この章では、Directory Server Enterprise Edition コンポーネント製品から削除されたか、または非推奨となった機能について説明します。また、Directory Server Enterprise Edition コンポーネント製品の機能のうち、削除される可能性がある機能と非推奨となる可能性がある機能についても説明します。
この章では、次のトピックについて説明します。
インタフェースの安定性の度合いについては、『『Oracle Fusion Middleware Man Page Reference for Oracle Directory Server Enterprise Edition 』』において、マニュアルページのエントリごとに示されています。
Directory Server Enterprise Edition 11g Release 1 (11.1.1) では、次のプラットフォームのサポートが削除されました。
Open Solaris 2009.06
Windows 2000
Red Hat Advanced Server 3.0
J2SE プラットフォーム 1.4 および 1.5
SUSE 9
Solaris 10 (x86、32 ビット)
Windows 用のネイティブパッケージインストール
Red Hat 用のネイティブパッケージインストール
HP-UX 用のネイティブパッケージインストール
Solaris 用のネイティブパッケージインストールは引き続きサポートされます。
サポートされなくなったプラットフォームに Directory Server Enterprise Edition をインストールしている場合は、お使いのオペレーティングシステムを次の表に概要が示されているバージョンにアップグレードしてください。
以前のオペレーティングシステムのバージョン |
Directory Server Enterprise Edition 11g Release 1 (11.1.1) のインストールに必要な最小のオペレーティングシステムバージョン |
---|---|
Red Hat Enterprise Linux 3 (x86) |
Red Hat Enterprise Linux 4 (x86) |
Red Hat Enterprise Linux 3 (x64) |
Red Hat Enterprise Linux 4 (x64) または Oracle Enterprise Linux 4 (x64) |
SUSE Linux Enterprise Server 9 (32 ビット) |
SUSE Linux Enterprise Server 10 (32 ビット) |
SUSE Linux Enterprise Server 9 (x64) |
SUSE Linux Enterprise Server 10 (x64) |
Microsoft Windows 2000 Server |
Microsoft Windows Server 2003 R2 |
Microsoft Windows 2008 Server |
Microsoft Windows Server 2008 R2 |
Hewlett Packard HP-UX 11.11 |
Hewlett Packard HP-UX 11.23 |
このリリースでは、次の新しいプラットフォームがサポートされています。
Oracle Enterprise Linux 4 オペレーティングシステム (x64)
Oracle Enterprise Linux 5 U3 オペレーティングシステム (x64)
Red Hat Enterprise Linux 5 U3 オペレーティングシステム (x 64)
サポートされているすべてのオペレーティングシステムの詳細については、「「オペレーティングシステムの要件」」を参照してください。
システム仮想化は、共有ハードウェア上で複数のオペレーティングシステム (OS) インスタンスを個別に動作させるためのテクノロジです。機能的には、仮想化環境で動作する OS に配備されるソフトウェアは、ベースとなるプラットフォームが仮想化されていることを認識しないのが一般的です。代表的なシステム仮想化環境および OS を組み合わせていくつかのテストが実施されています。テストの目的は、適切にサイジングおよび設定された仮想化環境上で、仮想化されていないシステム上での動作と同様に製品が正常な動作を継続することの検証です。
このリリースでは、Oracle VM テクノロジで動作する OS がすでに Directory Server Enterprise Edition 11g Release 1 (11.1.1) ソフトウェアでネイティブでサポートされている場合、その OS はサポートされます。OS およびハードウェアのすべての組み合わせが認定されているわけではありません。サポートは、ベースとなる Oracle VM テクノロジ実装に依存します。Oracle VM テクノロジでの Directory Server Enterprise Edition 11g Release 1 (11.1.1) ソフトウェアの本稼働配備については、広範囲なテストは行われていません。
このリリースの Directory Server Enterprise Edition でサポートされているハードウェアプラットフォームについては、「ハードウェア要件」を参照してください。
このリリースの Directory Server Enterprise Edition でサポートされているオペレーティングシステムと OS バージョンについては、「オペレーティングシステムの要件」を参照してください。
Directory Server Enterprise Edition 11g Release 1 (11.1.1) は、Solaris 10 Update 5 の SPARC プラットフォームで論理ドメイン (LDoms) をサポートしています。LDoms の詳細については、『Logical Domains (LDoms) 1.0.1 Administration Guide 』を参照してください。
Identity Synchronization for Windows を仮想化環境にインストールすることはできません。
次の Directory Server Enterprise Edition コンポーネントは提供されなくなりました。
Directory Editor
Sun Cluster サポート用のエージェント
Sun Java Web Console (Lockhart)
この節では、Directory Service Control Center (DSCC) の動作の変更点を説明します。
DSCC は、Sun Web Server 7、GlassFish 3.x、Tomcat 6.x、Oracle WebLogic、および Oracle iPlanet 7.0.9 でサポートされるようになりました。Tomcat 5.5 のサポートは削除されました。
DSCC の国際化バージョンが利用できるようになりました。
DSCC が Sun Java Web Console でサポートされなくなりました。
DSCC が Sun Java System Application Server でサポートされなくなりました。
この節では、このリリースで削除されたか、または非推奨となった機能の一覧を示し、次のリリースで削除される機能やコマンドを取り上げます。
パスワードポリシーでは、DS5-compatible-mode 相互運用モードが非推奨になりました。このバージョンでは、DS6–mode 相互運用モードを使用する必要があります。
