されたハードウェアボードとソフトウェアドライバで構成されます。Messaging Server は、PKCS #11 API に準拠したアクセラレータモジュールをサポートしています。これらは、基本的に独自のキーを格納しないハードウェアトークンで、キーの格納には内部データベースが使用されます。まず、製造元の指示に従ってハードウェアとドライバをインストールすることにより、アクセラレータをインストールします。その後、PKCS #11 モジュールをインストールすることにより、ハードウェア証明書トークンをインストールします。