Solaris 共通デスクトップ環境 ユーザーズ・ガイド

第 7 章 ウィンドウマネージャ拡張機能の使い方

ウィンドウマネージャ拡張機能は、次の 3 つのアプリケーションから構成されています。

これら 3 つのアプリケーションを使用すると、実行するタスクに応じて、さまざまなアプリケーションからワークスペースおよびウィンドウを操作することができます。グラフィカル・ワークスペース・マネージャを使用すると、ワークスペースおよびウィンドウを変更することができます。ウィンドウリストは、ウィンドウの操作に特化したアプリケーションです。最後に、ワークスペース・マネージャは、ワークスペースの個数、ワークスペース切り替え領域をフロントパネルに表示するかどうか、およびデフォルト値を復元する機能を制御します。

グラフィカル・ワークスペース・マネージャ (GWM)

グラフィカル・ワークスペース・マネージャを使用すると、ワークスペースの「コントロールパネル」を操作できます。このパネルのウィンドウには、デスクトップ上の各ワークスペースが縮小版の画像で表示されます。ワークスペースの作成、削除、名前の変更、タイル表示、階層表示が行えます。アプリケーション・ウィンドウの移動 (ワークスペース内またはワークスペース間)、終了、アイコン化、または最大表示も行えます。

図 7–1 グラフィカル・ワークスペース・マネージャのメイン画面

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グラフィカル・ワークスペース・マネージャの起動

グラフィカル・ワークスペース・マネージャは、デスクトップまたはコマンド行から起動できます。

グラフィカル・ワークスペース・マネージャをデスクトップから起動するには
  1. デスクトップをマウスの右ボタンでクリックして、[ワークスペース] メニューを開きます。

  2. [アプリケーション] を選択します。

  3. [アプリケーション・マネージャ] を選択します。

  4. [デスクトップアプリケーション] をダブルクリックします。

  5. GWM をダブルクリックします。

グラフィカル・ワークスペース・マネージャをコマンド行から起動するには

    コマンド行で「sdtgwm」と入力します。

グラフィカル・ワークスペース・マネージャの使い方

グラフィカル・ワークスペース・マネージャを使用して、様々な作業を実行できます。

図 7–2 グラフィカル・ワークスペース・マネージャ – [ワークスペース] メニュー

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ワークスペースを追加するには
  1. [ワークスペース] メニューから [ワークスペースの追加..] を選択します。

  2. [ワークスペースの追加] ダイアログボックスに名前を入力します。

  3. [了解] をクリックします。

ワークスペースを削除するには
  1. [ワークスペース] メニューから [ワークスペースの削除] を選択します。

  2. 削除するワークスペースをサブメニューから選択します。

ワークスペースの名前を変更するには
  1. [ワークスペース] メニューから [名前の変更...] を選択します。

  2. 名前を変更するワークスペースをサブメニューから選択します。

  3. [ワークスペース名の変更] ダイアログボックスに新しい名前を入力します。

  4. [了解] をクリックします。

別のワークスペースに切り替えるには
  1. [ワークスペース] メニューから [ワークスペースの切り替え] を選択します。

  2. 切り替え先のワークスペースをサブメニューから選択します。

ワークスペース内のすべてのウィンドウを階層表示するには

この処理は、現在のワークスペース内で実行されます。

    [ワークスペース] メニューから [すべてのウィンドウを階層化して表示] を選択します。

ワークスペース内のすべてのウィンドウをタイル状に表示するには

この処理は、現在のワークスペース内で実行されます。

  1. [ワークスペース] メニューから [すべてのウィンドウをタイル状に表示] を選択します。

  2. サブメニューで [水平方向] または [垂直方向] を選択します。

[オプション] ダイアログを開くには

    [ワークスペース] メニューから [オプション...] を選択します。

[オプション] ダイアログの詳細については、[グラフィカル・ワークスペース・マネージャのオプション] ダイアログを参照してください。

図 7–3 グラフィカル・ワークスペース・マネージャ – [ウィンドウ] メニュー

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ウィンドウをアイコン化するには
  1. グラフィカル・ワークスペース・マネージャでウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューで [アイコン化] を選択します。

ウィンドウを閉じるには
  1. グラフィカル・ワークスペース・マネージャでウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューで [ウィンドウを閉じる] を選択します。

