KDC を管理するには、この節で説明する用語を理解する必要があります。
「鍵配布センター (Key Distribution Center、KDC)」は、資格の発行を担当する SEAM の構成要素です。資格は、KDC データベースに格納されている情報に基づいて作成されます。各レルムには 2 つ以上の KDC サーバー (マスターと 1 つ以上のスレーブ) が必要です。すべての KDC が資格を生成できますが、KDC データベースを変更できるのはマスター KDC だけです。
KDC のマスター鍵を暗号化したコピーは「stash ファイル」に含まれます。サーバーがリブートされると、この鍵を使用して KDC が自動的に認証されて、kadmind と krb5kdc コマンドが起動されます。このファイルにはマスター鍵が入っているため、このファイルやバックアップは安全な場所に保管する必要があります。暗号が破られると、この鍵を使用して KDC データベースのアクセスや変更が可能になります。