NIS+ では、名前空間を管理するのに必要なコマンドがすべて提供されています。次の表に、これらのコマンドについてまとめます。
表 2–2 NIS+ の名前空間管理コマンド
コマンド名 |
説明 |
---|---|
nisaddcred |
NIS+ 主体用の資格を作成し、これらを cred テーブルに格納する |
nisaddent |
/etc ファイル、または、NIS マップの情報を NIS+ テーブルに追加する |
nisauthconf |
オプションで Diffie-Hellman キー長を設定する |
nisbackup |
NIS ディレクトリのバックアップコピーを取る |
nis_cachemgr |
NIS+ クライアント上で NIS+ キャッシュマネージャを起動する |
niscat |
NIS+ テーブルの内容を表示する |
nis_checkpoint |
ログには入力されたが、ディスクにチェックポイントが実行されていないデータについて強制的にチェックポイントを実行する |
nischgrp |
NIS+ オブジェクトのグループ所有者を変更する |
nischmod |
オブジェクトのアクセス権を変更する |
nischown |
NIS+ オブジェクトの所有者を変更する |
nischttl |
NIS+ オブジェクトの有効時間を変更する |
nisclient |
NIS+ 主体を初期化する |
nisdefaults |
NIS+ オブジェクトのデフォルト値 (ドメイン名、グループ名、マシン名、NIS+ 主体名、アクセス権、ディレクトリ検索パス、および生存期間) を表示する |
nisgrep |
NIS+ テーブル内のエントリを検索する |
nisgrpadm |
NIS+ グループの作成または削除、あるいはそのメンバーリストを表示する。また、グループにメンバーを追加または削除したり、グループメンバーかどうかのテストを行う |
nisinit |
NIS+ のクライアントまたはサーバーを初期設定する |
nisln |
2 つの NIS+ オブジェクト間でシンボリックリンクを作成する |
nislog |
NIS+ 処理用ログの内容を表示する |
nisls |
NIS+ ディレクトリの内容を表示する |
nismatch |
NIS+ テーブル内のエントリを検索する |
nismkdir |
NIS+ のディレクトリを作成し、そのマスターサーバーと複製サーバーを指定する |
nispasswd |
NIS+ の passwd テーブルに格納されているパスワード情報を変更する (nispasswd よりは、passwd または passwd -r nisplus を使用する) |
nis_ping |
複製サーバーのデータをマスターサーバーのデータに強制更新する |
nispopulate |
新しい NIS+ ドメインに NIS+ テーブルを生成する |
nisprefadm |
クライアントが NIS+ サーバーから NIS+ 情報を検索する順序を指定する |
nisrestore |
以前にバックアップを取った NIS+ ディレクトリを復元する。新しい NIS+ 複製サーバーを急速にオンラインにするときにも使用する |
nisrm |
ディレクトリ以外の NIS+ オブジェクトを名前空間から削除する |
nisrmdir |
名前空間から、NIS+ ディレクトリとその複製を削除する |
nisserver |
新しい NIS+ サーバーを設定するときに使うシェルスクリプト |
nissetup |
org_dir ディレクトリと groups_dir ディレクトリ、および NIS+ ドメイン用の完全セットの (未生成) NIS+ テーブルを作成する |
nisshowcache |
NIS+ キャッシュマネージャによって管理される NIS+ 共有キャッシュの内容を表示する |
nisstat |
NIS+ サーバーに関する統計やその他の情報を報告する |
nistbladm |
NIS+ テーブルの作成または削除と、NIS+ テーブル内のエントリの追加、修正、または削除を行う |
nistest |
NIS+ 名前空間の現在の状態を報告する |
nisupdkeys |
NIS+ オブジェクトに格納されている公開鍵を更新する |
passwd |
NIS+ の Passwd テーブルに保管されているパスワード情報を変更するまたパスワードの経過時間やその他のパスワード関連のパラメータを管理する |