このコンソールには、管理者にさまざまなメリットをもたらすツールセットが用意されています。コンソールは、次の処理を実行します。
あらゆる経験レベルをサポートする
ダイアログボックス、ウィザード、コンテキストヘルプなどのグラフィカルインタフェースを使用すれば、経験の浅いユーザーでも作業を完了することができます。また、経験を積んだ管理者であれば、何十または何百にも及ぶシステム上に分散している何百もの構成パラメータを管理する場合に、vi よりもこのコンソールを使用した方が便利で安全性が高いことに気がつきます。
システムへのユーザーアクセスを管理する
デフォルトではどのユーザーもこのコンソールにアクセスできますが、初期設定を変更できるのはスーパーユーザーに限られます。『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「役割によるアクセス制御 (概要)」に説明されているように、特定のシステム変更を許可されているユーザー (通常は管理者) に割り当てられる「役割」という特殊なユーザーアカウントを作成できます。
RBAC の主なメリットは、ジョブの実行に必要な作業だけに役割を制限できることです。Solaris 管理ツールを使用する場合に、RBAC は必須ではありません。何も変更せずスーパーユーザーとしてすべてのツールを実行できます。
コマンド行インタフェースを提供する
管理者は、必要に応じてコマンド行インタフェース (CLI) から Solaris 管理ツールを操作することができます。コマンドの中には、ユーザーを管理するコマンドなど、特に GUI ツールの機能をまねて作られたものもあります 。表 1-6 に、これらの新しいコマンドの名前と簡単な説明が記載されています。各コマンドのマニュアルページもあります。
専用のコマンドを持たない Solaris 管理ツール (マウントと共有ツールなど) では、標準の UNIX コマンドを使用します。
RBAC の機能、メリット、ユーザーサイトでのそれらのメリットの活かし方についての詳細は、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「役割によるアクセス制御 (概要)」を参照してください。
RBAC を Solaris 管理ツールと組み合わせて使用する方法についての詳細は、「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。