Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 高可用性 (HA) 管理ガイド

ノードの追加

HADB システムの処理能力と記憶容量を増やすには、新規ノードを作成してデータベースに追加します。

ノードを追加した後で、HADB JDBC 接続プールの次のプロパティーを更新します。

ノードを追加するには、hadbm addnodes コマンドを使用します。コマンド構文は次のとおりです。

hadbm addnodes  [--no-refragment]  [--spares=sparecount]  
[--historypath=path]  
[--devicepath=path]  
[--set=attr-name-value-list]  
[--dbpassword=password | --dbpasswordfile=file ]  
[--adminpassword=password | --adminpasswordfile=file]  
--hosts=hostlist  [dbname]

dbname オペランドにはデータベース名を指定します。デフォルトは hadb です。データベースの状態は、HAFaultTolerant またはFaultTolerant である必要があります。データベースの状態の詳細については、「HADB の状態の取得」を参照してください。

--devicepath--historypath オプションを指定しない場合、新規ノードは既存データベースと同じデバイスパスを持ち、同じ履歴ファイルを使用します。

ノードを追加すると、既存データの再断片化と再配布が実行されて、システムに新規ノードが組み込まれます。オンラインで再断片化を実行するには、再断片化が終了するまで古いデータと新しいデータを同時に保持できるだけの十分なスペースが HADB ノードのディスクに必要です。つまり、ユーザーデータサイズは、ユーザーデータに使用可能なスペースの 50% を超えてはいけません。詳細については、「デバイス情報の取得」を参照してください。


注 –

システムが軽くロードされるときにノードを追加するのが最善です。



例 3–13 ノードを追加する例

次に例を示します。

hadbm addnodes --dbpassword secret123 -adminpassword=
password --hosts n6,n7,n8,n9

次の表で、hadbm addnodes の特別なコマンドオプションについて説明します。その他のオプションの説明は、「汎用オプション」を参照してください。

表 3–13 hadbm addnodes オプション

オプション 

説明 

デフォルト 

--no-refragment

-r 

ノード作成中はデータベースを再断片化しないでください。その場合には、後で hadbm refragment コマンドを使用してデータベースを再断片化し、新規ノードを使用します。再断片化の詳細については、「データベースの再断片化」を参照してください。

再断片化するための十分なデバイススペースがない場合は、より多い数のノードを持つデータベースを作成し直します。「データベースの再作成によるノードの追加」を参照してください。

適用外 

--spares= number

-s 

すでに存在するスペアノードに追加する新規スペアノードの数。この数は、偶数、かつ追加するノードの数以下でなければなりません。 

--devicepath= path

-d 

デバイスへのパス。デバイスは次のとおりです。 

  • DataDevice

  • NiLogDevice (ノード内部ログデバイス)

  • RelalgDevice (関係代数クエリーデバイス)

    このパスはすでに存在していて、書き込み可能であることが必要です。このパスをノードまたはデバイスごとに異なる設定にする場合は、「異機種システム混在デバイスパスの設定」を参照してください。

Solaris および Linux: HADB_install_dir/device

Windows: C:\Sun\AppServer\SUNWhadb\vers。ここで、vers は HADB バージョン番号です。

--hosts= hostlist

-H 

データベース内の新規ノード用の新しいホスト名を一覧にしたコンマ区切りリスト。リスト中のコンマで区切られた項目ごとに 1 つのノードが作成されます。ノードの数は偶数でなければなりません。HADB ホストの IP アドレスは、IPv4 アドレスである必要があります。 

重複するホスト名を使用すると、同じマシン上に異なるポート番号が指定された複数のノードが作成されます。同じマシン上のノードがミラーノードではないことを確認してください。 

奇数番号のノードが一方の DRU に配置され、偶数番号のノードは他方の DRU に配置されます。--spares を使用すると、最も大きい番号のノードが新規スペアノードとなります。

二重のネットワークインタフェースを持つデータベースを作成した場合も、同じ方法で新規ノードを構成する必要があります。「ネットワーク冗長性の設定」を参照してください。

なし