  3. (省略可能) 閉じようとしているウィンドウにだけアプリケーションが含まれている場合は、確認ダイアログが表示されます。該当するウィンドウを閉じる場合は、[了解] をクリックします。

アプリケーションを終了するには
  1. グラフィカル・ワークスペース・マネージャでアプリケーション・ウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューで [アプリケーションを終了] を選択します。

  3. 確認ダイアログボックスで [了解] をクリックします。

ウィンドウを別のワークスペースに移動するには
  1. グラフィカル・ワークスペース・マネージャでウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューで [ワークスペースに移動] を選択します。

  3. サブメニューで、該当ウィンドウの移動先ワークスペースを選択します。[すべてのワークスペース] を選択することもできます。

ワークスペースにウィンドウを配置するには
  1. グラフィカル・ワークスペース・マネージャでウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューで [配置するワークスペース] を選択します。

  3. サブメニューで、ワークスペースを 1 つまたは複数個選択します。

    [Control] キーを押したままワークスペースをクリックすると、ワークスペースを複数個選択できます。

  4. [了解] をクリックします。

ワークスペースからウィンドウを消去するには
  1. グラフィカル・ワークスペース・マネージャでウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューで [このワークスペースから消去] を選択します。

[グラフィカル・ワークスペース・マネージャのオプション] ダイアログ

[グラフィカル・ワークスペース・マネージャのオプション] ダイアログボックスには、設定可能なオプションが多くあります。それらのオプションは次のとおりです。

図 7–4 [グラフィカル・ワークスペース・マネージャのオプション] ダイアログボックス

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ウィンドウリスト

ウィンドウリストには、CDE ワークスペース上のすべてのウィンドウに関する情報が表示されます。ウィンドウリストは、起動されると動的に更新されます。

図 7–5 ウィンドウリストのメイン画面

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ウィンドウは、次のいずれか 1 つの順序に従ってソートできます。

ウィンドウリストの起動

ウィンドウリストは、デスクトップまたはコマンド行から起動できます。

ウィンドウリストをデスクトップから起動するには
  1. デスクトップをマウスの右ボタンでクリックして、[ワークスペース] メニューを開きます。

  2. [アプリケーション] を選択します。

  3. [アプリケーション] サブメニューから [アプリケーション・マネージャ] を選択します。

  4. [デスクトップアプリケーション] をダブルクリックします。

  5. ウィンドウリストをダブルクリックします。

ウィンドウリストをコマンド行から起動するには

    コマンド行で「sdtwinlst」と入力します。

[ウィンドウ] メニューからのウィンドウリストの処理の実行

ウィンドウリストを使用して次の処理を実行できます。

図 7–6 ウィンドウリストの [ウィンドウ] メニュー

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選択したウィンドウに移動するには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューから [ウィンドウに移動] を選択します。


注 –

ウィンドウリストの [オプション] ダイアログボックスの設定によっては、ウィンドウリストのエントリをダブルクリックして、選択したウィンドウが含まれるワークスペースに移動したり、該当するウィンドウを現在のワークスペースに移動することができます。ウィンドウエントリに対するダブルクリック時のアクションを設定するにはを参照してください。


ウィンドウを現在のワークスペースに移動するには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューから [このワークスペースに移動] を選択します。

    該当するウィンドウが現在のワークスペースに表示されます。

ウィンドウを階層内で下に移動するには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューから [奥へ] を選択します。

選択したウィンドウをアイコン化するには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューから [アイコン化] を選択します。

ウィンドウを閉じるには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューから [ウィンドウを閉じる] を選択します。

  3. (省略可能) 閉じようとしているウィンドウにだけ該当アプリケーションが含まれている場合は、確認ダイアログボックスが表示されます。ウィンドウを閉じて該当アプリケーションを終了する場合は、[了解] をクリックします。

アプリケーションを終了するには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを 1 つ選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューで [アプリケーションを終了] を選択します。

  3. (省略可能) 閉じようとしているウィンドウにだけ該当アプリケーションが含まれている場合は、確認ダイアログボックスが表示されます。ウィンドウを閉じてアプリケーションを終了する場合は、[了解] をクリックします。

選択したウィンドウを別のワークスペースに移動するには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューから [ワークスペースに移動] を選択します。

  3. ワークスペースを 1 つ選択するか、[すべてのワークスペース] を選択します。

選択したワークスペースにウィンドウを配置するには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューから [配置するワークスペース] を選択します。

