Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

SNMP の実装

Messaging Server には、Network Services Monitoring MIB (RFC 2788) と Mail Monitoring MIB (RFC 2789) という 2 つの標準化された MIB が実装されています。Network Services Monitoring MIB は POP、IMAP、HTTP、SMTP などのサーバーのネットワークサービスを監視するためのものです。Mail Monitoring MIB は MTA を監視するためのものです。Mail Monitoring MIB では、各 MTA チャネルのアクティブ状態と、その履歴を監視することができます。アクティブ状態の監視では、現在キューに入っているメッセージと開いているネットワーク接続に焦点があてられます。たとえば、キュー内にあるメッセージの数や、開いているネットワーク接続のソース IP アドレスなどです。一方、履歴の監視からは、累積による統計が提供されます。たとえば、処理したメッセージの合計数や、受信接続の合計数などです。


注 –

Messaging Server SNMP 監視機能の詳細については、RFC 2788 および RFC 2789 を参照してください。


SNMP は、Solaris 8 および 9 と、Java Enterprise System が対応しているすべてのバージョンの Microsoft Windows が稼働しているプラットフォームでサポートされています。このほかのプラットフォームについては、今後のリリースで SNMP をサポートする予定です。Solaris での SNMP サポートは、Solaris のネイティブ SNMP テクノロジである Solstice Enterprise Agents (SEA) を利用しています。Solaris 8 システムに SEA をインストールする必要はありません。必要なランタイムライブラリはすでにインストールされています。

Messaging Server SNMP サポートには、次のような制限があります。

Messaging Server での SNMP の動作

Solaris プラットフォームでは、Messaging Server SNMP プロセスは SNMP サブエージェントであり、起動時にプラットフォームのネイティブ SNMP マスターエージェントに自動的に登録されます。クライアントからの SNMP 要求は、マスターエージェントに送られます。次に Messaging Server 宛の要求は、マスターエージェントから Messaging Server サブエージェントプロセスに送られます。最後に Messaging Server サブエージェントプロセスによって要求が処理され、その応答がマスターエージェントを通じてクライアントに送られます。図 A–1 に、このプロセスを示します。

図 A–1 SNMP の情報フロー

図は、SNMP の情報フローを示しています。