/etc/lib/locale/ja/wnn/ja/jserverrc
jserverrc は Wnn6 かな漢字変換サーバー (jserver) の初期化ファイルで、jserver が起動する時に読み込まれます。設定できるエントリを以下に示します。
dictionary_filename には、サーバーが立ち上がる場合に読み込む辞書ファイル名を指定します。ここで指定された辞書は、サーバーが立ち上がる時に読み込まれ、サーバープロセスが終了するまでサーバーが持ち続けます。これは、各クライアントの起動時に、辞書 を読み込む時間を節約するために使用されます。また wnnds を使用している時に、jserver にファイルを読み込ませたい場合は、ファイル名の先頭にコロン (:) を付けます。 たとえば次のようになります。
readfile :iwanami/fisd
number には、接続できるクライアントの最大数を指定します。デフォルトは 64 です。
number には、固定化する環境の最大数を指定します。環境を固定化すると、クライアントとの接続が切れ、環境を解放できる状態になっても、 その環境は維持されます。これにより、次にその環境を使用する 時に環境設定を省くことができるため、立上りが早くなります。デフォルトは 10 です。
path には、サーバーが辞書を管理するディレクトリパスを指定します。ユーザーの頻度ファイルとユーザー辞書が、指定されたディレクトリの下で管理されます。デフォルトは /usr/local/lib/dic/ です。@LIBDIR、@LANG の記法が使用できます。
デフォルトの uum 環境ファイルのディレクトリパス名 ( /usr/lib/locale/ja/wnn )。
Solaris の日本語環境では ja です。
かな漢字変換のパラメタと疑似品詞の頻度を指定します。 ( ) 内はデフォルトの値です。
N (大) 文節解析の N ( 5)
大文節中の小文節の最大数 ( 10)
幹語の頻度のパラメタ ( 2)
小文節長のパラメタ ( 45)
幹語長のパラメタ ( 0)
直前に使ったことを示すビットのパラメタ ( 80)
辞書のパラメタ ( 5)
小文節の評価値のパラメタ ( 1)
大文節長のパラメタ ( 20)
小文節数のパラメタ ( 0)
疑似品詞「数字」の頻度 ( 400)
疑似品詞「カナ」の頻度 (–100)
疑似品詞「英数」の頻度 ( 400)
疑似品詞「記号」の頻度 ( 80)
疑似品詞「閉括弧」の頻度 ( 200)
疑似品詞「付属語」の頻度 ( 2)
疑似品詞「開括弧」の頻度 ( 200)
上記のパラメタには、整数値を指定してください。
かな漢字変換のパラメタの上限値を指定します。各項目の意味、順序は def_param の指定と同じです。自動チューニングできるパラメタの上限値がデフォルト値より小さい場合、デ フォルトと同じ値が設定されます。上限値が 2 回以上設定された場合、最後に設定された値が有効になります。
かな漢字変換のパラメタの下限値を指定します。各項目の意味、順序は def_param の指定と同じです。自動チューニングできるパラメタの下限値がデフォルト値より大きい場合、デ フォルトと同じ値が設定されます。下限値が 2 回以上設定された場合、最後に設定された値が有効になります。
指定した文字を、英数字に加えて疑似品詞「英数」として、疑似文節の 変換に使用できます。 character は次のように表記します。
文字 | 表記法 |
CTRL_A | ‸A |
' '(SPACE) | 0x20 \x20 32 040 \o40 |
040 \o40 : 8 進数 | |
32 : 10 進数 | |
0x20 \x20: 16 進数 | |
' –' | ' –' |
jserver 起動時にデフォルト用として接続する辞書引きサーバー wnnds に関するオプション ( –ds 、 +ds ) が指定されなかった場合、このエントリで指定された wnnds をデフォルトの wnnds として使用します。
wnnds は次の書式で指定します。
ホスト hostname 上で、標準のポート番号 (26208) を使用する wnnds
ホスト hostname 上で、(標準のポート番号 + no) をポート番号として使用する wnnds
ホスト hostname 上で、 port_no をポート番号として使用する wnnds
wnnds は最大 3 つ まで指定でき、1 番目の wnnds から順に接続を試みて、最初に接続に成功した wnnds をデフォルトの wnnds として使用します。
例 : default_wnnds_list wnnds1/26209 wnnds2 wnnds3:1