名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | オペランド | 使用例 | 終了ステータス | エラーメッセージ | 注意 | 関連項目
moveboard コマンドは、システムボードを現在属しているドメイン (「ソースドメイン」と呼びます) から切り離して、domain (「ターゲットドメイン」と呼びます) で指定したドメインに接続します。また、このコマンドは進捗メッセージを SSP のプラットフォームログおよび標準出力に出力します。
moveboard に失敗した場合は、標準エラーにエラーメッセージを出力し、0 以外の終了ステータスを返します。 指定したボードがすでに切り離されていて、かつ、電源が投入されていると、moveboard は指定されたドメインへそのボードを接続しようと試みます。 ボードが指定されたドメイン内にすでに存在していると、moveboard は正常に完了したことを示す終了ステータス 0 を返します。
-r オプションは、moveboard コマンドの実行が失敗した場合の再試行回数の最大値を retry_count で指定します。-t オプションは、再試行の間隔を timeout により秒数で指定します。再試行回数を指定してもタイムアウトを指定しないと、再試行が連続して実行されます。タイムアウトを指定する場合は、必ず、再試行回数も指定してください。
ボードを move (移動) するには、ボードの電源が投入されていることに加え、ボードが以下のいずれかの状態になければなりません。
ドメインに存在している
DR 操作が完了していないため、中間状態にある
指定したボードがターゲットドメイン内に存在しない場合、またはそのボードがソースドメインからすでに切り離されている場合に、moveboard は接続操作を実行します。
以下のオプションをサポートしています。
システムボードの番号 (0 〜 15) を指定します。
ドメイン名を指定します。
接続操作を強制的に行います。-f オプションを指定すると、特定のソフトウェア制限よりもこの操作を優先させることができますが、ハードウェアおよび Solaris オペレーティング環境の基本的な安全性と可用性に関する制限を越えることはできません。
状況メッセージを表示します。
再試行回数を指定します。再試行の指定回数の上限はありません。
再試行の間隔を秒数で指定します。再試行の指定回数の上限はありません。
省略 (quiet) モードを設定します。情報メッセージが標準出力に出力されなくなります。
以下の例では、コマンドを実行してシステムボード 2 を現在のドメインから別のドメイン (ドメイン名: xf3-b2) へ接続します。ボード移動の最初の試みに失敗すると、再試行が必要な場合に、再試行の間隔を 15 分間として 2 回行います。
# moveboard -b 2 -d xf3-b2 -r 2 -t 900
# moveboard -d xf3-b2 -r 2 -t 900 SB2
以下の終了ステータス (値) を返します。
指定されたドメインへボードを正常に移動しました。
コマンドに構文エラーがあります。
DR ロックの獲得に失敗しました。
DR ロックの解放に失敗しました。
DR 通信の初期化に失敗しました。
ボードまたはターゲットドメインが切り離し条件に適していません。
ターゲットドメイン内のボードが中間切り離し状態にあります。
ドメインから最後のプロセッサを削除することになるか、またはドメインに必要な最小メモリー条件を下回ってしまうことになるため、DR デーモンが切り離しを許可しません
メモリーのドレイン操作中に失敗しました。
ドレイン操作が一定時間、進行できませんでした。
ドレイン操作を完了できませんでした。
ボードまたはターゲットドメインが接続条件に適していません。
ターゲットドメイン内のボードが中間接続状態にあります。
接続の初期段階で失敗しました。
接続の完了段階で失敗しました。
DR ライブラリと動的にリンクできませんでした。
終了信号を受信しました。
confp->confirm 機能から接続拒否メッセージを受信したため、コマンドは完了しませんでした。
この接続点では、システム構成管理がサポートされていません。
この接続点では、システム構成管理操作が行えません。
コマンドの呼び出し側がコマンドの処理に必要な権限を持っていません。たとえば、デバイスドライバに対して構成管理を行う場合、デバイスノードへの権限によりアクセスが制御されます。
システム構成管理システムのエレメントが使用中のため、コマンドは完了しませんでした。
コマンドはサービスの中断を要求しましたが、システムの一部を停止 (つまり、休止) できなかったため、このコマンドは完了しませんでした。
データ内で手続き上のエラーが発生しました。
メモリー、ファイル記述子といったプロセスリソースの取得失敗など、ライブラリ内で手続き上のエラーが発生しました。
指定された接続点からハードウェアに関するライブラリを見つけることができませんでした。
接続点の状態が原因で、この操作は失敗しました。
要求されたシステム構成管理操作は、指定された接続点では行えません。
要求された操作の処理中にエラーが発生しました。このエラーコードには、コマンド引数とハードウェア固有コードとの検証失敗などを意味します。
指定された接続点が存在しません。
指定された属性を持つ接続点が存在しません。
指定されたボード ID は無効です。
moveboard は失敗すると標準エラーに診断メッセージを出力します。
moveboard コマンドは、複数の接続または切り離し操作の同時実行を防止します。
deleteboard(1M)、moveboard(1M)、rcfgadm(1M)
『Sun Enterprise 10000 SSP 3.5 リファレンスマニュアル』の domain_status(1M) と showdevices(1M)
『Solaris 8 Reference Manual Collection』の「man pages section 1M: System Administration Commands」の dcs(1M) と dr_daemon(1M)
『Sun Enterprise 10000 Dynamic Reconfiguration ユーザーマニュアル』
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