Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

ディスパッチャーのデバッグを有効にする

ディスパッチャーエラーとデバッグ出力 (有効になっている場合) は、MTA ログディレクトリ内の dispatcher.log ファイルに書き込まれます。ディスパッチャーの設定情報は、msg_svr_base/imta/dispatcher.cnf ファイルに指定されます。インストール時に作成されたデフォルトの設定ファイルをそのまま使用することができます。ただし、セキュリティーやパフォーマンスなどの理由でデフォルトの設定ファイルを変更する場合は、dispatcher.cnf ファイルを編集することができます。

表 21–3 ディスパッチャーデバッグビット

ビット 

 

16 進数値 

10 進数値 

使用目的 

 

x 00001 

サービスディスパッチャーのメインモジュールの基本的なデバッグ。 

x 00002 

サービスディスパッチャーのメインモジュールの特別なデバッグ。 

x 00004 

サービスディスパッチャー設定ファイルのログ処理。 

x 00008 

サービスディスパッチャーに関するその他の基本的なデバッグ。 

x 00010 

16 

サービスの基本的なデバッグ。 

x 00020 

32 

サービスの特別なデバッグ。 

x 00040 

64 

プロセスに関連するサービスのデバッグ。 

x 00080 

128 

使用されていません。 

x 00100 

256 

サービスディスパッチャーとプロセス通信の基本的なデバッグ。 

x 00200 

512 

サービスディスパッチャーとプロセス通信の特別なデバッグ。 

10 

x 00400 

1024 

パケットレベル通信のデバッグ。 

11 

x 00800 

2048 

使用されていません。 

12 

x 01000 

4096 

ワーカープロセスの基本的なデバッグ。 

13 

x 02000 

8192 

ワーカープロセスの特別なデバッグ。 

14 

x 04000 

16384 

その他のワーカープロセスのデバッグ (特に接続ハンドオフ)。 

15 

x 08000 

32768 

使用されていません。 

16 

x 10000 

65536 

サービスディスパッチャー I/O に対するワーカープロセスの基本的なデバッグ。 

17 

x 20000 

131072 

サービスディスパッチャー I/O に対するワーカープロセスの特別なデバッグ。 

20 

x 100000 

1048576 

統計の基本的なデバッグ。 

21 

x 200000 

2097152 

統計の特別なデバッグ。 

24 

x 1000000 

16777216 

PORT_ACCESS 拒否の dispatcher.log ファイルへのログ。 

Procedureディスパッチャーのエラーデバッグ出力を有効にする

手順
  1. dispatcher.cnf ファイルを編集します。

  2. DEBUG オプションを -1 に設定します。

    論理または環境変数の IMTA_DISPATCHER_DEBUG (UNIX) を設定することもできます。この変数は、32 ビットのデバッグマスクに 16 進数の FFFFFFFF の値を定義します。上の表には、各ビットの意味の説明があります。

Procedureディスパッチャーパラメータを設定する (Solaris)

ディスパッチャー設定ファイルで提供されるディスパッチャーサービスは、さまざまなシステムパラメータの必要要件に影響を与えます。システムのヒープサイズ (datasize) は、ディスパッチャーによるスレッドスタックの使用を考慮して十分なサイズに設定する必要があります。

手順
  1. ヒープサイズ (つまり、デフォルトの datasize) を表示するには、次のいずれかを使用します。

    csh コマンド:


    # limit
    

    ksh コマンド


    # ulimit -a
    

    Solaris ユーティリティー


    # sysdef
    
  2. 各ディスパッチャーサービスに対して、STACKSIZE*MAX_CONNS を計算し、それらの計算値を合計します。システムのヒープサイズは、この合計値の 2 倍以上でなければなりません。