  3. [配置するワークスペース] ダイアログボックスで、該当ウィンドウの配置先ワークスペースを選択します。

選択したワークスペースからウィンドウを消去するには
  1. ウィンドウリストからウィンドウを選択します。

  2. [ウィンドウ] メニューから [このワークスペースから消去] を選択します。

アイコン化されていないすべてのウィンドウをワークスペース内で階層表示するには

この処理は、現在のワークスペース内でのみ実行されます。

    [ウィンドウ] メニューから [ワークスペース中のすべてのウィンドウを階層化して表示] を選択します。

アイコン化されていないすべてのウィンドウをワークスペース内でタイル表示するには

この処理は、現在のワークスペース内でのみ実行されます。

  1. [ウィンドウ] メニューから [ワークスペース中のすべてのウィンドウをタイル状に表示] を選択します。

  2. サブメニューで [水平方向] または [垂直方向] を選択します。

[オプション] メニューによるウィンドウリストの処理の実行

[オプション] メニューからは、次の 2 つを実行できます。

図 7–7 ウィンドウリストの [オプション] メニュー

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ソートオプション
  1. [オプション] メニューから [ソート] を選択します。

  2. 4 つのソートオプションから 1 つを選択します。

[オプション] ダイアログを開く

    [オプション] メニューから [オプション...] を選択します。

ウィンドウリストのオプション

[ウィンドウリスト – オプション] ダイアログボックスを使用すると、次の 2 つのオプションを変更できます。

これら 2 つのオプションを使用すると、ウィンドウリストに表示するカラム、およびウィンドウリスト内のウィンドウ項目をダブルクリックした場合のアクションを設定できます。

図 7–8 [ウィンドウリスト – オプション] ダイアログ

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カラムを表示するには
  1. 表示するカラム (状態、アプリケーション、またはワークスペース) のチェックボックスをオンにします。

    チェックボックスがオフのカラムは、表示されません。


    注 –

    [ウィンドウタイトル] カラムは、常に表示されます。


ウィンドウエントリに対するダブルクリック時のアクションを設定するには

ウィンドウリストでは、ウィンドウリスト内のウィンドウエントリがダブルクリックされた場合の効果を選択できます。

  1. [ウィンドウがあるワークスペースに移動する] チェックボックスをオンにした場合

    選択したウィンドウが含まれているワークスペースに切り替わります。

  2. [このワークスペースにウィンドウを移動する] チェックボックスをオンにした場合

    選択したウィンドウが現在のワークスペースに移動されます。

ワークスペース・マネージャ

ワークスペース・マネージャのグラフィカルユーザインタフェース (GUI) を使用すると、ワークスペースの動作および個数を制御できます。スライドバーを使用すると、ワークスペースの追加および削除を実行できます。ワークスペース・マネージャを使用すると、フロントパネルに、ワークスペースボタンの代わりにワークスペース切り替え領域を表示できます。また、設定値をデフォルトの設定に戻すこともできます。

図 7–9 ワークスペース・マネージャのメイン画面

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ワークスペース・マネージャの起動

ワークスペース・マネージャは、[ワークスペース] メニューまたはコマンド行から起動できます。

ワークスペース・マネージャをコマンド行から起動するには

    コマンド行で「sdtwsm」と入力します。

ワークスペース・マネージャのコントロールの使い方

ワークスペース・マネージャを使用すると、次のような機能を実行できます。

フロントパネルにワークスペース切り替え領域を表示するには
  1. [フロント・パネルにワークスペース・切り替え領域を表示] チェックボックスをオンにします。

  2. [了解] をクリックします。

ワークスペースを画面間で同期させるには
  1. [スクリーン間のワークスペースを同期化] チェックボックスをオンにします。

  2. [了解] をクリックします。

ワークスペースの個数を設定するには
  1. 目的のワークスペース数が表示されるまで、[ワークスペースの数] スライドバーを移動します。

  2. ワークスペースの個数を増やす場合は、新しいワークスペースのアイコンがフロントパネルに表示されます。

  3. (省略可能) ワークスペースの個数を減らす場合は、注意を促すダイアログボックスが表示されます。ワークスペースを削除する場合は、[了解] をクリックします。

デフォルト設定を復元するには

    [ワークスペース・マネージャ制御] ウィンドウの [デフォルト] ボタンをクリックします。