Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

スーパーユーザー (root) アクセスの制限

一般的にスーパーユーザーは、ネットワーク上で共有されるファイルシステムには root としてアクセスできません。サーバーが特別にスーパーユーザー特権を与えなければ、クライアントにスーパーユーザーとしてログインしたユーザーは、そのクライアントにリモートでマウントされたファイルへの root アクセスを取得できません。NFS システムでは、この制限を実装するために、要求者のユーザーを nobody ユーザー (ユーザー ID 60001) に変更します。nobody ユーザーのアクセス権は、公共ユーザー (資格のないユーザー) に与えられるアクセス権と同じです。たとえば、ファイルの実行権しか公共に許可していなければ、ユーザー nobody はそのファイルを実行することしかできません。

NFS サーバーは、share コマンドの root=hostname オプションを使用して、共有ファイルシステムのスーパーユーザー特権をホスト単位で与えることができます。