Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)

チケットを破棄する方法

チケットは通常、チケットを作成したコマンドが終了すると自動的に破棄されます。ただし、念のために、コマンドが終了したときに Kerberos チケットを明示的に破棄したい場合があります。チケットは盗まれることもあります。盗まれたチケットが復号化されると、期限切れになるまで使用される可能性があります。

チケットを破棄するには、kdestroy コマンドを使用します。


% /usr/bin/kdestroy

kdestroy はそのユーザーのすべてのチケットを破棄します。このコマンドを使用して、特定のチケットを選択して破棄することはできません。

システムを離れるときに侵入者が権限を使用する危険がある場合は、kdestroy を使用してチケットを破棄するか、スクリーンセーバーを使って画面をロックする必要があります。


注 -

チケットを確実に破棄する 1 つの方法は、ホームディレクトリの .logout ファイルに kdestroy コマンドを追加することです。

通常はデフォルトで PAM モジュールが構成されているため、チケットはログアウト時に自動的に破棄されます。よって、.login ファイルに kdestroy への呼び出しを追加する必要はありません。ただし、PAM モジュールが構成されていない場合や、構成されているかどうかわからない場合は、システムを終了するときにチケットを確実に破棄するために、kdestroy.login ファイルに追加します。