『Oracle Fusion Middleware Upgrade and Migration Guide for Oracle Directory Server Enterprise Edition』の「Command Line Changes」で説明されているとおり、version 5.2 の一部のコマンドが Directory Server 11g Release 1 (11.1.1) から削除されました。
次の従来のスクリプトが次の新しいコマンドに置き換えられました。
従来のスクリプト |
新しいコマンド |
start-slapd |
dsadm start |
ldif2db |
dsadm import |
db2ldif |
dsadm export |
bak2db |
dsadm restore |
db2bak |
dsadm archive |
restart-slapd |
dsadm restart |
stop-slapd |
dsadm stop |
詳細については、『Oracle Fusion Middleware Upgrade and Migration Guide for Oracle Directory Server Enterprise Edition』の「Command Line Changes」を参照してください。
レプリケートされたサーバートポロジを移行する前に、『Oracle Fusion Middleware Upgrade and Migration Guide for Oracle Directory Server Enterprise Edition』の第 7 章「Migrating a Replicated Topology」を確認してください。
レプリケートされたトポロジで Directory Server インスタンスを作成するとき、トポロジの移行を容易にするために、パスワードポリシーは初期状態で下位互換に設定されます。アップグレード後、より柔軟できめ細やかなパスワードポリシー構成を可能にするために、互換性モードを変更します。ポリシー変換は Directory Server によって管理されます。詳細については、『Oracle Fusion Middleware Administration Guide for Oracle Directory Server Enterprise Edition』の「Migrating a Deployment to Directory Server 11g Release 1 (11.1.1)」を参照してください。下位互換のパスワードポリシー設定は、将来のリリースで削除される可能性があります。
Directory Server インスタンスを作成する場合、DN 変更操作のサポートは無効化されています。レプリケーショントポロジ内のすべてのサーバーインスタンスをアップグレードしたあと、DN 変更操作を正常にレプリケートできます。その時点で、各サーバーインスタンスで DN 変更操作のサポートを有効にすることができます。この目的には、dsconf set-server-prop moddn-enabled:on コマンドを使用します。
この機能は、バージョン 5.2 の互換性を確保するために用意されています。
db-path サフィックスプロパティー (dsconf set-suffix-prop suffix-name db-path:/new/directory および dsconf create-suffix --db-path) は将来のリリースで削除される可能性があります。db-path サーバープロパティーを使用してすべてのサフィックスをインスタンスディレクトリ以外のディレクトリに格納します。
現在、負荷がかかった場合の dsadm repack サブコマンドの安定性に関する問題を解決するための作業が行われています。安全処置として、11g Release 1 (11.1.1) リリースの dsadm repack サブコマンドは一時的に無効になっています。
dsadm repack サブコマンドを実行した場合は、次のメッセージが表示されます。
:[19/Oct/2009:11:51:50 +0200] - WARNING<99999> - conn=-1 op=-1 msgId=-1 - The repack function is temporarily disabled for the 7.0 release. |
『Oracle Fusion Middleware Developer’s Guide for Oracle Directory Server Enterprise Edition 11g Release 1 (11.1.1)』では、プラグイン API の変更点について説明しています。これらの参照先で非推奨であることが示されているインタフェースは、将来のリリースで削除される可能性があります。
このマニュアルはドキュメントセットには含まれなくなりました。すべてのサンプルコードファイルも製品の配布パッケージから削除されました。『Developer's Guide』とサンプルコードファイルは example.zip ファイルにまとめられています。このファイルは http://www.oracle.com/technology/sample_code/products/oid/index.html から入手できます。
Oracle Directory Server Enterprise Edition 11g Release 1 (11.1.1) には Identity Synchronization for Windows のアップデートが含まれています。Identity Synchronization for Windows 6.0 SP1 は Oracle Directory Server Enterprise Edition にバンドルされています。
Identity Synchronization for Windows をアップグレードする前に、『Oracle Fusion Middleware Upgrade and Migration Guide for Oracle Directory Server Enterprise Edition』の第 10 章「Migrating Identity Synchronization for Windows」をお読みください。
Directory Server Resource Kit に対する Directory Server Enterprise Edition 11g Release 1 (11.1.1) の変更はありません。
LDAP ユーティリティーに関する Sun Solaris システムのマニュアルページは、Directory Server Enterprise Edition で提供されるバージョンの LDAP ユーティリティー ldapsearch、 ldapmodify、ldapdelete、および ldapadd についての記述がありません。これらのコマンドは、Solaris システムで別々には提供されなくなり、代わりに将来のバージョンのオペレーティングシステムで提供されるコマンドに統合される可能性があります。LDAP クライアントツールのマニュアルページについては、『『Oracle Fusion Middleware Man Page Reference for Oracle Directory Server Enterprise Edition 』』を参照してください。