nischown コマンドは、1 つ以上のオブジェクトまたはエントリの所有者を変更します。このコマンドを使用するには、オブジェクトまたはエントリに対する変更権が必要です。テーブルの列の所有者はテーブルの所有者であるため、nischown コマンドでは列の所有者を変更できません。列の所有者を変更するには、テーブルの所有者を変更する必要があります。
オブジェクトの所有者を変更するには、次のように入力します。
nischown new-owner object |
引数の意味は、それぞれ以下のとおりです。
new-owner は、そのオブジェクトの新規の所有者のユーザー ID で完全指定します。
object は、そのオブジェクトの完全指定名です。
オブジェクト名と新規所有者名にドメイン名を必ず追加します。
次の例は、doc.com. ドメイン内の hosts テーブルの所有者を、ホームドメインが doc.com. でユーザー名 lincoln であるユーザーに変更するものです。
client% nischown lincoln.doc.com. hosts.org_dir.doc.com. |
テーブルエントリの所有者を変更する構文は、エントリを特定するのにインデックス付きエントリを使います。次に例を示します。この構文の詳細については、オブジェクトとテーブルエントリの構文を参照してください。
nischown new-owner [column=value,...], tablename |
引数の意味は、それぞれ以下のとおりです。
new-owner は、そのオブジェクトの新規の所有者のユーザー ID で完全指定します。
column は、所有者を変更するエントリ (行) を特定する値を持った列名です。
value は、所有者を変更するエントリ (行) を特定するデータ値です。
... は、所有者を変更する複数のエントリを示します。
tablename は、所有者を変更するエントリを含むテーブルの完全指定名です。
所有者名とテーブル名にドメイン名を必ず追加します。
次の例は、doc.com. ドメインのホストテーブル内のエントリの所有者を、ホームドメインが doc.com. であるユーザー takeda に変更するものです。そのエントリの name 列の値は virginia です。
client% nischown takeda.doc.com. '[name=virginia],hosts.org_dir.doc.com.' |