IPQoS の管理

セレクタ

ipgpc は、IPQoS 構成ファイルのフィルタ句で使用可能なさまざまなセレクタをサポートします。フィルタを定義するときには、特定クラスのトラフィック取得に必要な最小限のセレクタを使用してください。定義するフィルタの数が、IPQoS のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

次の表に、ipgpc で利用可能なセレクタを示します。

表 6–1 IPQoS クラシファイアで利用可能なフィルタセレクタ

セレクタ 

引数 

選択される情報 

saddr

IP アドレス番号 

発信元アドレス 

daddr

IP アドレス番号 

着信先アドレス 

sport

ポート番号またはサービス名。/etc/services の定義に従う

トラフィッククラスの発信元ポート 

dport

ポート番号またはサービス名。/etc/services の定義に従う

トラフィッククラスの着信先ポート 

protocol

プロトコル番号またはプロトコル名。/etc/protocols の定義に従う

このトラフィッククラスが使用するプロトコル 

dsfield

DS コードポイント。デフォルトはゼロ (0) 

DS コードポイント。パケットに適用される転送動作を定義する 

if_name

インタフェース名 

特定クラスの着信トラフィックまたは発信トラフィックで使用されるインタフェース 

if_groupname

インタフェースグループ名 

特定クラスの着信トラフィックまたは発信トラフィックで使用されるインタフェースグループ 

user

選択する UNIX userID の番号またはユーザー名。パケットに userID またはユーザー名が存在しない場合、デフォルトの –1 が使用される 

アプリケーションに指定される UserID 

projid

選択するプロジェクト ID の番号 

アプリケーションに付加されるプロジェクト ID 

priority

優先順位の番号。もっとも低い優先順位は 0 

このクラスのパケットに与えられる優先順位。優先順位は、同じクラスに複数存在するフィルタの重要度の順位付けに使用される 

direction

次の引数のいずれかを指定できる。 

IPQoS マシン上のパケットフローの方向 

 

LOCAL_IN

ローカルシステムから IPQoS システムへの入力トラフィック 

 

LOCAL_OUT

ローカルシステムから IPQoS システムへの出力トラフィック 

 

FWD_IN

転送される入力トラフィック 

 

FWD_OUT

転送される出力トラフィック 

 

LOCAL_INLOCAL_OUT、または FORWARD_IN FORWARD_OUT を表すワイルドカード

precedence

優先度の値。もっとも高い優先度は 0  

優先度は、同一優先順位のフィルタの順序付けに使用される 

ip_version

v4 または v6

パケットにより使用されるアドレス指定スキーマ (IPv4 または IPv6)