IP ネットワークで差別化サービスを実装するための IETF (Internet Engineering Task Force) のアーキテクチャ標準。 主なモジュールとして、クラシファイア、メーター、マーカー、スケジューラ、およびドロッパがある。IPQoS では、クラシファイア、メーター、およびマーカーの各モジュールを実装する。diffserv モデルについては、RFC 2475 ( An Architecture for Differentiated Services) に解説されている。
IP ヘッダーの DS フィールドに含まれていて、パケットの転送方法を指示する 6 ビットの値。
Solaris 9 9/02 のソフトウェア機能。diffserv 標準に加えて、フローアカウンティングおよび仮想 LAN 用の 802.1 D マーキングも実装する。 IPQoS を使用すると、IPQoS 構成ファイル内に定義したとおりに、さまざまなレベルのネットワークサービスを顧客やアプリケーションに提供できる。
IP プロトコルスタックの Ethernet (データリンク) レベルでトラフィック転送を行うネットワークインタフェース。
似たような特性を共有するネットワークフローのグループ。 クラスは、IPQoS 構成ファイル内に定義する。
トラフィックの計測結果に基づいて実行されるアクション。 IPQoS メーターには、赤、黄、および緑の 3 種類の結果 (outcome) があり、IPQoS 構成ファイル内に定義される。
ネットワークストリームからトラフィックを選択するために、特定クラスのパケットに適用される条件を具体的に定義する要素。セレクタは、IPQoS 構成ファイル内のフィルタ句に定義する。
クラスの特性を IPQoS 構成ファイル内に定義するための規則セット。 IPQoS システムでは、IPQoS 構成ファイル内に定義されたフィルタに適合するトラフィックフローを選択して処理する。
トラフィックフローに関する情報を蓄積して記録するプロセス。 フローアカウンティングを確立するには、flowacct モジュールのパラメータを IPQoS 構成ファイル内に定義する。
トラフィッククラスに割り当てられる優先順位。 PHB は、そのクラスのフローに割り当てられる、ほかのトラフィッククラスに対する相対的な優先度を示す。
1. diffserv アーキテクチャおよび IPQoS のモジュールの 1 つ。パケットの転送方法を指示する値を IP パケットの DS フィールドに付ける。 IPQoS 実装では、このマーカーモジュールは dscpmk。
2. IPQoS 実装のモジュールの 1 つ。ユーザー優先順位の値を Ethernet データグラムの仮想 LAN タグに付ける。 ユーザー優先順位の値は、VLAN デバイスを備えたネットワーク上でデータグラムが転送される方法を示す。このモジュールは dlcosmk と呼ばれる。
特定クラスのトラフィックフローの速度を測定する diffserv アーキテクチャのモジュール。 IPQoS 実装には、tokenmt および tswtclmt という 2 つのメーターがある。
サービスクラスのマークを実装する 3 ビットの値。VLAN デバイスのネットワーク上で Ethernet データグラムが転送される方法を定義する。