Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

ディレクトリの ACL エントリ

表 15-8 に示した ACL エントリの他に、ディレクトリにはデフォルトの ACL エントリも設定できます。デフォルトの ACL エントリを持つディレクトリ内で作成されたファイルまたはディレクトリは、デフォルトの ACL エントリと同じ ACL エントリを持つことになります。表 15-9 は、ディレクトリに使用するデフォルトの ACL エントリの一覧です。

ディレクトリ上の特定のユーザーおよびグループに対してデフォルトの ACL エントリを初めて設定するときは、所有者、グループ、その他のユーザー、および ACL マスクにもデフォルトの ACL エントリを設定する必要があります。これらのエントリは、必ず設定しなければなりません。具体的には、次の表のデフォルト ACL エントリのうち、最初の 4 つを設定する必要があります。

表 15-9 ディレクトリのデフォルト ACL エントリ

デフォルトの ACL エントリ 

説明 

d[efault]:u[ser]:: perms

所有者のデフォルトアクセス権 

d[efault]:g[roup]:: perms

グループのデフォルトアクセス権 

d[efault]:o[ther]: perms

所有者やグループのメンバー以外のユーザーのデフォルトアクセス権 

d[efault]:m[ask]: perms

デフォルトの ACL マスク 

d[efault]:u[ser]: uid:perms

特定のユーザーのデフォルトアクセス権。uid には、ユーザー名か UID の数値を指定できる

d[efault]:g[roup]: gid:perms

特定のグループのデフォルトアクセス権。gid には、グループ名か GID の数値を指定できる