Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

MTA ログ: 存在しないドメインに送信する場合

この例では、存在しないドメイン (ここでは very.bogus.com) への送信の試行を示しています。つまり、存在しないことが MTA の書き換えルールによって通知されないドメイン名であり、また、送信 TCP/IP チャネルに一致するドメイン名に送信しようとしました。この例では、LOG_FILENAME=1LOG_MESSAGE_ID=1 という MTA オプションが設定されていると仮定しています。

TCP/IP チャネルが作動していて、DNS のドメイン名をチェックしているとき、DNS はそのような名前は存在しないというエラーを返します。(5) の「拒否」エントリ (R) のように DNS はエラーを返し、(6) のようにドメイン名が不正であることを示します。

メッセージが発行されたあとでアドレスが拒否されたため、MTA は元の差出人へのバウンスメッセージを生成します。MTA は新しい拒否メッセージを元の差出人のキューに入れ (1)、元の送信メッセージを削除する ((5) の R エントリ) 前にポストマスターにコピーを送信します (4)。

(2) と (8) に示すように、バウンスメッセージなどの通知メッセージには空のエンベロープ From: アドレスがあります。エンベロープ From: フィールドは空白で示されています。MTA が生成したバウンスメッセージが最初にキューに入れられることにより、新しい通知メッセージのメッセージ ID の後ろに元のメッセージのメッセージ ID が表示されます (3)(この情報は MTA で常に利用できるわけではないが、利用できる場合は、失敗した送信メッセージに対応するログエントリを、通知メッセージに対応するログエントリに関連付けることができる)。この通知メッセージは、プロセスチャネルのキューに入れられたあと、該当する宛先チャネルのキューに入れられます (7)。


例 21–4 MTA ログ: 存在しないドメインに送信する場合


19-JAN-1998 20:49:04 l            tcp_local    E 1
  adam@sesta.com rfc822;user@very.bogus.com user@very.bogus.com
  imta/queue/tcp_local/ZZ01ISKP0S0LVQ94DU0K.00
 <01ISKP0RYMAS94DU0K@SESTA.COM>
 
19-JAN-1998 20:49:33 tcp_local    process      E 1                (1)
 rfc822;adam@sesta.com adam@sesta.com                             (2)
 imta/queue/process/ZZ01ISKP0S0LVQ94DTZB.00
 <01ISKP22MW8894DTAS@SESTA.COM>,<01ISKP0RYMAS94DU0K@SESTA.COM>    (3)

19-JAN-1998 20:49:33 tcp_local    process      E 1                (4)
 rfc822;postmaster@sesta.com postmaster@sesta.com
 imta/queue/process/ZZ01ISKP0S0LVQ94DTZB.00
 <01ISKP22MW8894DTAS@SESTA.COM>,<01ISKP0RYMAS94DU0K@SESTA.COM>
 
19-JAN-1998 20:50:07 tcp_local                  R 1               (5)
 adam@sesta.com rfc822;user@very.bogus.com user@very.bogus.com
 imta/queue/tcp_local/ZZ01ISKP0S0LVQ94DU0K.00
 <01ISKP0RYMAS94DU0K@SESTA.COM>
 Illegal host/domain name found                                   (6)

19-JAN-1998 20:50:08 process      l            E 3                (7)
 rfc822;adam@sesta.com adam                                       (8)
 imta/queue/l/ZZ01ISKP23BUQS94DTYL.00
 <01ISKP22MW8894DTAS@SESTA.COM>
 
19-JAN-1998 20:50:08 process      l            E 3
  rfc822;postmaster@sesta.com postmaster
  imta/queue/l/ZZ01ISKP23BUQS94DTYL.00
 <01ISKP22MW8894DTAS@SESTA.COM>
 
19-JAN-1998 20:50:12 l                         D 3
  rfc822;adam@sesta.com adam
  imta/queue/l/ZZ01ISKP23BUQS94DTYL.00
  <01ISKP22MW8894DTAS@SESTA.COM>
 
19-JAN-1998 20:50:12 l                         D 3
  rfc822;postmaster@sesta.com postmaster
  imta/queue/l/ZZ01ISKP23BUQS94DTYL.00
  <01ISKP22MW8894DTAS@SIROE.COM>