Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

SMS Gateway Server のストレージ要件

SMS Gateway Server に必要なリソース量を判断するには、表 D–27 の要件から算出した数字とともに、1 秒間にリレーされるメッセージの期待数および RECORD_LIFETIME 設定を考慮します。

表 D–27 に、履歴レコード、SMPP リレー、および SMPP サーバーの要件を示します。

表 D–27 SMS Gateway Server のストレージ要件

コンポーネント 

要件 

メモリー内履歴レコード 

リレーされるメッセージごとに 33+m+s バイトの仮想メモリーが必要です。m はメッセージの SMS メッセージ ID の長さ (1 <= m <= 64) で、s はメッセージの SMS ソースアドレスの長さ (1 <= s<= 20) です。

MAKE_SOURCE_ADDRESS_UNIQUE=0 の場合、16+m バイトのみが使用されます。64 ビットのオペレーティングシステムの場合、49+m+s バイトの仮想メモリーがレコードごとに消費されます [MAKE_SOURCE_ADDRESS_UNIQUE=0 の場合は 24+m]。

ヒープアロケータは、実際には各レコードに大きめの仮想メモリーを割り当てる場合があることにも注意してください。 

最大レコード数は、430 億 (2**32-1) です。1680 万レコード (2**24) 未満の場合、ハッシュテーブルは約 16M バイトを消費します。6710 万レコード (2**26) 未満の場合、ハッシュテーブルは約 64M バイトを消費します。6710 万レコードを超えると、ハッシュテーブルは約 256M バイトを消費します。 

64 ビットのオペレーティングシステムの場合は、メモリー消費量は 2 倍になります。 

これらの消費量は、各レコード自体が必要とするメモリー消費量に追加されます。 

ディスク上の履歴レコード 

リレーされるメッセージごとに、平均で次のバイト数が必要です。 

81+m+2s+3a+ S+2i

各項目の説明 

  • m は SMS メッセージ ID の平均の長さであり、1<=m<=64

  • s は SMS ソースアドレスの平均の長さであり、1 <= s <= 20

  • a は電子メールアドレスの平均の長さであり、3 <= a <= 129

  • SSubject: ヘッダー行の平均の長さであり、0 <= S<= 80

  • i は電子メールメッセージのエンベロープ ID の平均の長さであり、0 <= i <= 129

    レコードのサイズは、メッセージのエンベロープ From: アドレスと To: アドレス、エンベロープ ID とメッセージ ID、および Subject: ヘッダー行の長さから影響を受けます。

    最大レコード長は 910 バイトです。

    MAKE_SOURCE_ADDRESS_UNIQUE=0 の場合、各レコードのサイズ (単位: バイト) は次のようになります。78+m+3a+ S+2i

SMPP リレー 

リレーされる SMPP セッションごとに、2 つの TCP ソケットを消費します。1 つはローカル SMPP クライアントに使用され、もう 1 つはリモート SMPP サーバーに使用されます。32 ビットのオペレーティングシステムの場合、約 1K バイトの仮想メモリーが接続ごとに消費されます。64 ビットのオペレーティングシステムの場合は、約 2K バイト消費されます。 

SMPP サーバー 

着信接続ごとに 1 つの TCP ソケットを消費します。32 ビットのオペレーティングシステムの場合、約 1K バイトの仮想メモリーが接続ごとに消費されます。64 ビットのオペレーティングシステムの場合は、約 2K バイト消費されます。 

たとえば、1 秒間に平均 50 メッセージがリレーされると予想し、SMS ソースアドレスの長さは 13 バイト、SMS メッセージ ID は一般的な長さの 12 バイト、電子メールアドレスは 24 バイト、Subject: 行は 40 バイト、電子メールメッセージと ID がそれぞれ 40 バイト、履歴データは 7 日間保持されるとする場合、結果は次のようになります。

容量が十分あるディスクを使用すれば、いずれのディスク要件にも対応できるものの、32 ビットマシンの仮想メモリー要件は約 2G バイトであり、これは厳しい制限です。仮想メモリーまたはディスクストレージの所要量を削減するには、RECORD_LIFETIME オプションを使用して、レコードが保持される期間を短くしてください。