この節では、タイの文字を操作する機構について説明します。
同じファイルにタイ語と英語を混在させなければならないことがあります。英語とタイ語の入力切り替えには、[Ctrl] キーとスペースキーを同時に押します。各ツールの下部にあるメッセージ・ウィンドウに現在の入力言語が表示されます。
この節では、タイ語の処理方法を次の項目に分けて説明します。
テキストの挿入と削除
テキストの折り返し
カーソルの移動
テキストの選択
テキストのコピーまたはペーストとドラッグ&ドロップ
タイ語の文字の挿入と削除を行うと、文字クラスの構成に応じて、テキストの表示が変更されます。
図 D–1 は、SARA_II (AV3 母音) と YOYAK (子音) の間に MAIHUNAKAT (AV2 母音) を挿入する手順を示します。
MAIHUNAKAT は SARA_II と合成できないので、独立したセルに表示されます。
次の例は、 SARA_II (AV3 母音) を削除する手順を示します。
MAIHUNAKAT は NONU (子音クラス CONS) と合成できるので、直前のセルに表示されます。
タイ語には区切り文字 (スペース) がありません。そのため、スペースを送る文字と送らない文字を組み合わせると、文字の適切な折り返しが難しくなります。
Solaris の TLE は、表示セルで文字を折り返し、行の折り返しでスペースを送らない文字を補います。たとえば、スペースを送る文字を行末で入力すると、カーソルは次の行に進みます。スペースを送らない文字を行末で入力すると、カーソルは次の行に進みません。スペースを送らない文字は行末の表示セルに表示され、カーソルの位置はそのままです。
表示セルを選択すると、スペースを送る文字かどうかにかかわらず、選択したセルの文字がすべて選択されます。
タイ語における複数の表示レベルにより、dtpad (テキスト・エディタ) ウィンドウでのカーソルの動作が不規則に見えることがあります。多くのセルには複数のタイ文字が入っていますが、カーソルは表示セルの間を移動するだけです。そのため、同一セルの文字間ではカーソルが移動しません。
端末エミュレータでのカーソルの動作は、(dtpad など) のテキストウィジェットを使ってタイ語 CDE ツールのいずれかでテキストを編集する場合と少し異なります。端末エミュレータでカーソルを動かしたとき、表示セルに文字が 1 つだけ入っていると、表示セルのカーソルが強調表示されます。ある文字がいくつかの表示セルを共有していると、表示セルの全体が強調表示されます。
このリリースに含まれる 4 種類のタイ語フォントを使って、タイ語と英語を組み合わせて表示できます。表 D–1 と 表 D–2 にタイ語フォントを示します。