Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

認証と承認

「認証」とは、リモートシステムにアクセスできるユーザーを特定のユーザーに限定する方法で、システムレベルまたはネットワークレベルで設定できます。いったんユーザーがリモートシステムにアクセスすると、「承認」という方法でそのユーザーがリモートシステム上で実行できる操作が制限されます。次の表に、ネットワーク上のシステムを許可されていない使い方から保護できる認証と承認の種類を示します。

表 14-4 リモートアクセスの認証と承認の種類

種類 

説明 

参照先 

LDAP と NIS+ 

LDAP ディレクトリサービスと NIS+ ネームサービスは、ネットワークレベルで認証および承認を行う 

Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)』および『Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

リモートログインコマンド 

リモートログインコマンド (rloginrcpftp) を使用すると、ユーザーはネットワーク経由でリモートシステムにログインし、その資源を使用できる。「信頼される (trusted) ホスト」の場合、認証は自動的に処理される。それ以外の場合は、自分自身を認証するように求められる

Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)』の「リモートシステムへのアクセス (手順)」

Secure RPC 

Secure RPC を使用すると、リモートシステム上で要求を出したユーザーの認証が行われ、ネットワーク環境のセキュリティが高まる。Secure RPC には、UNIX、DES、または Kerberos 認証システムを使用できる 

「Secure RPC の概要」

 

Secure RPC を使用すると、NFS 環境に Secure NFS というセキュリティを追加できる 

「NFS サービスと Secure RPC」

DES 暗号化 

データ暗号化規格 (DES) 暗号化機能は 56 ビットの鍵を使用して、秘密鍵を暗号化する 

「DES 暗号化」

Diffie-Hellman 認証 

この認証方法は、送信側のシステムの共通鍵を使用して現在の時刻を暗号化する機能を利用する。受信側のシステムは、現在の時刻で復号化および検査できる 

「Diffie-Hellman 認証」

Kerberos 

Kerberos は DES 暗号化を使用して、システムのログイン時にユーザーを認証する 

第 3 章「認証サービスの使用 (手順)」