Solaris のシステム管理 (基本編)

システムシャットダウンコマンド

システムをシャットダウンする最も基本的な方法は、init コマンドおよび shutdown コマンドを使用する方法です。どちらのコマンドもシステムを「クリーンな状態でシャットダウン」するため、すべてのファイルシステムに対する変更がディスクに書き出され、すべてのシステムサービス、プロセス、オペレーティングシステムが正常に終了します。

システムのアボートキーシーケンスを使用したり、電源をオフにしてからオンにする方法では、システムサービスが突然終了してしまうので、クリーンなシャットダウン方法とはいえません。しかし、緊急時には、これらの方法を使用しなければならない場合もあります。システムの復元方法については、第 13 章「SPARC: システムのブート (手順)」または第 14 章「IA: システムのブート (手順)」を参照してください。

表 12-1 に、いくつかのシャットダウンコマンドとその用途を要約します。

表 12-1 シャットダウンコマンド

コマンド 

説明 

用途 

shutdown

init を呼び出してシステムをシャットダウンする実行可能なシェルスクリプト。デフォルトでは、システムは実行レベル S に移行する。

実行レベル 3 で動作しているサーバーで使用する。サーバーにログインしているユーザー、およびサーバーのリソースをマウントしているシステムに、サーバーが間もなくシャットダウンされることが通知される。 

init

すべてのアクティブなプロセスを終了し、ディスクを同期させてから実行レベルを変更する実行可能ファイル。

他のユーザーが影響を受けないスタンドアロンシステムで使用する。ユーザーはまもなく行われるシャットダウンについて通知されないので、シャットダウンにかかる時間は短くて済む。 

reboot

ディスクを同期させ、ブート命令を uadmin システムコールに渡す実行可能ファイル。実際にプロセッサを停止するのは、uadmin システムコールである。

推奨されない。代わりに、init コマンドを使用する。

halt

ディスクを同期させ、プロセッサを停止する実行可能ファイル。

/etc/rc0 スクリプトを実行しないので推奨されない。このスクリプトは、すべてのプロセスを停止し、ディスクを同期させ、すべてのファイルシステムをマウント解除する。