hadbm status コマンドを使用して、データベースまたはそのノードの状態を表示します。コマンド構文は次のとおりです。
hadbm status [--nodes] [--adminpassword=password | --adminpasswordfile=file] [--agent=maurl] [dbname]
dbname オペランドにはデータベース名を指定します。デフォルトは hadb です。
--nodes オプション (省略形 -n) は、データベース内の各ノードに関する情報を表示します。詳細については、「ノードの状態」を参照してください。その他のコマンドオプションの説明は、「汎用オプション」を参照してください。
詳細については、hadbm-status(1)を参照してください。
次に例を示します。
hadbm status --nodes
データベースの状態には、データベースの現在の状況が要約されます。次の表で、データベースが取りうる状態の種類について説明します。
表 3–14 HADB の状態
データベースの状態 |
説明 |
---|---|
高可用性耐障害 (HAFaultTolerant) |
データベースに耐障害性があり、DRU ごとに少なくとも 1 つのスペアノードを備えている。 |
耐障害 |
すべてのミラーノードペアが実行中である。 |
稼働 |
各ミラーノードペア内の少なくとも 1 つのノードが実行中である。 |
非稼働 |
1 つ以上のミラーノードペアで、両方のノードがなくなっている。 データベースが非稼働状態である場合は、「データベースの解除」で説明されている手順に従って、データベースを解除します。 |
停止 |
データベース内に実行中のノードがない。 |
不明 |
データベースの状態を判定できない。 |
--nodes オプションを使用して、hadbm status コマンドでデータベース内の各ノードに関する次の情報を表示させます。
ノード番号
ノードが実行中であるマシンの名前
ノードのポート番号
ノードのロール。ロールとその意味のリストについては、「ノードのロール」を参照してください。
ノードの状態。状態とその意味のリストについては、「ノードの状態」を参照してください。
対応するミラーノードの番号。
次の節に説明されているように、ノードのロールと状態は変更される場合があります。
ノードには作成時にロールが割り当てられます。次ののいずれかのロールを担います。
アクティブ:データを格納し、クライアントアクセスを許可します。アクティブノードはミラー化されたペアになっています。
スペア:クライアントアクセスを許可しますが、データを格納しません。データデバイスを初期化した後に、他のデータノードを監視して、あるノードが使用不能であれば修復を開始します。
オフライン:ロールが変更されるまでサービスを提供しません。再びオンラインになったときに、元のロールに戻される場合があります。
シャットダウン:アクティブとオフラインの中間の段階で、スペアノードによる機能の引き継ぎを待機している状態です。スペアノードによる引き継ぎが完了すると、ノードはオフラインになります。
ノードは次のいずれかの状態になります。
起動中:ノードは起動中です。
待機中:ノードは起動レベルを決定できず、オフラインになっています。ノードがこの状態のまま 2 分を経過した場合は、そのノードを停止し、repair レベルで起動してください。「ノードの停止」、「ノードの起動」、および 「データベースの解除」を参照してください。
実行中:ノードはロールに応じたすべてのサービスを提供しています。
停止中:ノードは停止処理を行なっています。
停止:ノードは停止しています。停止したノードの修復は禁止されています。
回復中:ノードは回復処理を行っています。ノードに障害が発生した場合、ミラーノードがそのノードの機能を引き継ぎます。障害が発生したノードは、メインメモリーまたはディスク内のデータとログレコードを使用して回復を試行します。また、ミラーノードのログレコードを使用して、障害発生時に実行していたトランザクションの回復に努めます。回復に成功した場合には、そのノードが再びアクティブになります。回復が失敗した場合は、ノードの状態が「修復中」に変更されます。
修復中:ノードは修復処理を行っています。この操作で、ノードは再初期化され、ミラーノードからデータとログレコードがコピーされます。修復には回復より時間がかかります。