現在のところ、SMS Gateway Server には、次の 3 つのカテゴリのグローバルオプションがあります。
グローバルオプションはすべて、設定ファイルの最上部 (どのオプショングループよりも前) に指定する必要があります。表 D–20 に、グローバル設定オプションをすべて示します。
表 D–20 グローバルオプション
オプション |
デフォルト |
説明 |
---|---|---|
6 |
生成される診断出力のタイプを選択します |
|
|
履歴データのファイルの絶対ディレクトリパスです |
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0770 |
履歴データのファイルへの許可です |
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30 分 |
1 つの履歴データのファイルに書き込むための最大時間です |
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すべての SMPP リレーおよびサーバーインスタンスでの最大同時受信接続数です |
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3 日 |
履歴データアーカイブのレコードの存続期間です |
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10 スレッド |
最初のワーカースレッド数です |
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50 スレッド |
最大ワーカースレッド数です |
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64K バイト |
各ワーカースレッドのスタックサイズです |
各受信 TCP 接続はそれぞれが 1 つの SMPP セッションです。セッションの処理は、スレッドプールのワーカースレッドによって行われます。セッションの処理を I/O 要求が完了するまで待つ必要がある場合は、ワーカースレッドはそのセッションを保留し、ほかの処理を実行します。I/O 要求が完了すると、プール内の使用されていないワーカースレッドによってセッションが再開されます。
以下のオプションを使用して、ワーカースレッドのプールの処理を調整できます。「THREAD_COUNT_INITIAL」、「THREAD_COUNT_MAXIMUM」、「THREAD_STACK_SIZE」。
(整数、> 0) ワーカースレッドのプールに最初に作成するスレッド数。この数には、メモリー内の履歴データ専用に使用されるスレッド (2 スレッド) を含みません。また、着信 TCP 接続の待機専用に使用されるスレッド (SMS Gateway Server が待機する TCP ポートおよびインタフェースアドレスペアにつき 1 スレッド) も含みません。THREAD_COUNT_INITIAL のデフォルト値は 10 スレッドです。
(整数、>= THREAD_COUNT_INITIAL) ワーカースレッドのプールに許可する最大スレッド数。デフォルト値は 50 スレッドです。
(整数、> 0) ワーカースレッドのプール内の各ワーカースレッドのスタックサイズ (単位: バイト)。デフォルト値は 65,536 バイト (64K バイト) です。
SMS メッセージのリレー時、受信側のリモート SMPP サーバーによって生成されるメッセージ ID は、メモリー内のハッシュテーブルに保存されます。このメッセージ ID とともに、元の電子メールメッセージについての情報も保存されます。その後メッセージ ID が SMS 通知によって参照された場合、この情報が取り出されることがあります。取り出された情報は、SMS 通知を適切な電子メール受取人に送信するために使用されます。
メモリー内のハッシュテーブルは、専用のスレッドでディスクに返されます。その結果ディスクファイルは「履歴ファイル」として参照されます。履歴ファイルは、次の 2 つの目的で使用されます。SMS Gateway Server を再起動した後にメモリー内ハッシュテーブルを復元するのに必要なデータを不揮発性の形式で保存するため、また、非常に長くなる可能性のあるデータをディスクに保存することによって、仮想メモリーを節約するためです。各履歴ファイルは、HASH_FILE_ROLLOVER_PERIOD 秒間のみ書き込まれます。この時間を過ぎると、ファイルは終了し、新しい履歴ファイルが作成されます。履歴ファイルの存続期間が RECORD_LIFETIME 秒を超えると、ファイルはディスクから削除されます。
履歴ファイルの調整には次のオプションが使用できます。「HISTORY_FILE_DIRECTORY」、「HISTORY_FILE_MODE」、「HISTORY_FILE_ROLLOVER_PERIOD」、「RECORD_LIFETIME」。
(文字列、絶対ディレクトリパス) 履歴ファイルの書き込み先のディレクトリへの絶対パス。ディレクトリパスが存在しない場合は作成されます。このオプションのデフォルト値は、次のとおりです。
msg_svr_base/data/sms_gateway_cache/
使用するディレクトリは、相応に高速なディスクシステム上に存在し、予測される保存量よりも大きい空き容量がある必要があります。このオプションをより適切な値に変更するには、「SMS Gateway Server のストレージ要件」を参照してください。
(整数、8 進値) 履歴ファイルに関連付けるファイル許可。デフォルトでは、0770 (8 進値) の値が使用されています。
(整数、秒) 現在の履歴ファイルが終了し、新しいものが HASH_FILE_ROLLOVER_PERIOD 秒ごとに作成されます。デフォルトでは、1800 秒 (30 分) の値が使用されています。
(整数、秒 > 0) 履歴レコードの存続期間 (単位: 秒)。この存続期間を過ぎたレコードは、メモリーから消去されます。この存続期間を過ぎた履歴ファイルは、ディスクから削除されます。デフォルトでは、259,200 秒 (3 日) の値が使用されています。メモリーに保存されているレコードは、メモリー内データの管理専用のスレッドによって一斉に消去されます。この消去は、HASH_FILE_ROLLOVER_PERIOD 秒ごとに実行されます。ディスク上のファイルは、新しい履歴ファイルを開く必要が生じたときに消去されます。
その他のオプションには、次の 2 つがあります。「DEBUG」および 「LISTEN_CONNECTION_MAX」です。
(整数、ビットマスク) デバッグ出力を有効にします。デフォルト値は 6 であり、警告およびエラーメッセージが選択されます。
表 D–21 に、DEBUG ビットマスクのビット値を示します。
表 D–21 DEBUG ビットマスク
ビット |
値 |
説明 |
---|---|---|
0-31 |
-1 |
きわめて詳細な出力 |
0 |
1 |
情報メッセージ |
1 |
2 |
警告メッセージ |
3 |
4 |
エラーメッセージ |
3 |
8 |
サブルーチン呼び出しのトレース |
4 |
16 |
ハッシュテーブル診断 |
5 |
32 |
I/O 診断、受信 |
6 |
64 |
I/O 診断、送信 |
7 |
128 |
SMS から電子メールへの変換診断 (モバイルからの発信および SMS 通知) |
8 |
256 |
PDU 診断、ヘッダーデータ |
9 |
512 |
PDU 診断、本文データ |
10 |
1024 |
PDU 診断、タイプの長さ値のデータ |
11 |
2048 |
オプション処理です。すべてのオプション設定をログファイルに送ります。 |
(整数、>= 0) すべての SMPP リレーおよびサーバーインスタンス全体に許可される最大同時受信 TCP 接続数。0 (ゼロ) の値は、接続数に関するグローバル制限はないことを示します。ただし、リレーまたはサーバー単位では、特定のリレーまたはサーバーインスタンスによって指定される制限がある場合があります。