セキュリティ保護された通信は、暗号化された認証を基本としています。認証を利用して、送信元と送信先が正しいユーザーまたはグループであることを保証します。通信は、送信元で暗号化され、送信先で復号化されます。この処理によって、侵入者が通信を傍受できたとしても、その内容が解読されることはありません。Solaris オペレーティング環境のセキュリティ保護された通信機能は、次の要素で構成されます。
Sun Enterprise Authentication Mechanism (SEAM) - クライアント/サーバーアーキテクチャの 1 つで、暗号化を使用して認証を行う。第 6 章「SEAM について」を参照
インターネットプロトコルセキュリティアーキテクチャ (IPsec) - IP データグラムを保護するアーキテクチャ。機密性、強力なデータ整合性、部分的なシーケンス整合性 (再生保護)、およびデータ認証などを実現する。『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の「IPsec (概要)」を参照
Solaris Secure Shell - データ転送と対話型ユーザーのネットワークセッションを、盗聴、セッションハイジャック、および man-in-the-middle 攻撃から保護するプロトコルの 1 つ。公開鍵暗号化によって、強力な認証を提供する。X Window System などのネットワークサービスは、Secure Shell 接続によって安全にトンネル化することで、セキュリティが向上する。第 4 章「Secure Shell の使用 (手順)」を参照